ダブルナットの正しい締付けについて
みなさん、緩み防止のダブルナットの締め付け、下ナットと上ナットを「ただ」締め付けているだけではないですか?これだと、ダブルナットの効果(緩み防止)がないかもしれません。
ダブルナットで大事なのは、ロッキングと呼ばれる作業を行ったか否かです。
では、ダブルナットの正しい締め付けについてみていきましょう。
ダブルナットの締め付けは、
①下ナットの締付け
②上ナットの締付け
③下ナットを緩む側へ回転
④下ナットが上ナットと密着したら完了(ロッキング)
という手順で施工します。
まず①の下ナットの締付けにおいて、通常のナットの締め付けトルクと同様のトルクで締付けます。このときのトルクをT1とします。
そして、②の上ナットの締付けトルクT2も、下ナットと同様のトルク(T2=T1)で締付けます。
次に、③で下ナットを緩み側へ回転させますが、この緩み側へ回転させる瞬間に必要なトルクは、概ね、1T2〜1.3T2程度です。
下ナットが一度逆転を始めれば、T2のトルクで回転させることができますが、最後に下ナットと上ナットとを密着させ、規定の軸力を発生させる(④)ためには、1.5T2程度が必要となります。(ロッキング)
以上となります。