リュックが好きなのは、両手が空いて戦いやすいからだ。
的な事を西尾維新のなんかの作品で読んで以来、そう言うようにしている。
西尾維新だったかは曖昧だが、これを言うと「いや、何と戦ってるんだよ笑」と漏れなくツッコんでもらえるので良い。
真面目に考えてみても、両手が空いているのはメリットしかない。
スマホと傘を同時に持てるし、スマホとつり革を同時に持てるし、スマホとレッドブルを同時に持てる。現代社会という敵と戦いやすいのだ。スマホはサバイブするのに必須なライフラインなので手放す事ができないとする。
リュックに並々ならぬ興味を持ち出したのは小学生の頃だ。私は近所のボーイスカウトに所属していて、キャンプや山登りなどがかなり身近だった。当時は、モンベルとかオスプレイとかが多かった気がするが、その多機能さやアウトドアギア然とした佇まいに子供心がくすぐられたものである。
それ以来というもの、道ゆく人のリュックをチラ見してしまうくらいには私の中で大事なアイテムとなった。
いつかリュック遍歴みたいなのも書きたいのだが、とりあえず今回は紹介したいのがあるのでそいつについて語りたい。
アメリカ育ち、MIS メッシュバックパック。
この前面一面がメッシュで覆われているシンプルさと、統一されたカラーリングが一周回ってたまらない。主張は無いのに存在感はごちごちにあるのだ。たまにいる、口数は少ないけどひとたび口を開けば芯を食う発言をするでお馴染みの、そういうタイプの人みたいだ。
ミリタリースペックお墨付きのプロダクトということだが、MYSTERY RANCHほどのミリ感は無くシティに溶け込むデザインなのも特徴だろう。
ぶっちゃけ他の商品もかなり良い。公式オンラインショップにはほぼラインナップが無いが、ZOZOやセレクトショップにたまにあったりする模様。ちなみに、メッシュバックパックは既に廃盤。
収納は背中側のメインコーパートメントとメッシュのコンパートメントの2つ。
容量19Lとの事だが、それ以上に入る気がする。1泊分の荷物+ミラーレス一眼は普通に収まる。
メインコンパートメント内に小物用ポケットもある。これ中々大きめで非常に良い。文庫本もすっぽり収まる。さりげないがメッシュ生地なおかげで中身の視認性もグッドなので、細々した物をとりあえずぶち込んでおいてもOKなのだ。
そしてこのリュックの一番の特徴でもあるメッシュのコンパートメントである。
ここ数年、特に夏の時期になるとクリア素材のポーチとか網みたいな素材でできたナップサックとか、中身の透明感=涼しげというような解釈の製品を散見した。このメッシュバックパックがどうだかは不明だが、その適度な抜け感とミリタリー感の掛け合わせがこの製品のユニークさを醸していると解釈している。
また、透明なiPhoneケースの中にステッカーなどを入れるトレンドも若年層では顕著で、あえて中身を開示する事で自己表現の手段にしていくという風潮もあるようだ。
個人的には必須のサイドポケットはドローコード式。折り畳み傘とかペットボトルとかを固定するには十分の機能。使っていない時も絞ることによって、リュックのシルエットをコンパクトにできるのも嬉しい。
私はまだ実用に至った事がないチェストストラップ。
小学生の時、これを着けて遠足に行ったら「パラシュートじゃん、かっけー!」と一躍人気者になれた思い出があるので感謝している。あっても無くても良いがあった方がテンションは上がる。
なぜかショルダーベルト自体も着脱可能になっているが、用途は不明である。
一方で、すでに数ヶ月使用しているので気になった点も挙げておこう。
①サイズ
まず、やや大き過ぎる点だ。通勤やちょっとした外出に使うにはサイズが大きい。背負う人が女性となればこれはより顕著だ。ちょっと主張が強すぎるかもしれない。
②背面が柔らかい
背面部にパネルなどが無く柔らかい。なので物をたくさん詰めると背中に接する部分が変形するのだ。加えてラップトップ用のスリーブがないので、その点も気になる人は気になるかも。
③ショルダーベルト
これはもしかしたら個体差あるかもしれないが、ショルダーベルトの長さ調節部がスムーズ過ぎて普通の背負い時の引っ張りでも少し緩くなってしまう事があった。コツを掴めばどうという事はないが最初は少し気になったので記載しておく。
今回はメッシュバックパックが手元にあったので紹介したが正直このMISというブランド、かなり好きである。まだ巷で見かけることも少ないし、シンプルな物が多
いので使い勝手もある。そして、素材の品質も日常生活には良すぎるくらいときている。
アークテリクスとかグレゴリーとか、もちろん最高なのだがすでに情報が溢れてて紹介しがいが無いと感じる。だからこうしてちょっとメインストリームで無いアイテムを紹介することでどうにか成立させていきたい。
と、だらだら書いていたら2024 AWが発表されてた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?