汎用ダッシュボードはIoT機器関連事業者やAI分析サービスを提供している事業者のセールス活動にどう活かせるのか
専用ソフトで構築されている表示方法に対し汎用BIツールで制作したダッシュボードはどのように支援できるのか
専用ビューアーと汎用BIツールの違い
専用ビューアーの特性
カスタマイズ:特定の用途に合わせて高度にカスタマイズされている
特定用途対応:特定の機器やソリューションに最適化されている。
シンプルさ:使用者が特定の業務に集中できるよう、必要な機能のみを提供
汎用BIツールの特性
汎用性:さまざまなデータソースに対応し、柔軟なデータ統合が可能
高機能: 多彩な可視化オプションや高度な分析機能を備える
カスタマイズ可能性:ユーザーが独自のダッシュボードやレポートを自由に作成できる
ユーザーインターフェース:直感的な操作性とインタラクティブな機能を提供
汎用BIツールを使ったダッシュボードの意義と利点
データ統合と一元管理
異なるデータソースの統合:複数のIoT機器やAIソリューションからのデータを一元的に管理・可視化できる。これにより、データの一貫性と整合性が向上する
中央集権的な分析基盤:企業全体で統一されたデータ基盤を使用することで、部門間のデータ共有や分析が容易になる
高度な分析機能
インタラクティブなダッシュボード:ユーザーがリアルタイムでデータを操作し、必要な情報を即座に抽出できる
高度な分析ツール:トレンド分析、予測分析、相関分析など、複雑な分析が可能
ドリルダウン機能:詳細なデータ解析が容易になり、問題の根本原因を迅速に特定できる
柔軟なカスタマイズ
ユーザー主導のカスタマイズ:エンドユーザーが自分のニーズに合わせてダッシュボードやレポートをカスタマイズできる。これにより、データ活用の幅が広がる
迅速な変更対応:ビジネスニーズの変化に応じて、迅速にダッシュボードを変更・更新できる
スケーラビリティと拡張性
企業規模の成長に対応:企業の成長やデータ量の増加に対応できるスケーラブルなソリューションを提供
新しいデータソースの追加:新しいIoT機器やAIソリューションを導入する際にも、容易にデータを統合・分析できる
コスト効率
開発コストの削減:専用ソフトウェアの開発・保守に比べて、BIツールの導入・運用コストが低い場合がある
トレーニングとサポート:BIツールのトレーニングプログラムやサポートが充実しているため、ユーザーのスキル向上が期待できる
IoTベンダーやAIベンダーのお客様が抱えている課題とは何だろうか?
IoTベンダーのお客様が抱える課題
生産性向上の切っ掛けが欲しい
設備の監視を自動化したい
設備の損耗状態を常に把握したい
新旧混在する設備の一元ができない
定期点検から得られる情報は限定的でデータが不足している
AIベンダーのお客様が抱える課題
AIの解析結果を自由な表現でグラフ化したい
他の解析結果と一元表示させたい
付属している専用表示ソフトでは、使い続けていくうちに機能、表示表現に不足を感じるようになる
毎回解析結果を手動で加工しグラフや表にするなどの作業を削減したい
分析結果を広く周知させたい
自社製品やサービスの受注活動にダッシュボードは活かせるのか?
IoT機器販売事業者やAI提供事業者がBIツールを活用してダッシュボードを提供することは、顧客に対するサービス品質の向上とコスト効率の改善に寄与する有効な戦略となります。事業者がBIツールを使ってダッシュボードを提供するメリットは以下の通りです。
1.受注確率が向上するセールス活動ができる
セールスツールとしての「動くデモ」:BIツールを用いて実際に動くデモを提供することで、自社製品やサービスの価値を分かりやすく顧客に伝えることができます。
PoCの場面でのサンプル画面提供:PoC(概念実証)の段階でサンプル画面を提供することで、顧客との認識の齟齬を減らし、スムーズなコミュニケーションを実現できます。
「目的」や「運用イメージ」からの説明:ダッシュボードがあることで、具体的な「目的」や「運用イメージ」から説明を始めることができ、迅速に結論を出す手助けをします。
セールスサイクルの短縮:ダッシュボードを用いることで、製品やサービスの価値を効果的に伝えられるため、受注までのセールスサイクルを短縮することができます。
2.自社製品やサービスの付加価値が分かり易く向上する
( “見る → 気づく → 訴求する → 判断する“ の実現)
データの可視化:顧客が持つ内在データも含めて、データの可視化を提供することで、ビジネスの付加価値を向上させることができます。
役割に応じたダッシュボード提供:現場向け、管理者向け、モニター向けなど、役割に応じたカスタマイズ可能なダッシュボードを提供できます。
統合可視化画面の提供:顧客が判断や決断を行う際に必要な統合可視化画面(ダッシュボード)を提供し、意思決定を支援します。
データのドリルダウン機能:データ間の相互作用機能により、データをドリルダウンして詳細分析がしやすくなります。
3.導入コストを低減できる
ダッシュボード制作期間の短縮:ソフト開発と比べてダッシュボードの制作期間を大幅に短縮することができます。これにより、コストの削減も期待できます。
開発リソースの節約:カスタムソフトウェアの開発に比べて、BIツールの使用は開発リソースを節約し、より迅速な導入が可能です。
4.柔軟な運用の実現
運用後の柔軟な対応:納品後、顧客側でデータの追加や表、グラフの変更が可能なため、運用後の変更修正にかかるコストを削減できます。
デバイスフリー:携帯、タブレット、PCなど、さまざまなデバイスで表示できるため、専用端末が不要となり、利便性が向上します。
リアルタイム更新:BIツールを使用することで、リアルタイムでデータが更新され、最新の情報を常に提供できます。
ダッシュボードが適用する用途
1.IoT機器出力されるデータの表示方法
設備状態の監視|例:発電機やコンプレッサの監視·制御
生産ライン設備の稼働データをIoT端末を通じてクラウドサーバにアップロードすることで、リモートからの状態監視の実現、消耗部品交換推奨時期の通知、交換履歴の確認をしている。
【監視制御項目の例】エンジン回転数/燃料残量/油圧/油温/水温/バッテリー電圧/電力/電圧/電流など
センサー モニタリング|例:水質やバルク量、各種気象の監視·制御
各種計測センサの取得した情報を遠隔地から確認できます。
【監視制御項目の例】水位/溶存酸素/pH/雨量/風向/風速/温度/湿度/傾斜量/バルク量など
施設管理モニタリング|例:温室ハウス、陸上養殖施設の監視·制御
施設の温度や状態を確認することができます。
【監視·制御項目】温度/湿度/各種気象/侵入者/水温溶存酸素/pH/濁度/水位など
移動体の監視|例:トラック、バス、電車の監視·制御
GPSや監視対象の位置や状態を地図画面で一元管理できます。
【監視·制御項目】車体位置/速度/履歴/温度/設備異常/設備稼働時間/庫内制御など
2.AIから出力されるデータの表示方
1. 予防予知保全AI|機械の故障を未然に防ぐための予測
産業機器の予防保全、予知保全、故障の発生を予測し、適切な対応を計画する。
例|機械のセンサーデータを解析し、異常パターンを検出してメンテナンスのタイミングを予測したり、異常発生前の兆候をデータから予測し、事前に対策を講じるためのAI
2.流体解析AI|流体の動きを予測・解析
流体力学の解析をする。
例|シミュレーションデータをもとに、流体の動きを予測し、設計の最適化に役立てるAI
3.交通都市計画AI|交通渋滞の緩和、交通事故の減少
都市の交通計画をする。
例|交通量や移動パターンを解析して、最適な交通信号制御や交通計画を立てるためのAI
4.気象予測AI|精度の高い気象予測
気象データの解析をする。
例|気象データを解析して、短期および長期の天気予報を行うAI
5.成分解析AI|成分の特定と含有量の測定
化学物質や食品の成分解析をする。
例|化学分析データを解析して、食品や化学製品の成分を特定・評価するAI
6.画像認識AI|物体認識、異常検知
画像データの解析をする。
例|監視カメラの映像を解析して、不審な動きや物体を検出するAI
7.品質検査AI|生産ラインでの不良品検出
製品の品質検査をする。
例|画像データを解析して、製品の表面欠陥や異常を検出するAI
8.農業AI|作物の生育状況の監視、収穫予測
農業データの解析をする。
例|センサーデータや衛星画像を解析して、作物の健康状態を監視し、最適な収穫時期を予測するAI
AIを活用して分析型ダッシュボードへ進化
AIを活用して従来の「見て確認する」ことから「判断して気づきを得る」ダッシュボードへと進化していきます。
Microsoft は、Power BI へAIを搭載することを発表しております。これを "Power BI for Copilot" といいます。数か月後には、ダッシュボードを見る側は、AIと会話しながら説明を聞いたりインサイトを教えてもらったりすることができるようになるようです。
データ × データ × データ = インサイト
複数のグラフ間の連携とドリルダウンで
【見る】→【気づく】→【訴求する】→【判断する】を提供
データで企業の売上成長を叶えるための三要素
1.データ × データ × データ = インサイト|複数のデータソースを1つのグラフに重ね合わせたり他の視点で作られたグラフと連動させ指標全体を把握する
洞察力(インサイト)を高めるためには、多様なソースからデータを収集し、統合することが必要です。
異なる複数のグラフや表を関連付ける(連動)ことで、管理指標(レポート)全体にどのような影響を与えているのかを把握しやすくなります。
2.特定のデータポイントからドリルダウンして 【見る】→ 【気づく 】→【訴求する 】→ 【判断する】 が瞬時に実現できる
企業が意思決定を行うためには、ドリルダウン分析によって気づきを得られる環境が非常に重要です。
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