アルバイトとインターンシップの違いって何だろう。
2024年の7月5日からPodcastで「ノリノリのインターンシップ大冒険」の配信を毎週金曜日に実施しております。このPodcastでは、インターンシップに関わるあれこれについて話をしながら、若者のキャリア支援につながるような内容をお届けしています。
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Podcastの第二回・第三回のテーマは
「アルバイトとインターンシップ何がどう違うのか?」
をお届けしております。
さてさて、学生の皆さんはこんな質問に答えられますか?
・「アルバイト」は、学生にとって役に立たないのだろうか?
・「アルバイト」は、就職活動の時のガクチカ(学生時代に頑張ったこと、力を入れたこと)、自己PRに役立たないのだろうか?
・「アルバイト」は、社会に出てからあまり役立たないのだろうか?
こんな疑問にも、お答えしていきたいと思っています。
これは、学生の方だけではなく企業の方や学校の先生などにも聞いてみたいのですが、素朴な疑問として、「アルバイト」と「インターンシップ」は何がどのように違うのでしょうか?
実は、シンプルなこの質問に、ズバッと回答できるかどうか。
私がたまに企業の人相手にお話しする時には、
「インターンシップって何か説明できますか?」
「アルバイトとインターンシップの違いわかりますか?」
という質問をさせていただきますが、この質問に、ズバッと答えられないことは、意外と多いんです。
ここに、「インターンシップ」の難しさが潜んでいると言っても過言ではないと思っています。
インターンシップは、労働なのか?金銭をもらってはいけないのか?
これは、Noではないのです。
インターンシップには、就業体験ということが含まれます。わかりやすい言葉では、お仕事を体験する。疑似体験するものから、本気で実践するまで幅はありますが、働くということに関わることには間違いありません。
お金を得るということ、報酬を得るということは、労働の対価として発生するものになりますので、「有償インターンシップ」と言った形で、時給が発生するものや、一定の期間の中で、活動支援金という形で一定金額の支給があるものもあります。
一方で、インターンシップには、教育的な要素が含まれていることが最大の特徴になります。
そして、事前にプロジェクト、プログラムが意図や目的を持って、設計されて、参加する学生がその期間で成長することができるような内容になっていることが、最大の特徴だと理解しています。
ちなみに、少しだけインターンシップについて、解説しておきたいと思います。
日本でのインターンシップは、1997 年に当時の文部省、通商産業省、労働省によって公表された「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(通称三省合意)の「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」という定義が広く浸透しています。
その後、大学を中心に2000年代に展開されて、2010年代には、広く浸透するようになりました。通信技術の発展や、学生がノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどを保有するのが一般的になったことなども後押しして、インターンシップが、就職支援企業による会社説明会の前段階で、キャリア教育の位置付けとしながらも、実質的には採用活動の前段階としての「インターンシップ」が普及発展しました。
これまでは、インターンシップでは、経験機会を提供した企業などの組織・団体は、その際に取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に使用してはならない、ということが周知されていましたが、企業側からの要望もあり、2022には、日本経済団体連合会による声明を受けて、文部科学省・経済産業省・厚生労働省による定義の修正がありました。(この詳細は別途説明します)
このように、大学生などが、学校の外で、企業などと連携して、自らのキャリアに関連した 経験が得られることがインターンシップということになります。
つまり、「インターンシップ」には、キャリア教育の要素、教育的な要素が含まれているものが、インターンシップということになります。
アルバイト
では、アルバイトとはいったいなんなんのでしょうか?
パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の対象である「短時間労働者(パートタイム労働者)」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
例えば、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム労働法の対象となります。
職務の内容 とは、
実際に従事している業務 と、その業務に伴う責任の程度 まで含めて考えますので、「パートタイム労働者と通常の労働者の職務の内容が同じかどうか?」を判断する際には、パートタイム労働者と通常の労働者について、
それぞれの
<中核的業務>
◆ その労働者に与えられた職務に不可欠な業務
◆ 業務の成果が事業所の業績や評価に大きな影響を与える業務
◆ 労働者の職務全体に占める時間、頻度において、割合が大きい業務
を取り出し、中核的業務について、「実質的に同じかどうか?」を判断します。
※個々の作業が一致しているかをみるのではなく、当該職務に必要な知識や技術の水準などの観点から、その業務の性質や範囲の同一性を比較します。
また、責任の程度につていては
◆ 与えられている権限の範囲
◆ 業務の成果について求められている役割
◆ トラブル発生時や臨時・緊急時に求められる対応の程度
◆ ノルマなどの成果への期待度
などを総合的に比較し、著しく異ならないかを判断します。
(厚生労働省 HPより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/tp0605-1e.html)
アルバイトとインターンシップどっちがいいの?
では、学生にとって、インターンシップが良くて、アルバイトが悪いのでしょうか?それは、そんなこともないです。
答えは「人による」「目的による」ということになります。
「アルバイト」みたいな「インターンシップ」もあれば、
「インターンシップ」みたいな「アルバイト」も存在します。
「アルバイト」と「インターンシップ」どっちがいいのですか?
どんなインターンシップを経験すれば良いか?という質問に対する答えともかさなりますが、自分自身の現状を考えた上で、課題解決でも得意なことを伸ばすでもどちらでもいいのですが、その上で、目的を持って取り組むことが重要だと思います。
できるだけ、自分自身の目標や目的と、アルバイトやインターンシップが重なり合う内容に取り組むことによって、皆さんに与えられた時間は同じなので、その時間を有意義に活用できることにつながります。
こちらの詳細は「長期実践型インターンシップ入門」ミネルヴァ書房にも記載があります。よろしければご覧いただければ幸いです。
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