新型コロナウイルスのワクチン接種をした感想
こんにちは、いまいです。
一年で最も寒いといわれる2月が終わり、春の訪れを感じています🌸。
最近は毎日何かしらの実験をしており、忙しいながらも充実した日々を送っております。
思えば、新型コロナウイルスの影響で研究施設の閉鎖により研究留学が延期になったのが遠い過去のようです。
現在は、以下を行い症状がなければ問題なく研究することができます。
・COVID-Passによる体調の自己申告
・ソーシャルディスタンスを保つ(各部屋の使用人数制限など)
・マスクの着用
さて、世界各国で新型コロナウイルスに対するワクチンの接種が始まりました。まずは高齢者や医療従事者が対象とのことです。
僕もすでに2回目の接種の終えたため、今回はワクチンに関して書いていこうと思います。
ワクチンに関して
現在支給されているワクチンは①ファイザー/バイオンテック社製(Pfizer/BioNTech; Tozinameran)、②モデルナ社製(Moderna; mRNA-1273)の2つで、どちらも1回目の接種の3~4週間後に2回目の接種を受けることとされています。
免疫のブースト作用を目的とした方法のようです。
また、最近アメリカではジョンソンエンドジョンソン社製(Johnson & Johnson)の1回接種型のワクチンも承認され、アストロゼネカ社も開発に取り組んでいるとのことです。
現在主に利用されている①・②はメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであり、作用機序はウイルスがもつスパイクたんぱく質(細胞とくっつくための手のようなもの)を作るためのmRNA(設計図)を事前に体内に取り込むことにより免疫系の活性化と中和抗体の産生を行い、新型コロナウイルスの侵入時に免疫応答させるという仕組み。
以下、BBCニュースによる解説図
ようは、
設計図をぶち込む
→変な手が生えてる物(無害)を事前に体内に作らせる
→掃除屋(免疫)が『変な物あるやんけ!』と覚える
→実際に変な手をもった物(有害なウイルス)が入ってきた時に『また変な物あるやん!!』と発見する
→掃除屋がウイルスをボコボコにする
ってことですね。
3月1日現在のワクチン接種状況としては、以下のようにアメリカが累計接種回数・完了人数ともに抜きんでているようです。
また、イスラエルでも多くの人が接種を完了しており、接種済みの人々ではウイルス感染による発症が約94%減少し、重症化率も減少したと報告されています。
日本でもワクチン接種は開始されたようですがまだまだ普及しているとはいいがたいですね。
加えて、SNSやニュースサイトでは副作用に関する懸念からワクチンを打たない・打つことに躊躇いがある方が多いようですね。(メディアの切り取りや印象操作がひどいとかなんとか。。。)
実際にワクチンを接種してみて
僕が研究を行っているマサチューセッツ総合病院 (MGH)では、すでに多くの方が接種を完了しており、2/26時点で従業員の75%がワクチン接種を行ったとメールで知らせがきました。
To date, we have vaccinated more than 75% of our workforce.
ワクチン接種の資格は以下のように決められておりました。
僕も『臨床医が研究のためラボに出入りしており、ウイルス暴露の危険性がある』ということで接種資格を満たしたため、1回目を1/25、2回目をその3週間の2/14に接種しました。
体調の自己申告アプリであるCOVID-Passで予約し、指定日に現地に赴きました。
僕は打たれたのはファイザー/バイオンテック社製のワクチンで、受付から接種までの所要時間は15分以内でとてもスムーズでした。
名前・生年月日を確認し、『君はファイザーのこのロット番号のやつだよ』『アレルギーとか今まで打った後に起きた?』『ゆっくり家に帰ってね』『今日寒いねー』と他愛もない雑談をしているうちに終わりましたね。
打った後は待合室で15~30分間ほど待機し、急性のアレルギー反応に備えました。
症状の経過としては
1回目
・打った箇所がだんだんと猛烈に痛くなる。肩が上がらない。痛みは約2日間続く。寝返りがしんどい。しかし、実験は普通にできた。
2回目
・1回目ほどじゃないが打ったとこが痛い。1日ちょっとで緩和。
・なんかだるい?かもしれない、気のせいって言われたらその程度のレベル
多くの方が副反応として訴えるインフルエンザのような発熱や関節痛、頭痛やだるさはなく、ぶっちゃけると元気いっぱいでした (笑)
筋肉注射だったので、打った箇所が12~18時間くらいをピークにめっちゃ痛くなりましたね。
痛みのレベルは例えるならば、『割と強めに肩パンチまたは100km/h程度のデッドボールをくらって青あざができる』程度の痛みです。
Twitterで行ったワクチン経過レポートを記載します。
クリックしてもらうと時間経過での僕の訴えが追えます(笑)
1回目
2回目
MGHからも3日間副作用の報告を義務付けられており、COVID-Passを用いてワクチンの副作用データを収集しているようです。
ラボのボスや同僚たちは総じてひどい頭痛と倦怠感を訴えておりました。発熱も38℃を超えるとのこと。
『日本人は多分つよいんだよ!』っといわれましたが本当かしら?(笑)
終わりに
新型コロナウイルスの出現から現在までにアビガン(ファビピラビル)、ベクルリー(レムデシビル)、ヒドロキシクロロキン、イベルメクチンなどの多くの薬が新型コロナウイルスへの治療薬候補として期待され、臨床試験が行われました。実際にいくつかの薬剤は重症化抑制効果などが実証されましたが、依然として新型コロナウイルスの猛威はとどまることを知りません。
満を持して承認されたワクチンたちですが、専門家や医療従事者の方々も『長期的な安全性が心配だ』『死亡例もある』『本当に効くのか?』『承認まで早すぎて胡散臭い』などの様々な懸念をいだいており、一般市民の方々にも波及しているようです。(不確定な情報を使って不安を煽るのはどんな心理なんだ?)
僕は打った直後から約2週間経った現在も非常に健康です。
ですが、これといった基礎疾患もない・肥満でもない(BMI 22)・飲酒喫煙もほぼない・まだ20代で若いということもあるため、あまり参考にならないかもしれません。
ネットにはワクチン反対派の方々が様々な情報を発信しています。確かに、急遽承認されたものですので、長期的な安全性はだれにもわかりません。
薬には個人差もありますので、接種資格を満たしてこれからワクチンを打つ方はしっかりと信頼できる情報を集めて判断してほしいです。
研究者の知り合いは、『自らがトランスファクションされてるみたいでなんか嫌だ』っとおっしゃってました。ごもっともです、僕もそう思います(笑)
新型コロナウイルスのように大多数の人が無症状の病気に対してのワクチン接種はメリットを感じにくいかもしれないず、打つことによるデメリットの方が多く感じるのかもしれません。難しいところですね。(妊婦のパートナーにおける風疹の予防接種みたい)
とりあえず僕は腕の痛み以外はオールグリーンだったよ!!!
No headache, no allergic reaction, no tired!!
以上
(^▽^)ノシ
追伸
最近、相分離が面白い。
新型コロナウイルス(SARS‐CoV‐2)のヌクレオカプシドタンパク質も相分離してドロップレットを作るらしい。
そんでもって、ヒトにおいて凝集タンパクとして知られるようなTDP-43やhnRNP、FUSのドロップレットと相互作用するらしい。
つまり、新型コロナウイルスはドロップレットを形成して細胞内に侵入するのかもしれない
SARS‐CoV‐2 nucleocapsid protein phase‐separates with RNA and with human hnRNPs