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43°c

ぼーとしながら、一番風呂に入った。
掛かり湯したときに
「あれ?」と気づくチクチクする痛みのような、強めの刺激を感じたが、ここ最近の寒さで身体が大きめの反応をしたのだろうと、やり過ごした。

それから洗面器に湯をため、
メイクを落とし、顔を洗う。
次にシャワーを適温に調整して、頭を洗う。
身体を洗い、やれやれ、やっと湯に浸かろうと脚をいれると、尋常じゃない熱さを感じた。
チクチク刺すような刺激。
とにかく熱いが痛いと感じるぞ。
「なんだこりゃ…」
ちょうど、そう呟いたとき、次男が洗面室に入ってきて、風呂の扉を開け、私の異変に気づいてくれた。

「どうした?」と次男。
「痛い」と私。
「あー風呂のお湯の設定温度が43°cになってない?昨日の夜、風呂が最後だったお父さんがめっちゃ温度上げて入ってたわ、それだわ。」

なんと。
激烈な温度に設定された風呂に気づかずに入ってしまったのか、私。
風呂の設定温度を39°cまで下げる。
足元からぬるくなってきた。
あー大丈夫だ。

夫の仕業だったとは。
一言文句をと風呂から上がり、夫に事の顛末を話すと
「入るとき、いやお風呂に湯をはる時に、設定温度に気づくべきだね」
って、おい💢

自分の普段の何気ない一連の作業が、まさかの事態を引き起こしたのだと言われてみればそうなのだ。だが、やはり、優しくないぞ。

「設定温度は変えた人がちゃんと戻すようにしてください。危険な場合もありますから。よろしくお願いします」
悔し紛れに出た言葉、でも、やはりそれぞれが気をつけるしかないのか。
他の誰かを気遣う優しさが欲しい。
私も誰かを傷付けてしまわないよう、注意したい。

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