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【ギタリストのための音楽理論】そうだったのか!知らなきゃ事故る「コードネームを構成する6つの要素」

C9の構成音は「ド・ミ・ソ・♭シ・レ」。C7にテンション9th(レ)を加えた和音です。
しかし、多くのギタリストがこれをCadd9(ド・ミ・ソ・レ)と同じと認識していたり、「ド・ミ・ソ・シ・レ」、つまりCMaj7に9th(レ)を加えた和音と認識したりしがちです。
ギタリストが正しいコードネームを「キチンと」学習する機会は少ないでしょう。
この記事では、ギタリストがサクッと理解できるよう、あえて視覚的にわかりやすいピアノ鍵盤の図をつかって解説します。拍子抜けするほど超かんたんな仕組みなので、ぜひ最後までご覧ください☺️

コードネームを構成する6つの要素

◾️「Cトライアド」を加工するための情報が6つある

「C」のみの表記の場合「Cをルートにしたメジャー・トライアド(ド・ミ・ソ)」を意味します。
もし「B♭」と表記されている場合は、「B♭をルートにしたメジャー・トライアド(♭シ・レ・ファ)」を意味します。
そして右側に、Cをどのように変化させるかを指定する記号が以下の6種類あり、左から順番に並ぶ規則があります。

①短3度にする場合は『m』と表示
②6以下の数字
③長7度を含む場合は『M』と表示
④7以上の数字
⑤完全5度でない場合『♯5』または『♭5』と表示
⑥テンションの指定

また、空欄がある場合は左に詰めて書くのが規則です。では、ひとつずつ解説していきましょう。

【①】短3度にする場合は『m』と表示

この記事に登場する長3度は「▲3」、短3度は「m3」としています。

『m』は原型となるC(左)に対し「長3度を半音下げて、短3度にせよ」という命令する機能を持っています。mは3度にのみ機能します。
手書きの場合は読み間違えを防ぐ観点から『ー(マイナス)』と書くことが多いでしょう。

【②】6以下の数字

2、4、6のどれかが書かれます。
「C6」と書かれている場合、コードの最高音は6度となります。
編曲者による「6度より高い音、すなわち7度を鳴らさないでほしい」というメッセージであることが多いでしょう。たとえば、メロディでルート音Cが長く鳴るような場合に長7度を弾いてしまうと、メロディがアヴォイド・ノートになり綺麗に響かないからです。
「sus」が①に書かれた場合は、たとえばsus4なら「3度を4度に吊り上げる」という意味を持ち、同時に長3度を失効させる機能を持ちます。sus2が使われることはほとんどありませんが「3度を失効させ2度を使う」のように考えてください。

【③④】7度

長7度を含む場合は、③に『M』と表示します。このMは7度にのみ機能します。
③が空欄のまま④に『7』以上の数字が表示される場合、7は短7度であることを意味します(超重要⚠️)。
Mは手書き場合は「m」との読み間違えを防ぐ観点から『Maj7』と書くことが多いでしょう。
※『▲』『maj』と書かれることも多いですが、この記事では『M』と書きます。

【⑤】5度

完全5度に変化がある場合は⑤に( )でくくって『(♯5)』または『(♭5)』と表示します。

【⑥】テンションの指定

いよいよ仕上げです!まずは④に7以上の数字が表示されるケースから解説します。

◾️④に7以上の数字が表示される場合

理論的にCメジャー上でテンション11を使用することは考えにくいですが、④に7より大きい数字が表示される場合は図のような意味となります。
上の画像はCM13の場合ですが、例えば「Cm13」であれば、「Cm7に13より低いテンションが使用可能」ということを意味します。
※11を省き9と13のみ追加したい場合の書き方は、次の次にある「◾️テンションの指定」で解説します。

◾️要注意!『M』の表示なく7以上の数字がある場合

例えば、「C7」というコードなら「Cにm7を追加」ですよね。
これは『「M」の表示なく7より大きな数字がある場合の7度は短7度』という規則による書き方なのです。
そのため「C9」の7度は短7度となります。
なお、トライアドCに9thのみを追加したい場合は『Cadd9』と書きます。

◾️テンションの指定

追加したいテンション名を指定したい場合は⑥に(  )でくくって表示します。
この(13)は「13以下のテンションを追加可能」ではなく「13のみ追加」という意味です。もし「9と13のみ追加」とぃう場合は(9,13)と書きます。

◾️7度を含まない場合

編曲者による「6度より高い音、すなわち7度を鳴らさないでほしいが、テンション音の追加はOK」というメッセージである場合も多いでしょう。

【その他のケース】

◾️『dim』と『aug』は①に表示する

『dim』は「ディミニッシュ」と読み、長3度と完全5度を半音下げる機能を持ちます。
『dim7』は「ディミニッシュト・セヴン』と読み、長3度と完全5度、短7度を半音下げる機能があります。
『aug』は「オーギュメント」と読み、完全5度を半音上げる機能があります。本来①には3度に関与する記号を表示しますが、augは例外とします。

お疲れ様でした!

いかがでしたか?思ったより単純な仕組みだと感じたのではないでしょうか?
この仕組みが理解できれば、どんなコードネームでも確実に読解できるようになりますし、自分で発見したコードフォームに正式な名前を付けることだってできます❗️ギターは頑張ったら頑張っただけ、ハッピーな経験を与えてくれる素晴らしい楽器です。
・・・といっても今回はまったくギターの話はありませんでしたがね😇
この記事があなたのギターライフのお役に立てることを願っております。
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