社会考察: 定年・年金制度を学ぶ
定年退職・年金制度:いつから,なぜ始まった?
定年退職:
いつから?
1887年に始まった.
55歳定年であった.平均寿命が43歳程度だったので,ほぼ終身雇用であった.
なぜ始まった?
中国の「礼記」には「致仕(ちし)」という考え,
「70歳を超えたら地位を他の人に譲る」ことが礼であるという教えがあった.
その考えが輸入され,奈良時代に養老律令(8世紀後半)「役人は70歳を超えたら職務を返上する」という定めがあった.
つまり,年寄りは自らの老いを判断して,身を引くことが大事ということからきたようだ.
https://www.manegy.com/news/detail/404
現在
定年を早めて,無能な社員を追い出す口実にしたい企業がある.
https://www.works-i.com/column/works04/detail044.html
一方で,少子高齢化のため,
定年を引き上げて,今後は死ぬまで働いてもらわないといけないのではという方針になってもいる.
(実際に政府側はこちらの意見で,定年を65歳に延長する.)
https://schoo.jp/biz/column/856
年金制度:
いつから?
1942年から始まった.(工場等の男子労働者のみ)
1944年から事務職員,女子にも拡充された.
https://www.mhlw.go.jp/stf/nenkin_shikumi_04.html#:~:text=%E6%88%91%E3%81%8C%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%85%AC%E7%9A%84%E5%B9%B4%E9%87%91,%E3%81%AB%E5%88%86%E3%81%91%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%80%82
なぜ始まった?
いくつか理由があるようだ.
寿命が伸びてきて,老齢人口が増え,さらには核家族が増えた(なぜ?下記参照)ため,老人達の収入を保障したい.
戦後の急激なインフレで,労働者の生活が苦しかったため,積立金の実質的な価値がなくなるなど問題を改善するため.
(制度批判)
全国民が強制的に年金に加入するのは,昭和60年(1985年)当時かなり批判があったようだが,有耶無耶になった.
核家族
祖父母とは共に暮らさない家族.
夫婦だけ,夫婦とその未婚の子供だけなどがそれにあたるようだ.
つまり,老夫婦だけになって,収入が不安定になることを保障するために年金は設けられた.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%AE%B6%E6%97%8F
核家族:
なぜ?
交通網の発達などで,都市部への人口集中が始まり,
若者はどんどん都市部へと移住して家庭を作っていった.
いつから?
1920年にはすでに増えていたようだ.
このノートの一歩進んだ議論として、
これらの制度ができる前の生活はどういったものだった?
どのように生活を成立させていたのか?
日本史や、世界史から学んでみる必要がある。