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多数の短期アウトカムを「重要性」で整理する方法

前回のnoteでは「すごい長い短期アウトカムに出会った時の対応」についてお伝えしました。

長いアウトカムというのは以下のようなものを指します。

地域の共助の仕組みの強化を基盤とした、多世代の協力を促しつつ、行政・企業・NPO・市民の力を結束することで、困難を抱える人たちが抱える生きづらさが軽減された状態

フィクションの短期アウトカム例

ご紹介したnoteでは、ひとつのアウトカムに「地域」「市民」「行政」「企業」「NPO」「困難を抱える人たち」といった複数の主語が入れ込まれた短期アウトカムを分けていくための実践について述べていきました。

実際に、その手順で短期アウトカムを分けていくと、地域とか市民とか主語ごとに大量の短期アウトカムが生まれてしまいます。

短期アウトカムが存在する=指標をつくってなんらかの可視化をする必要があるので、そのまま増やして扱うと手間が増えます。

そのため「重要性」に沿って絞り込みをしていく必要があります。

休眠預金事業では評価の5原則に沿って行われるのですが、その中に4.重要性があります。

JANPIA資料「休眠預金活用における社会的インパクト評価」P4から抜粋

なので、その通りに、

重要性に沿って絞り込んでいきましょう!

と伝えると、

は?みんな重要なんですけど

と実行団体さんから返ってきます。

それはそうですよね。もともと長い短期アウトカムとして1文で書かれていたものを分解しただけですから。全部重要なはずです。

そこで腹を立てて、

みんな重要って言ったら、みんな評価することになるんですけど、それ本当にやりきれるんですか?

なんて言おうものなら、「あのPOさんは上から目線だ」と悪評が立ちます。

それでは、どう対応したらいいのでしょうか?私が実践しているのは以下の方法です。

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休眠預金事業や様々な助成事業で求められるようになった社会的インパクト評価において、大切な役割を果たす担当者であるPO(プログラム・オフィサ…

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