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学び方を学ぶ体験学習を

前回の記事で「ふりかえり」が大事だと思うと書いた。

何をふりかえるのかについて自分の言葉で記してみたい。

体験の中で起こっていたことに気づき、ふりかえる。

どんな体験だったのか、そこで起こったデータを集める。どんなことが起こっていたのかに意識を向ける。よかったことも、しまったと思うことも、思い出す。

次に、それがどうして起こったのか、自分なりに意味を考えて、書き出してみる。そのうえで自分が考えたことを一緒に取り組んだメンバーと共有する(わかちあう)ことで気づくことも多い。

「Aさんが△△したことで、わたしは助かった」とか、「わたしが〇〇したら、Bさんが『賛成』と言ってくれたことが嬉しかった」など、お互いに感じたことや考えたことを口に出せるような関係性をがあると、思いもかけないフィードバックをもらい、自己信頼につながることがある。ちょっと頑張って自分の心の内を伝えてみると、他のメンバーにとって自分では気づけなかった嬉しい気づきになることだってある。体験をしたその人なりに気づきや学びを持てるように支援するのがファシリテーションの働きである。

個人が体験の中で感じたこと、考えたことなどを語るためには「関係性」が大事だ。思っていても言えない相手だっているし、言えない雰囲気もある。

最近の企業・組織の不祥事や不調和、ハラスメントは、まさに「関係性」の有無、その質が関係しているように思う。

話を元に戻すと、体験しっぱなしでは学びとしての蓄積にはならないということ。知恵と力を重ねていくには、体験をふりかえり、次につなげるという意識を持ち、実践すること。体験と同じくらいのふりかえりが必要だ。それが「体験学習の循環過程」を通しての「学び方を学ぶ」ということになる。

参考文献:「改訂新版 プロセス・エデュケーション」~学びを支援するファシリテーションの理論と実際(2019)津村俊充著 金子書房






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