NOを言うことの価値
先日、ある研修で、ファシリテーターが言った。
「人権を学ぶことによって、NOと言えるのも大切だから・・・と思えると、NOで終わらない、終わらせない会話ができる」
思わず「そうだ!」と小さく反応してしまった。
他者の言葉に触れて、自分が納得するエリアが、理解が拡がり、言葉のやりとりの価値を見いだせた瞬間だった。
そのファシリテーターのふるまい、場へのかかわり方、ありようもとても素敵で大いに刺激を受けた。とにかく軽やかに、人を巻き込む求心力がある。
自分とは違うタイプであることはわかっている。真似はできない。
こんなふうに押しつけ感なく、説教くさくなく、軽やかに伝えてみたいと思った。
NOを言うことへのためらいは、役割・立場に応じた関係性、社会・文化的な背景も理由にあることは理解する。
それでも「NOを言うことは自分を大切にする出発点」でもある。
幼い子どもであっても、NOを言えるように。
いや、子どものときからNOが言える教育に取り組んでいる人たちがいることも知っている。どうか続けてほしい。
成長とともに、大人になれば「分別」と言う言葉で曖昧になりがちな、自分の気持ち、意思を大切にきちんと伝えていこうとする取組に加わっていきたい。
NOから始まる会話がある。