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オーストラリアでナンパされた話

こんにちは!

メルボルンは少しずつ暖かい日が増えてきて、夏のクリスマスを経験するのがとても楽しみな今日この頃です🎅🏖️
(写真のタイティーかき氷が身に染みました。)

先日、メルボルンCBDの中でもオフィスビルが集まった、少しロンドンっぽい雰囲気の通りを初めて訪れました。

目的地がどこにあるのか分からず、バスを降りて停留所でキョロキョロしていたら、同じくバスから降りたばかりの男性に

Are you lost?(道に迷ったの?)

と聞かれ、会話が自然に始まりました。

「君は日本人でしょ。笑顔が素敵で、会えて嬉しいよ。」

的なことを言われた後、私が交換留学生としてメルボルンに来たこと、彼がシドニー出身で友達とメルボルンに遊びに来たのだけど、逸れてしまったから友人を探していること等々、スモールトークをその場で数分しました。

その方は推定50代後半から60代(年齢当て苦手かも)の白人の方で、彼の英語のアクセントや会話の運び、そして周囲の景色も含めて、状況が「西洋っぽい」感じがして、映画のワンシーンにいるかのような、フワフワした気持ちになったのを覚えています。

今度シドニーに行く予定があることを伝えたら、その時会いたいから連絡先を交換しようと言われ、電話番号を教え合った後、その場でお別れしました。

その際、彼は両親がイタリアからの移民であるので、「イタリア式の挨拶だ」と言われて、手の甲にキスをされたのですが、初めての出来事でとても面白い経験でしたね。

その後会った友人らには、「ナンパされた人から、手の甲にキスされたんだけどー!!」と即座に報告しました。

交換した電話番号からSMSでメッセージが送られてきたので少しやり取りをし、出会った数日後の夜に電話がかかってきました。

電話の中で、興味深いというか、問題発言が彼から飛び出したので、それについて記しておこうと思います。

それは、お互いのバックグラウンドについて語り合っていたときのことです。

オーストラリアには世界各地からの移民、ハーフの人がとても多いので、人々のバックグラウンドを一目見るだけで判断するのはとても難しいのですが、私も、自分を日本人と紹介しても、「先祖の何処かには他国の血が混じっていることもある」と思ったのでしょう。

私のお爺ちゃんお婆ちゃんが日本人なのか中国人か聞かれて、

「全員日本人だよ。
私の両親以上はみんな群馬県出身で、家系図を見る限りここ最近の先祖はみんな日本人ぽいよ」

と答えると、群馬が日本の何処にあるのかを気にし始めたのです。

「群馬は東京のちょっと北にあるけど、車で3時間くらいの近い距離だよ。」

と答えると、次の質問が。

「それって地震の時に、原発が爆発した所ではない?」

おっとーーーーーー
急に会話の方向性が変わったぞ。

「それは福島だから、群馬ではないね。」
そう答えても、

「その福島って所と群馬は近くない?」
とかなり何度も質問をしてきて、

境界線は共有してるけども、そこまで近い訳ではないよと説明をして、やっと質問が終わったと思ったらこう言ったのです。

「それは良かった。次君と会う時、ボクが白い防護服を着なくて済むからね。ハハっ」と。

おいおいおいおい、何て議論を呼ぶ発言なんだと。

西洋文化では、これくらいの発言はブラックジョークで済まされるのかもしれませんが、私は別に笑う気になれませんでした。(普通に面白くもないので。)

かと言って、指摘をする気にもなれなかったので、ただ「なにを言ってるの」と言って、その場をやり過ごしました。


このやり取りについて、その後オーストラリア人の友達に話して、どう思うか聞いてみました。

そもそも、多様な人種に囲まれるオーストラリア人にとって、人種に関するブラックジョークを言うことは普通のことだそうなので、日本人にとっては際どいと思われるジョークでも、直接友人同士で言い合うそうです。

(慎重派の私にとってはかなり驚きです。)

そのため、彼が人種に関するブラックジョークを言われたとしても、どうも思わないそうですし、逆にブラックジョークで返すこともあるそうです。

そんな彼からみて、今回の原発ジョークは、シンプルに面白くないから、その返事を真剣に考えるのも勿体無いとのことです。

確かに。

普段ジョークを言わない私にとっては、ジョークに関するいい勉強になりました。

もし私が日本にいたら、日本人に関するジョークが人種差別に聞こえているだろうなと思いましたが、十分なグローバルな知識と、ユーモアで、そう言った会話もオーストラリアで乗り越えていこうと思います!


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