いま散歩をはじめた理由②「おおはた雄一さんの歌によって。」
こんばんは、「いまの私と散歩する。」主催の染谷拓郎です。
このイベントの略し方、今のところ「いま散歩」にしてますが、もっとしっくり来るのがあったら変えます。わたぽ、とか、いまわた、とか。。いや、いま散歩だな。
昨日、年上のコピーライターの方とお酒を飲みながら、「クリエイティブ・ディレクターやプロデューサーの仕事ってなんですかねえ」と、酔っ払いのふりをしながらめちゃくちゃ悩んでいることを聞いてみました。
「そういう職種のひとってさ、やることは少なくていいんだよ。ひとつは、この辺に鉱脈がありそうだなーって場所を見つけて、人を呼んで"みんなでここを掘ってみよう!"って言うこと。で、何が出ても、出てこなくてもそれに責任を持つこと。それだけ。」
そう言って、彼はテーブルに小さく円を描き、その中心をコツンと叩きました。
ああ、それならわかるな。僕はそれを「言い出しっぺとネオ雑用」という言い方をしていた。その感覚に近いかもしれない。
いま散歩、という鉱脈がどれほど魅力のあるものかどうか分からないけれど、はじめてみようと思ったきっかけがあります。
4年ほど前、僕がまだアマチュア・ミュージシャンとしてライブ活動もそこそこにやっていたとき、おおはた雄一さんの前座を務める機会がありました。(彼の歌とギターに衝撃を受けて、中途半端に音楽を人前でやることはもういいや、と思ったきっかけのライブでもあります)
曲名も分からないし、しかもうろ覚えなんだけど、「どんなにちいさな場所だって、自分の場所を持っている方がマシだ」というフレーズがあり、ああ、と固まってしまったことを今も鮮明に覚えています。
たくさんの人や取引先と協業しながら、ずいぶん遠くまで声を届けることができるのが、会社の仕事の大きなメリットで、レバレッジがかかっている分、いろんなことができます。それを否定はしません。ぜんぜんしないのですが、もう少し手触りのあることがしたいという気持ちも、一方で持っていました。
遠い、近い、浅い、深い、いろいろな角度を自分のなかにもっていること。いただいたオーダーに応えるだけではなく、問いと仮説を自分で立て、ねえ、こっち!と声をかけること。どんなにちいさな場所だっていいから、そういうものを持ちたいと思いました。
いま散歩では僕が言い出しっぺなのに、その場に来た人がめいめい盛り上がって、勝手に面白がってもらうみたいな光景がみれればいいな。
前回の理由①は、自分の内側にある"わからない"を奮い立たせること。今回は、プロジェクトの持ち方に濃淡をつけ、「ここは俺の責任で、自由にしていいよ」という場所を(も)持ちたかったということでした。
次回、はじめる理由③は「体験型って言う前に試しておきたいこと。」です。イベントにおける僕なりの仮説を、この場で試してみたいと思っています。
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「いまの私と散歩する。」はトーク×散歩、そしておやつの時間を通じて、"いまこのとき"を楽しむ全5回のイベントシリーズです。第1回目は6/16、ゲストは豊嶋秀樹さん。イベント詳細はこちらからご覧ください。 ほんと、来て!