一般社団法人 微生物制御技術機構 設立記念講演会
事務局長を務める法人の設立記念講演会(無料)を5月23日に開催予定です。
微生物同定の最先端技術 MALDI-TOF MSに触れることのできるいい機会です。ご参加をお待ちしております。
微生物制御技術の拡充と革新により、社会の課題解決に貢献する目的で、本年4月に一般社団法人微生物制御技術機構を設立しました。
弊機構の取り組みは、微生物の検出・同定用データベース関連事業や質量分析を基盤とした微生物同定、菌株識別技術関連事業を通じて、食品安全や環境保護などの課題解決に貢献します。
また、微生物関連の普及・支援関連事業により、産業界や一般の方々に対して専門知識を提供し、微生物制御技術の普及を図ります。
弊機構の設立を記念して講演会を開催いたします。
皆様のご理解・ご協力・ご支援をいただき、微生物制御技術の発展と社会への貢献を実現するために、講演会へのご参加を心よりお待ちしております。
【設立記念講演会 概要】
・日 時 : 2024年5月23日(木) 13時~16時終了予定
・会 場 : オンライン(zoom)
開催前日までに参加方法などを記したメールを差し上げます
・参加費 : 無料
【プログラム】
・代表理事 中山素一 ご挨拶
・基調講演
「食品の微生物学的安全性に関する未来展望、課題とアプローチ」
九州大学大学院 特任教授(九州大学 名誉教授) 宮本 敬久先生
<演者からのコメント>
元来、微生物に汚染されているため、農林水産物およびこれらを加工して製造される食品の原料の貯蔵、製造環境、製造工程,流通における衛生管理が不適切であると微生物による二次汚染も発生します。
さらに、これらの汚染微生物が増殖することによる食品の劣化はもとより微生物代謝産物による健康危害発生の可能性も危惧されます。
今日、食品流通は広域化し、食を取りまく環境も多様になってきたことから、法規制の国際的整合性がさらに重要になり、また、全国的に発生する食中毒への対応にも不都合が生じてきたことから、2018年6月に食品衛生法の大幅な改正が行われ、HACCPの制度化が示されました。
HACCPにおいて制御対象となるのは健康被害を及ぼす危害要因です。しかし、HACCP導入において、まず、一般的衛生管理プログラム(施設、装置、器具の衛生管理、従業員の衛生管理と教育)が機能していることが重要です。
この確実な実施のためには、原材料および製造環境における危害微生物および危害要因の検出・同定が必要です。
本講演では危害要因を微生物に限定し、今後、食品の安全確保において懸念される危害要因について紹介するとともに、食品、原材料および製造環境の微生物叢解析法について解説します。
・MALDI-TOF MS 活用事例 - 演題1
「清涼飲料製造におけるMALDI-TOF-MSを利用した微生物迅速同定について」
アサヒ飲料株式会社 研究開発本部 技術研究所 品質技術グループ チーフプロデュ―サー 青山冬樹様
<演者からのコメント>
近年各所で導入のすすむMALDI-TOF MSを清涼飲料製造で活用を進める1ユーザーとして、実際に使用した際の同定精度やデータベースの拡充の事例、導入にあたっての利点や課題についての話をさせていただきます。
・MALDI-TOF MS 活用事例 - 演題2
「MALDI-TOF MSによる微生物毒素の迅速検出 ~セレウス菌嘔吐毒直接検出法の活用~」
株式会社 明治 研究本部 衛生微生物研究ユニット 専任課長 高橋尚美様
<演者からのコメント>
MALDI-TOF MSを利用し、セレウス菌コロニーから嘔吐毒(セレウリド)を直接検出する方法を開発しました。
迅速かつ簡便なセレウリド産生株の識別法として有用と考えており、本講演会にてご紹介いたします。
・技術部会のご紹介(微生物制御部会、カビ部会、微生物検査部会)
・連絡事項など
【お申込み】
【お問合せ】 support@microbialcontrol.org
<ご参考>
MALDI-TOF MSについては、以前行ったzoomセミナー(MALDI-TOF MSの食品産業への展開)のアーカイブYoutube動画もご参照ください。
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