イマココプロジェクト第二弾後編〖親戚からの女性差別と「当たり前を問う」ということ。〗
前回は、お米大好きさんの前編の記事をお送りしました。
今回は後編ということで、 ジェンダーへの疑問や、今伝えたいことについてお話していただきました。
・今悩んでいることはありますか。
凄いセンシティブな話なんですけど、
祖母が入院した時に、親せきで集まる機会があって、そこでいきなり「彼氏いるの?」と聞かれたんですよ。
凄い古い人だからしょうがないんですけど、さらにその男の人に「クリスマスケーキだろ?」と言われたんです。
最初は意味が分からなくて、後に調べてみたところクリスマスケーキって、12月の25日までは売れるけど、26日過ぎたらセールで売られてしまいますよね。
だから、女性も25歳までが賞味期限だってことらしいんです。
それを知った時に本当に辛くなってしまって。
やっぱり、女性差別やジェンダーについて凄く騒がれているけれど、その理解はまだ広がっていないし、それで傷つく人もいるんだよって思うんです。
だから本当に最近、女って言われるのが嫌で嫌で、自分が論文やレポートを書くときに、男女っていう言葉を使いたくなかったりして、女性ということに嫌気が指しているんです。
これは私の思い込みだと思うんですが、家族の中でも長男の方が長女よりも優遇されてきたのを見ていて、私は女だし兄弟の中では3番目だから、、、せめて男だったらと思うことも最近良くあるんです。
女性に嫌気が指したのには、スカートで歩いているときは凄く沢山話しかけられるってこともあって、最近ある実験をしているんです(笑)
ロングスカートを履いているときと、ミニスカートを履いているとき、ズボンを履いてボーイッシュな格好をしているとき、どれが一番男性に話しかけられるかなって。
そうするとやっぱりズボンの時は話しかけられる回数が少ないんです。
この時に思ったんですよね。どうしてスカートだと話しかけられてしまうんだろうと。
凄い女性が舐められている感じがして、軽く見られているのは嫌だな、と改めて思いましたね。
今回この取材を受けたのも、実際に辛い思いをしている人がいるってことをもっと知って欲しくて。
ジェンダーの話は、臭いものには蓋をするっていう文化が残っているから、かなり消極的であまり話さないんです。
・LGBTQについてはどう思いますか。
自分が別に、同性も異性も平気な人なので、好きになる人に性別は関係ないと思っていて。
ずっと一緒にいたいと思うのであれば、同性でも全然。
やっぱり、LGBTQを理解することは難しいと思うんですけど、偏見は良くないなと思います。
LGBTQは稀有なものではないし、最近出てきたわけでもなく、昔からあったものが顕在化してきているだけだと思うので、やはりそこにおいては放っておいて欲しいと。
偏見を一回無くして物事を見た方が、世界が広がるし、楽しいと思います。
結局、区別が差別につながることがあると思うので。
ジェンダーについて考えるようになったのは、社会学部の友達の影響を受けたこともあって、考えるきっかけも大切だと思いますね。
今は、女性の方が不利だから男性になりたいとかではなく、取り巻く環境に女性であることを否定されているように感じるので、それを変えたいという思いです。
・今伝えたいこと
「当たり前を問う」
何かに対して、なぜこれが当然のことなのか、考えたことはありますか?
それを考えたとき、私は何も思いつきませんでした。
今までは、決まったことを考えるよりも、守りなさい、という習慣があったし、それを守っていれば不自由なく生きてこられました。
でも大学生になってからは、自分で何も考えて来てなかったことを実感させられたんです。
自分がその環境に置かれている理由を問うこと。
これが本当に大事だと思います。
私は、考えないと人って成長しないのかなと凄い思っているんです。
それは、音楽系のサークルで、その曲の時代背景や作った人の思いを考えないと歌詞に感情移入できないでしょ、と先生に言われたことがきっかけです。
そうして考えるようにしたら、先生に初めて褒められて、自分の頭を使って考えることは本当に大事なことなんだなと思うようになりました。
今までは何も考えずに、皆が行くから大学に行って、就活して、インターンに行くという、そこに何の目的も考えもなかったんです。
でもそれって何の意味もないじゃないですか。
私は、本当にみんなと外れたことをしたくない、普通でありたいと思っていた人間でしたが、自分の作ったレールを歩みたいと今は思っています。
自分がおばあちゃんになった時に、何もない人生だったとは思いたくないんです。
そのために、常に自問自答する。
就活だけに捉われない。
生き方は沢山あります。
私もいろんなことを体験したいんです。
今コロナがあったり、社会体制が良くないこともありますが、それを憂いているのではなく、まずはやってみることが大切だと思います。
しかし、自分で作ったレールでも、敷かれたレールでも、一回立ち止まって考えることは本当に大切です。
自分が今歩んでいる道を立ち止まって考える。
今と違う道に行きたいと思ったら、
勇気を持って、迷い、決断して踏み出してみることが大切だと思います。
今日は有難うございました。
※今回は取材をお受け頂き、有難うございます。
以上の文は個人的な意見ですので、ご理解の程、宜しくお願い致します。