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<徳島 教育情報⑨>コミュニティ・スクールとは?
前の記事より続きます。
コミュニティ・スクールは、国の教育についての方針を決める、中央教育審議会(中教審)の答申「新しい時代の教育と地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」(平成27年12月)を踏まえてできています。
中央教育審議会は、日本の教育についての大きな方向性を示す会で、ここで示されている内容は、学校で何をどれくらい学ぶかを決める学習指導要領などにも色濃く反映されています。その審議会で「新しい時代の教育」として示されたのが、コミュニティ・スクールです。そして、そのキーワードは「地域とともにある学校」です。しかし、これを聞いても、あまりピントきませんよね。それは、学校現場の感覚としては、既に地域とともに様々な活動をしているという意識があるからだと思います。現在も学習活動で地域に出かけたり、地域の人が交通指導をしたりしている学校も多いと思います。
ただ、この答申では、我が国の人口減少問題をはじめとした日本の現状分析をふまえ、来るべき未来の学校のあり方について書かれており、それは学校そのもののあり方を変える方向性が示されています。もっと言えば、学校現場が思っている「地域とともにある学校」ではなく、学校を拠点として保護者や地域住民の教育を含めた教育環境を創りあげていくという、大きな意味での「学校改革」について書かれているのです。
答申の「はじめに」には、次のように書かれています。
「本答申全体を流れている理念は,未来を創り出す子供たちの成長のために,学校のみならず,地域住民や保護者等も含め,国民一人一人が教育の当事者となり,社会総掛かりでの教育の実現を図るということであり,そのことを通じ,新たな地域社会を創り出し,生涯学習社会の実現を果たしていくということである。」
学校を、「地域社会を創り出す場」「生涯学習社会の場」として捉えるということです。
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