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緊急事態宣言解除後の登山計画で注意してほしい5つのこと

緊急事態宣言が解除され、県をまたいだ移動制限も緩和され、信州の山にも少しずつにぎわいが戻ってきました。皆さんが山に来て楽しそうにしている姿を見ると、本当にうれしく思います。
気を緩めることなく、これからも登山を楽しむために、山岳団体やガイド協会、自治体が提言しているポイントをまとめてみました。

大切なのは
リスク管理のマージンを取る
ことです。

1.万全の体調で

「体調管理」は基本中の基本ですが、今まで以上にシビアに考えてください。当日風邪の症状がある場合はもちろん、2週間以内の自分の体調、家族や職場など周りの人の体調まで考慮してください。間違っても「ちょっと風邪気味だけど、まぁ大丈夫でしょ。」「本調子じゃないけど、せっかく楽しみにしてたんだし。」なんて判断はしないでください。

長野県は
”少しでも体調に不安がある場合は、絶対に入山しない”
ことをお願いしています。

これは
『山中で体調が急変し、重篤化することを防ぐ』
ためでもあり、
『山にウイルスが入るこむリスクを最小限に抑える』
ためでもあります。

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2.十分に難易度を落とした山選び

「山選び」はとても大切です。「どこの山に行こうか?」と考えている時が一番ワクワクするかもしれません。
ただ、今は「チャレンジする山」を選ぶのは控えましょう。

長野県は
“十分に難易度を落とした山選び
をお願いしています。
日本山岳ガイド協会は
”安全性が高く、セルフレスキューが容易なルート”
”初級者〜中級者向き、または一般向と表示され、整備された登山道”

から再開することを指針の中で示しています。

これは
『遭難するリスクを最小限に抑える』
ためです。

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3.少人数のパーティーで

気のおけない仲間と一緒に山に登るのは、登山の楽しみの一つですよね。大勢の仲間でワイワイという光景はよく見られましたが、今は少し人数を絞ってください。

山岳四団体は
”1パーティーは当面5名以内”
と指針の中で示しています。
日本山岳ガイド協会はガイドレシオ(1人のガイドが引率する顧客の数)を
”従来の半分程度”
とガイドラインで示しています。

これは
『密になる状況を避ける』
『遭難するリスクを最小限に抑える』
『何かあった時に対応できるようにする』
ためです。

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4.十分に余裕を持った行程で

とてもタイトなスケジュールで山に登られる方がいます。「◯◯岳まで◯時間で登ってきたよ」とまるで武勇伝のように話す人がいます。「休みが取れないから、無理してでも行っちゃえ」という人がいます。その登り方、今はやめてください(そもそも危険行為です)。

今はまず短い行動時間の山からスタートしましょう。そして、コースタイムより長めに見積もり、従来より時間がかかると思って計画を立てましょう。例えば1泊2日の山行を2泊3日にしてもいいでしょう。
・体力が落ちていることに配慮してください。
・ハアハア、ゼエゼエと息を切らしながら登らないよう、ペースを落としてください。
・遅い人がいる、と見込んでください。
・渋滞して密になることを避けるために、遅くなることを見込んでください。

これは
『遭難するリスクを最小限に抑える』
ためです。

5.十分に情報収集を

いつも以上にしっかりと下調べをしてください。
・入山自粛の要請が出ていないか?
・駐車場は閉鎖されていないか?
・ルート状況はどうか?通行止めや危険箇所はないか?
・山小屋の営業状況はどうか?
状況は日々変わります。必ず最新の情報をチェックしてください。

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すべては「登山計画書」から

登山計画書の作成は、山に登る上での「第一歩」です。そこから登山がスタートします。
・どの山に行くか?
・誰と何人で行くか?
・どんな行程で行くか?
・行き先の最新の状況は?
今回紹介した内容は、登山計画書を作成する際にすべて考えることばかりです。きちんと計画書を作れば、リスクは「見える化」されるはずです。今一度「基本」に戻りましょう。


規制が緩和された6月最初の週末。残念ながら長野県周辺の山岳では遭難事故が相次ぎました。実力に見合っていない山選び、装備不足、無理のある計画・・・、いずれも計画の時点で防ぐことができたのではないかと思います。


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