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ぶつかりおじさんVSぶつかられおばさん


先日【ぶつかりおじさん】に遭遇した。
真っ昼間、駅から地下街へ向かう階段を降りようとしたら、下から白髪混じりのおじさんが上がってきて目が合った。
私から向かって左側だったので、ぶつかりそうだと感じて右に身体をそらすと、おじさんは不自然にこちらへ方向転換し、身体をグワ〜ンと私に傾け、腕にぶつかってきた。
目が合って、お互い存在に気づいているのに何で?ぶつかりおじさんかぇ⁇と驚いた。
こちらがそらした分、さほど衝撃はなかったのでイラッ💢としたが《くっだらねぇ〜》と思い、見向きもせずに歩みを進めた。
その直後
「危ないやないかコラ💢
と、怒鳴られた。

私はイヤホンで、まぁまぁデカい音量で音楽を聴いていた。それでも聞こえたので相当デカい声だったと思う。
振り返るとおじさんは、横目で私を睨んでいた。
いやいや、ぶつかってきたのはお前やんけ‼️ぶつかってきたのを見逃してやったのにこの野郎💢
頭の中で【ぶつかりおじさん】が【このクソジジイ】へと変換された。

私は赤の他人に理不尽な因縁を付けてくる奴は【キチガイ】だと判断し、その対策として【理知的なキチガイ】になることを自分に許可している。
ジジイの睨みで一気に怒りに火がつき、火柱が立ちそうなくらいムカついたので
「あ゛ぁ゛〜ん゛????」
と、そのジジイと同じくらいデカい声でお返しした。

どこが理知的やねん?と思われるだろうが、ジジイが言い返してくるなら【ぶつかりシーン】を一緒に振り返り、こいつの【ぶつかり行為】を周囲に認知してもらい、二度と誰にも【ぶつかり】ができないくらいの恐怖と罪悪感を植え付けてやろう!と思ったのだ。(これが理知的?)
ついでに《こっちが女だと思って舐めとんのかい?》という気持ちも爆発した
「あ゛ぁ゛〜ん゛????」だった。

しかし、私がヤル気満々でジジイと向き合う体制に入ると同時に、ジジイはサッ!と目をそらしスン!と前を向き、何事も無かったように去って行ったのである!
こンの腐れジジィ〜💢お前が喧嘩売ってきたんやろが〜💢と追いかけようと思ったら、ジジイのカバンにはヘルプマークが付いていた。
それを見て《これはやめておこう!》と、すぐさま怒りは鎮火した。

鎮火理由
①ジジイに心臓疾患などがあり、口論で興奮してぶっ倒れられたら困るから。
②周囲にヘルプマークの人をいじめているBBAとしてSNSで拡散されたら困るから。
③刺されたらイヤだから。

①については、体調はジジイ本人にしか解らない。口論によって本当に命に関わるかもしれないし、ジジイに大袈裟な体調不良を装わられ、警察沙汰⇨裁判沙汰などに発展したら、こちらの立場が悪くなりそうだから。
②については、ぶつかりの流れを知らない道行く人が撮影⇨上手い編集の切り取り動画⇨拡散⇨全世界の見世物になるのが頭をよぎり怖くなった。
③については、刃物による物騒なニュースが増えたので身の危険を感じた。

これが私の小さな脳みそが瞬時に割り出した【しょうもない答え】だが、そのヘルプマークを見た時、鎮火と同時に呆れたのもあった。
あのジジイは、そのマークさえ付けていれば、他人を理不尽に怒鳴って我儘を通しても、自分が守られ、優先され、許されると解ってやってるんだろうな…と。
逃げるように去る後ろ姿を見て、そう思った。

そして、人にぶつかってきて怒鳴る元気があるなら本当にヘルプマークが必要なのか?と、ヘルプマーク本来の意味を疑わしくしているのはお前みたいな奴だ!はずせ!とも思った。

その後、気を取り直して目的地へ歩き出すと、リーマン風の男が後ろから追い越しざま、私の真横から顔を突き出し、ギョロッ!と私の顔を覗いてから、ナチュラルに離れ左へ曲がって行った…。
おそらく…ジジイと絡んだ女が、どのツラ下げているのか見たかったのであろう…。
こっちは見せもんじゃねぇ〜ぞコラ💢お前がやってることは二次被害だぞ💢
最終的に私がこいつにぶつかり、首をへし折ってやりたくなった。 

その出来事から、まだ日も経っていないある日、新たな【ぶつかりおじさん】に遭遇した!

私は病院へ行く為、自転車で向かい、最寄りの駐輪場で自転車を押しながら空きを探していた。
人二人が歩けるほどの道幅しかない駐輪場で、私は自転車を押していたから道幅は狭くなっていた。
すると前方から、やや太めのオッサンが歩いてきて、ぶつかるのではなく、肩で私を押しのけて通過していったのである!
こちらは通路に侵入しているので、自転車を持ったままでは何処にも回避できない状況。
しかもコイツは自分の身体を避けることなく、動線を一切譲らず押しのけて行きやがったのだ💢 
こちらは自転車を持っている分、バランスが悪くよろめいた。
流石に危険なので『ちょっと💢と声を荒げるも、オッサンはこちらに目もくれず、精算機に向かい料金を払い始めた。
私はその後ろ姿に飛び蹴りを喰らわし、髪の毛を引っ掴んでオッサンの顔面を精算機に30発くらい打ち込んでやりたいくらいムカついた。(病的な狂気)
しかし、実際そんなことが出来る度胸もないし、病院の予約時間もギリギリで、謝罪させる為に揉めている時間はない!しかも駐輪場は満車状態で、こいつに出てもらわないと停めれないのは一目瞭然!

私は震えるくらいの怒りを抑え、歩行者がいないことを確認し、そのまま通路に自転車を止め、オッサンが自転車を出すところに入れようと思い、その後ろ姿に呪いの念を送りながら待っていた。
精算を終え、振り返ったオッサンは、私が待ち伏せしていたことに驚いたようで《!!!!》と若干のけぞってから、こちらに歩いてきた。
私はオッサンを睨みながら『出るんですよねぇ?💢』と強めに聞いた。
オッサンは、私を生温い視線で見つめながら前を通過し、数秒後、後ろ姿のまま…
『出るよ〜♬』
と、軽いノリで返事をした。

オイ‼️貴様💢‼️
何だその間と軽さは💢‼️💢‼️
私は押してる自転車で、そいつを跳ね飛ばしたくなった💢
いちおう返事したから許すが、なんか納得いかね〜💢

ムカつきながら愛車を駐輪させ、出た先ではオッサンが自転車を置いて荷物をまとめていた。
まだおったんかい!
その自転車は折り畳みサイズくらいの、ちっちゃい自転車で、頭にはヘルメットをかぶっていた。
お前のそのブッダの教えも知らんような脳みそ守る必要あんのかい?と笑いそうになったが、腹の虫がおさまらないので、通りすがりざま「バッカみたい💢」と捨て台詞を吐いてやった。(病的な執念)
私もブッダの教えは知らないが、防犯カメラの場所は知っていた。
だからあえて、何をされてもカメラにバッチリ映る所で、一言反撃してみたのだ。

しかしオッサンは、チラッとこっちを見ただけで、知らんふりして荷物をまとめ続け、一言も追撃してこなかった…。
あれッ? お前、攻撃性はあるのに口撃性は0かよ💢
先日のジジイとは違うパターンで、私の反撃は肩透かしを喰らった。


帰宅後、色々と反省した。
自分が吐いた台詞も行為も最低だな…とか、ぶつかり行為を抑制させるつもりで私が反撃しても、逆恨みしたぶつかり野郎は次の標的を探し、むしろ被害者を増やしているのかもしれない…とか、あのオッサンも、ノーメイクで西洋ルンペンみたいな格好のBBAに「バカ」と言われ、プライドが傷ついたかもしれない…とか。

そんなことを反省中、そういえば「バッカみたい💢」って何か聞き覚えあるなぁ〜?何だっけ?と回想してい
たら《エヴァのアスカやんけ!》と思い出した!
とてつもなく恥ずかしくなり、自分が『バッカみたい💢』だった。
つ〜か、あのオッサンはシンジだったのか⁇

この他にも、何度かぶつかり被害に遭っている。
通勤で駅を利用する人なら、ほぼ毎日遭遇している人もいるでしょう。

ぶつかってくる人達は、何処かで世間や人を憎み、自分を見失い、混沌とした生活が日課となってしまった可哀想な人達だ。

家族の愛情に飢えていたり、お金に困っていたり、パートナーを寝取られ(NTR)てたり、何かしらの問題やコンプレックスを抱え、それを自分で乗り越えれない、乗り越えようとしない、乗り越えられると思っていない、ある意味【困っている人】でもある。

それに加えてバカでもある。
行き場の無い怒りを、見ず知らずの他人を狙って、肉体的ダメージを与える時点でバカだ。
お前が標的にすべきは、お前が戦っているものであって、こちらは一切関係無い。的外れなバカだ。

そしてぶつかるバカは、一見ストレスを発散しているように見えるが、逆に自分の愚かさを蓄積させていることに気付いていない。 
その蓄積された愚かさが【惨めな自分】を作っていることに気付いていない。自分が見えていないバカだ。

でも、強い相手にぶつからない【自分の弱さ・卑怯さ】には、本当は気付いているんだろ?
自分は卑怯で弱虫です!と素直に認めたら、どんなに楽になるかも解っていないのだ。
特に中高年は虚勢を張って、自ら恥を上塗りしている奴が多い。
周囲にはとっくに、ダサい奴だとバレているのに。
こいつには、何を言っても意味がないと思うから、誰も何も言わないだけ。
関わるのも面倒くさいから、徐々に人が離れていってるだけ。
中高年でぶつかってくる者は、成長しようと努力しない、弱くて孤独な人間なのだ。

そう思うと、同じ人間なのに、なんだか悲しくなり、何が原因で【ぶつかり】を始めたのか?その人の背景が気になってくる。

ヘルプマークのおじさん(ジジイからおじさんに修正)も、病気で思うように動かなくなった身体を認めたくないのかもしれない。
駐輪場のシンジ(オッサンからシンジに訂正)も、子供みたいに小さな自転車だったから、金銭的に困っているのかもしれない。(それはシンジの趣味やろ?)

ぶつかってくる人から受ける肉体的なダメージは、その人の心の痛みと弱さの象徴だ。
私はそれを、時には無視し、時には受け流し、時と場合と機嫌によってはカチ切れる。

こんな私を含め、不安定な心を持つ人が増え、不条理な世の中になってしまいました。
みんな、お金や仕事が無くても、友達、家族、パートナーがいなくても、自分だけは見失わないように、なんとか強く生きてほしい。

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