ぶらりくり -立山編-
立山黒部アルペンルートを制覇すべく、富山駅から富山地方鉄道を使って立山駅に。富山駅に荷物を預けると信濃大町駅で受けとれるというなんとも便利なサービスがあったので大きい荷物は手荷物回送サービスを利用することにした。
1日目
称名滝
立山駅に到着したらいきなりケーブルカーに乗るのではなく、ちょっと回り道してバスで称名滝へ。15分ほどで称名平休憩所に到着する。下の写真はバスから撮った素敵な橋。
バスから滝までは歩いて30分くらい。散策途中の景色も楽しい。
称名滝は立山に源を発する称名川の流れが立山の大噴火によってできた。滝は四段に分かれており、落差は350mで日本一の高さを誇る。また、普通の河川は中性だけれども、上流の地獄谷で湧き出す温泉水が流れ込むため称名滝の水はph4と驚異の酸性度を誇る。一番水量が多くなるのは春から夏にかけてなのでこの時期に行くと最も迫力がある。
遊歩道の終点の滝見台。
1時間ほどの散歩を終えてバスで再びケーブルカーの駅へと戻る。途中には「悪城の壁」と呼ばれる断崖絶壁を観ることができる。名前からしてめちゃめちゃ登りにくそう。
美女平
寄り道も終わり、やっとケーブルカーにものすごい急な斜面を登っていくことになる。
一番前に位置取ると特に眺めが楽しい。後ろでもいいかもしれない。
ケーブルカーの終着駅ではめちゃめちゃ大きい杉が出迎えてくれる。その名も美女杉。立山は佐伯有頼によって開山されたと言い伝えられており、有頼には許婚者がいたが、ある時有頼に会いたい一心で立山に登るも、有頼は山を拓くまで変えることはできないと追い返した。泣く泣く帰る途中、一本の杉に祈る。
美しき 御山の杉よ 心あらば わがひそかなる 祈りききしや
この祈りはのちに成就し二人は結ばれたと伝えられており、この歌ウィ三度唱えて祈れば恋が成就すると信仰されている。この美女杉のあるあたり一帯を「美女平」と呼ぶようになった。
多くの観光客はここから過ぎにバスに乗って頂上を目指すが、時間に余裕もあったので美女平一帯を散策することに。この辺ではブナ林や立山杉の原生林が広がっており、さわやかなハイキングが楽しめ「森林浴の森日本100選」にも選ばれている。5月になるとオオルリ、コルリ、キビタキなどの夏鳥もみられるらしい。
不老樹。正確な樹齢は不明だが炭素測定では樹齢3,000年の可能性もあるとか。
これは「子育て杉」と呼ばれる杉。杉の間から幼木が生えている様子が子を育てる母のように見えることから。
弥陀ヶ原
美女平を散策した後は高原バスに。多くの観光客はこのまま頂上の室堂まで乗っていくけれども、今回は弥陀ヶ原で途中下車し散策してみることにする。
大日連山を望む広々とした湿原が広がる。コース全体には木道が整備されていて歩きやすい。
左から大日岳、中大日岳、奥大日岳。高山植物の宝庫。
沼地を挟んで奥に鍬崎山。ここの山が雲に隠れ始めると弥陀ヶ原も天候が崩れやすいといわれている。
この辺りは夏になると「白い妖精」と呼ばれるワタスゲの群生を見ることができる。
湿原は1時間ほどで1週できてしまう。まだ次のバスの時間まで少しあるので立山カルデラを観るために少し山登りをしてみる。
展望台からの眺めはわかりやすいカルデラになっていて解ての間が目がいいけれども、写真だとちょっとわかりにくいかもしれない。
ちなみに道中の作は倒れていたりする。怖……
室堂
弥陀ヶ原からは再び鉱山バスに乗って室堂へ。バスに乗ったそのまま標高2,450mに到着できる。なんて楽な山登りだ!
これがあの有名な「雪の大谷」。今日は積雪なんと8m。
山頂には郵便局も。
立山トンネル採掘時に発見された湧水帯から噴出する水は全国名水百選にも選ばれている。
みくりが池
約1万年前に噴火活動によってできた火口湖・みくりが池。周囲6330m、水深15m。
そこらじゅうにハイマツを観ることができる。高山に生息する代表的なマツ。
ここは普段は「血の池」と呼ばれている場所。酸化鉄が多く含まれて赤い色をしているため血の池。今は真っ白。
「雷鳥沢」と呼ばれる場所で秋には紅葉の絨毯が広がる。
うおおおおおおお! ライチョウだ!!!!!!! 人生で初めて見た!!!!!!!! 実在するんだ!!!
国の重要文化財に指定されている「立山室堂」。雄山神社に参拝する人の宿坊として江戸時代中期に建てられた日本最古の山小屋。
今日の夜ご飯は山小屋でチキンステーキを食べたよ。こういう所で食べるお肉っておいしいよね。
うおおおお! 山の上価格!!
夕焼けがとんでもなくきれいだった。
2日目
大観峰
翌日は室堂を少し散策してからトロリーバスに乗って「大観峰」まで行く。トンネル内を走る景色も楽しい。
「大観峰」という名がついているくらいだから相当景色が良いのだろうと思ったけれどもあいにくの曇天。朝が強い人はここでご来光を見ると奇麗だとか。
雪のトンネルもあるよ。
黒部平
大観峰からはロープーウェイで下山。
黒部平には高山植物を楽しめる庭園が広がっているが雨が強いかったので見学は控える。
ここからは黒部ダムに向かってケーブルカーで下山。
黒部ダム
とうとうやってきました黒部ダム! 黒部川第四発電所、通称「くろよん」の名で親しまれる関西電力の水力発電用ダム。年間発電量は9億kWhの高さ日本一のアーチダム。えん堤の長さは186m
ダム展望台を登ったところからの眺めは圧巻。屋外からでも屋内からでも上ることができる。ここまで登るのは結構大変。とにかくダムでかすぎ……
黒部の湧水。採掘時に困難を極めた関電トンネルの破砕帯から水が湧き出ている。
1956年に高度経済成長の電力不足解消を目的に建設された黒部ダム。513億円、1,000万人の人出を建て7年かけて完成に至った”世紀の大事業”である。えん堤には建設中に犠牲になった171名を弔う慰霊碑も。
お昼ご飯は名物・黒部ダムカレーを食べたよ。ホウレンソウペーストのルーは黒部湖の色を、ご飯がダムを表現している。
黒部ダムからは扇沢までバスで下山。これにて立山黒部アルペンルートは制覇! お疲れさまでした~~。この後は松本を観光したいと思います!
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