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Cagliari Calcioってどんなクラブ?

初めての記事でCagliariについて簡単な記事を書きましたが、久々にWikipediaを見返してみても全然記事の更新がない!

2019年になってもいまだに前会長チェッリーノの亡霊に取りつかれている(存命です)日本語wikiを尻目に、一度自分なりにCagliariについてまとめてみようと思います。

歴史の話はwikiにも全然ないですが、私も2010年台以前のことについては知りませんので、そこは追々英語wikiでも読みながら直接wikiを更新しようとたくらんでいます(3年ほど前から)

書き始めるきっかけとなったのはスタジャポ様の記事ですが、悲しいかなCagliariに日本人選手が来ることなんて何年待てばいいのか分からないので今書きます

あとは私の前の記事と被る記述は出てきますが、知らないふりでお願いします。



Cagliariの概要と歴史

正式名称は“Cagliari Calcio S.p.a”で1920年3月に設立されたクラブで、愛称はRossoblù(赤と青)です。

来年の3月30日でクラブ創設100年という大きな節目を迎えます。

Sardegna島に位置し、現在はこの島で唯一のプロクラブです。

ライバルはSicilia島のPalermoで、Derby delle Isole(英:Derby of the Islands)という名前のダービーマッチが存在しますが、SerieBからCへと降格が決まってしまい、リーグでのダービーはしばらくお預けになりそうです。


永久欠番は背番号11番と13番

11番はクラブのレジェンド、ルイジ・リーヴァ

後述のCagliariのスクデット獲得に大きく貢献した選手です。

13番は2018年に急死したダビデ・アストーリ

Cagliariには2008年から8年間在籍し、その間にイタリア代表に選出。

クレバーでありクリーンにボールをかっさらっていく姿を見たことがきっかけで私はCagliariと彼のファンとなりました。

現Genoaのロセッティーニ鉄壁(Cagliari的には)のDFコンビを組んでいたことが一番印象に残っています。

RomaやFiorentineで活躍しましたが、2018年3月4日に帰らぬ人となりました。

あらためてご冥福お祈りします。



1920年に産声をあげたCagliariはSerieCから1950/51のシーズンにSerieBに昇格します。

そして東京オリンピックが行われた1964年にSerieAに初昇格を果たすと、69/70シーズンにわずか2敗、当時の最高記録であるシーズントータル11失点でスクデットを獲得します(そのメンバーの内7人は1970年のW杯に出場し準優勝)。

しかし80年台に入るとSerieC1への降格も経験、90年台から現在に至るまでSerieBへと落ちることがあっても数年でA復帰を果たし二桁順位が定位置となっています。

2010年台には使用していたスタジアムの老朽化問題から新スタジアムを建設…したのはいいもののその新スタジアムが安全基準をクリアできなかったため旧スタジアムに仮設の座席を作ってしのいでいた時期もありました。

現在は新オーナーのもとわずか4カ月で建設された約1万6000人収容のSardegna Arenaを本拠地にしていますが、2021年には新スタジアムが完成しそちらに移る予定となっています。

(ゴール裏がびっしり埋まっているのを見て新スタジアムで人気が出た!と思ったら座席数がそこまで大きくないというオチでした)



Cagliariの代表的選手

続いてはCagliariの代表的選手を3名紹介します。

個人的な観点での選出ですので、漏れや忘れ等はあるかもですが、突っ込む人は日本にはあんまりいなさそうなので気にせずいきます。


一人目は前述の永久欠番のFW ルイジ・リーヴァ

1963年にCagliariに加入して後、1976年まで13年間在籍しこの年し78年に復帰を断念し引退しました。

69/70年にCagliariを史上唯一のスクデットに導き、この年を含めて3度得点王に輝きました。

イタリア代表としては68年のUEFA欧州選手権初優勝(ユーゴスラビアとの決勝再試合で大会初出場し、12分に先制点をマーク)や70年のW杯準優勝に貢献しました

代表通算42試合で35得点をマークし、イタリア代表の最多得点を今だにキープし続けています

ワールドサッカー誌の、20世紀の偉大なサッカー選手100人にも選出されています(74位)


二人目はChelseaのレジェンドでもあるジャンフランコ・ゾラです。

CagliariのあるSardegna州出身でNapoliやParma、Chelseaで活躍した後2003年から05年まで在籍し、加入当時はSerieBだったチームを一年で昇格させました。

ゾラの加入が発表されてから一週間もたたずに現Chelseaの会長アブラモヴィッチがChelseaの買収をしたのですが、それ以前の人気選手だった彼を取り戻すべくCagliariの買収が試みられたというエピソードがあります。

選手引退後、2014年12月に不振にあえぐCagliariの監督として迎えられましたが、この時はチームを救うことはできずに10試合で解任されました。


三人目は16年クラブに在籍したキャプテン ダニエレ・コンティ

ローマのレジェンド、ブルーノ・コンティの息子で自身も父の活躍したローマで1999年にデビューした後、翌年から引退する2015年までCagliari一筋を貫き434試合出場、47得点を記録しました。

イタリア代表はU-21に1試合だけ出場しています。

前述の二選手と違い、華々しい成績を収めている訳ではないですし、人々を魅了するスキルを持っている訳でもありません。

それでもFKやヘディングで幾度もチームを救い、引退した現在ではクラブスタッフとして引き続きチームを支えてくれています。


余談ですが、Leicesterにて奇跡のプレミアリーグ制覇を果たしたラニエリ監督はここCagliariで正式な監督キャリアを開始し、SerieC1にいたCagliariを見事にSerieAまで昇格させた手腕を評価され活躍の場をNapoliへと移しました。


近年のCagliariの移籍方針と問題

近年といってもここ数年の話ですが、Cagliariは実績十分なベテランを単年や2年契約で引っ張ってくることが多いです。

もちろん即戦力クラスの中堅や若手も獲得してはいるのですが、ビッグクラブのお下がりのベテラン選手はこのクラブでは頭一つ抜けた存在であることが多く、毎年誰かしら僕でも知ってるような選手を獲得してきます。

この即戦力のベテランを引っ張ってくる手法はある程度効果を上げていて、計算できるか不明な選手よりかは頼れる存在となっています。

しかし一方で微妙なのがCagliariからステップアップを果たす選手が少ないこと。

いい意味で身の丈にあった選手を獲得しているということなのかもしれませんが、中小クラブゆえ選手を売って資金を作ることも重要です。

Cagliariは最近で言えばHSVに移籍したエクダル(現Sampdoria)や、Romaに移籍したナインゴラン(現Intel)およびアストーリ、Sampdoriaに移籍した生え抜きのムッルーといった選手たちがCagliariで結果を残しステップアップを果たし、行き先のクラブでもしっかりと実績を残しています。

やがてバレッラやGKクラーニョ、CBロマーニャもその仲間入りを果たすことは間違いありませんが、ユースに有望株があまりいないこのチームで、ベテランの再就職先のクラブとなっていては経営的にジリ貧となっていきそうな気もしています。

ユースが他のSerieAに定着しているクラブに比べて不作(実感)に感じるのには、Cagliariの立地ゆえなのかもしれません。

イタリア第二の島のクラブではありますが、陸続きのところにプロクラブはなく、若手のリクルートや対戦相手に苦慮しているのではないかと思ってはいるのですが、実情はどうなんでしょうか。

今年の冬には長年チームを支えていた生え抜きFWサウとキャプテンでコンティ引退後の精神的支柱MFデッセーナがクラブを退団しました。

CagliariがAtalantaやUdineseのごとく、選手売却で財政を綺麗にしていくクラブに変わっていく必要は全くないですし、新スタジアム建設を控えた状態で全く余裕がないと思いますが、長年支えてくれていた選手がいなくなり、おそらく今年夏で移籍するバレッラの移籍金も入るであろうこのタイミングで、先を見据えた補強がなされることを遠く日本の地から祈っています。


ちなみに現在のCagliariで一番の若手有望株と目されているのは北朝鮮代表のハン・グァンソン(韓光成)です。

北朝鮮のエリート育成クラブとPerugiaのアカデミーで経験を積み、国際移籍が可能になる18歳の時にテスト入団をへてCagliari初のアジア人選手として2017年3月に契約を結び、翌月に途中出場でデビューを果たしその次の試合では後半アディショナルタイムに得点も決めています(どちらも北朝鮮人として欧州5大リーグ初)

翌シーズンから2シーズン連続で彼が在籍していたSerieBのPerugiaにレンタルされ、その間にはJuventusからのオファーを受けるほどの活躍を見せていました。

私は彼が出場した初年度の数試合しか見れていませんが、縦への推進力があるストライカーで、それがPerugiaでの武者修行をへてどう進化したのか、来シーズンを楽しみにしています(またレンタルされるかもですが)。


Cagliariが獲得の噂が出た日本人選手

調べてみると二名いましたので小ネタとして取り上げることにしました。

一人目は現在は解説員をしている福西崇史です。

磐田の会長がコメントを出していたので、噂ではなく実際にあったオファーだったようです。


二人目はファンになって以降の話なので、よく覚えています。当時横浜FMにいた日本代表FWの斎藤学へSerieAの二チームが興味を持っていたというもの。

実際にオファーはなかったようですし、本当に興味を示していたかもさだかではないですが…


今後また日本人選手の獲得の噂が出てくることもあろうかと思いますが、Jリーグから獲得…ということはコネクションがあまりないCagliariではなかなか起こりえないかなと思われます。

ドイツとは違いEU圏外の選手の獲得にはリーグ規定で制限が設けられており、その貴重な枠をアジア圏の選手ではなく欧州やコネクションのある南米に使うのはしばらく続くのではないかとみています。



まとめと称した何か

とりあえず思いついた項目について自分なりにまとめてみました。

このページを読んで来シーズンからCagliariを応援しよう!と思う方はまぁいないかなと思いますが、この記事を読んで少しでもこのクラブに興味を持っていただければ書いたかいがあったと言えるでしょう。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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