メモリーin台北

台湾1日目。
起きたら家出る時間過ぎてた。
人はやばい寝坊を認識すると、手がガクガク震えます。
実に4000円ほどのお金を無駄にして、ギリギリ飛行機には間に合った。
どうしてこんなにも起きられないのか(アラームを4つもかけたのに、どれにも全く気付かず)、もうこればっかりは自分の体質なんだとしても泣けてくる。
朝から知力体力精神力をフルに使って、台湾に着く前からグッタリ。
あああああ!!本当に心の底から寝坊しない体が欲しいよ!!!!
絶叫しながら、日本人からするととんでもない塩対応に感じてしまう空港や交通機関の人々にやや面食らいながらも、海外にいるんだという実感でテンションを上げて、ひとまずホテルにチェックイン。
ホテルは安いのに24時間無料のドリンク・トーストバーがあるし、中心地にあるし、コスパ最高ホテルだった。(台北Mホテルです
まずはタクシーで現地人オススメの小籠包を食べに行く。
ここで初めて台湾の車が、信じられんほどスピードを出すことに気づく。
急発進、急ブレーキ、急カーブの連続で思わず「大丈夫?」と口にすると、運転手のおじさんが「ダイジョブ!」と返してくる、って言ったそばからまた急ブレーキやないかい!
でも愉快な気持ちになり、ケラケラ笑っていたら、おじさんもケラケラ笑い出した。
そうか、人が笑ってたら、よくわかんなくても「楽しいね〜!」って笑い返せばいいんだな。うん、そうしよう。
ノリノリで「ココ!」と言うおじさん、だが、シャッター閉まってる!
嘘だろ、定休日も営業時間もしっかり確認してきたのに!?
オーマイガーを連発していたら、おじさん「ディンダイフォン!!」と叫ぶ。
どうやら我々が小籠包を食べたがっていることを察してくれたらしいね、とここから近いのか?と聞いてみる。
おじさん、力強く指で「マッスグ、ミギ!」と示してくれる。行き方は聞いてないけど、もういいです、連れてって!とゴーディンダイフォン。
こういう優しさと機転の利かせ方は、日本人にはないんじゃないかと思う。
「休みですね・・・1380円です」という展開が目に見える。
結局、我々はおじさんのおかげでディンダイフォンと、その待ち時間でタピオカミルクティーを食すことができたのだった。
ハチャメチャに日本人に寄り添った接客(店員さん全員日本語喋れるってすごい)で、なんかもう日本人いっぱい来ちゃってスイマセン・・・という気持ちになる。
あちらとしてはいいお金になるから、別に気にしちゃいないんだろうけどね。なんかちょっと特別扱いさせてるみたいで恥ずかしい気持ち。
そこから台北101に電車で移動し、四四南村でバシャバシャ写真を撮り、可愛い雑貨に胸躍らせる。
101でパックを売っていたお姉さんも、かなり強引ではあったが日本語で話しかけてくれて、友人はしっかりパックを買っていた。
私はパックをする習慣がほぼ皆無なので、買わず。しかし今思えばお土産に買ってくればよかったのだよね。女子はパック好きよ。
しかし私も日本にいる海外からの旅行者が困っていたらどんどん話しかけよう。
やっぱりカタコトでもなんでも、自分とコミュニケーションして助けようとしてくれている人がいると、それだけで旅がとてもハッピーなものになる。そして海外での心細さ、そう、かのイチローも言っていた「外国人になる経験」というのは、絶対に万人がすべきだなと思った。
101を出て街をプラプラして台湾のファッションなど見ながら(台湾の女子は、とにかく腹と足を出すようだ)タクシーで夜市へ。
ここで友人の友人、現地在住のKくんと合流。
夜市はすごい迫力。
むき出しの食べ物は、虫と汗と埃の只中にいる。
そして割と全部がテラテラ脂で光っている、臓物系。
なかなかに、うん、私は食べ物周りにおいてはやや潔癖であるから、食欲が失せる。
あとこの辺で気づく、臭豆腐の威力。
いや〜、これは3日かけても全く慣れなかった!
しかし本当に夜市に限らず町中にあの屋台があるので、それだけ需要がある食べ物なんだろう。
ここではKくんのアテンドで買った台湾ビール、ルーローハン、胡椒餅を食べる。
その後、Kくんの友人で台北人のTと合流。
私以外の全員が英語を喋れるので、当然会話は英語に。
必死で会話についていこうとするが、理解できた時にはすでに話題が次に写っている・・・英語喋れるようになりたひ・・・
ただこのところ洋画と海外ドラマを見まくっていた成果か、「リスニングできてるよ」とKくんやAちゃんに認定してもらえ、嬉しい。
Tオススメのバーとカラオケに連れて行ってくれて、かなり眠くもあったのだが、しっかり1時まで楽しんだ。
カラオケ苦手な私だけど、日本の曲をいくつか歌ってご機嫌になりました。

台湾二日目。
引くほどの大雨だったが、まずは徒歩でディーホアジエ。
とりあえず空腹を満たすためにウロウロして、お客がたくさんいるから大丈夫だろうと飛び込んだ店のカジキのスープビーフンが朝にぴったりなお味で、夢中で食べた。
これは台北旅行の中でもベストを争うお気に入りの味。やはりひたすらアッサリしたものを好むmy味覚。
一緒に頼んだエビの唐揚げは「え、これ中身入ってる?」と思ったけど(エビの存在感がゼロ)。
そして落ち着いて街を歩いてみれば、どのお店も魅力的すぎる・・・!
じゃんじゃん買う。
それでも「この先にもっといいものがあるかもしれない」という思いから買い渋ってしまったいくつかを、私は今後悔しております。
が、そのおかげですでに台湾に再訪したくなっているので、まあそれもよかろう。
こういう時、お互いマイペースに動いても許しあえる仲の友人は本当にありがたい。
「あそこ見たい」「やっぱ戻っていい?」とすぐに言える間柄。
烏龍茶にタピオカ入れたものを好みにカスタムしてもらったのも、良かった。あれ美味しかったなあ・・・
日本の半額ぐらいなんじゃないの?並ばないし、現地で飲むに限るよ、というムカつく発言。
大量の荷物を抱えて一度ホテルに戻り、ちょっと休憩。
この休憩、かなり良い作用をもたらしたので、あまり焦らずにこういう時間を挟むというのも旅に必要だなと分かる。
そして電車に乗り、街を歩き、山脇さんから猛プッシュされていた小上海へ。
牛肉麺、うまい!!!
酸辣湯は、想像と全く違っていて驚いた。
どうやら日本の酸辣湯は日本人向けに工夫されているらしい。
決して不味くはないのだけど、取り皿1杯分で十二分に満足してしまう。
罪悪感がすごいが、ここで無理して気持ち悪くなるわけにはいかないので残してしまい、店を後にする。
とにかく牛肉麺は美味しかったです!!
そしてタクシーで士林夜市へ。
日本のゲーセンで使い古されたようなゲームがぎゅうぎゅうに並んでいて、まだ楽しんでくれる場所があったなら何よりだよ、と思う。
ビニールプールの中でプラスチックの魚たちがジージー動き回っているのを釣り上げるあのゲーム、あれいつどこでやったんだか全く思い出せないけど、確実に記憶にプリントされていて、懐かしさが半端じゃなくこみ上げる。
台湾でこんなノスタルジーに襲われることになろうとは。
途中でKくんと合流、Aちゃんの爆買い欲求を満たすために、黙々とお店探しをしてくれて、マジで神。
パチモンのパンツばかりを売っているワゴン、店主のカップルが開店前だからと倉庫に連れていってくれたのが面白かった。
真剣にポリスノーという女の人と、パチモンの300円くらいのパンツを嬉しそうに選んでいるAちゃんと、それを静かに見守る私とKくんという図が面白すぎて笑いをこらえるのに必死だった。パンツの裏取引。
夜市を満喫し、一度ホテルへ。
ここで雨に降られても平気なようにとスリーコインズで買ったメッシュの靴を履いていた私、ついに足の痛みを覚えて急遽マッサージへ。
ちなみに靴自体は靴擦れもしないし、歩きやすいし、とても良いのだけど、如何せん衝撃吸収能力がゼロなんでね。いい商品ですよ。
時間延長した途端、「そんなら俺の出番か」とばかりに登場したおじさんがゴッドハンドで、運の良さに感謝する。
全然痛くなかったし、びっくりするほど足が軽くなって(実際細くなった)、あのおじさんがいなかったらこの日の夜の楽しさは著しく下がっていたはずだ。おじさん、まじシェイシェイ。
そしてついにTと合流。
アッパークラスな若者たちが集うラウンジバーに連れて行ってもらう。
いやぁ・・・最初こそ場違い感がすごくて、何しろ胸と尻しか隠していないファッションの女の子たちが入り口前でスニーカーからピンピールに履き替える店だ、どうしましょうね、と思っていたけど、美味しくお酒を飲んで夜景を見て楽しく話しているうちにアレヨアレヨとご機嫌タイムに突入。
4人中3人が30代というグループなのに、それぞれショットを3~5杯くらい飲む。
そしてこの夜もカラオケに移動。
台湾人はカラオケが好きなんですって。
ここでも多分ショットを飲んでいる。が、あまり思い出せません。
ただただ楽しかったという思い出のみ。詳細は酒の彼方に消えました。

三日目。
明らかに昨日のショットが体に残っている。
しかしこの日も朝から付き合ってくれるKくんのナイスアテンドで、地元で人気のお粥やさんへ。
大を頼んだら、本当に大、ていうかもう法外な大のお粥が出てくる。
美味しかったのだけど、食べても食べても減らないため、美味しいという思いすらかき消されるよね・・・と3人でお粥を見つめて黙り込む。
「このお店の人は大の概念を変えたほうがいいから、これは残すべき」と呟いたKくんに救われ、潔く残すことにする。
あれを朝から完食できる人など、いるのだろうか。
そのまま駅前でバスに乗り、あっという間に空港へ到着してしまった。
あともう1日あればなぁ・・・もっと色々と楽しめたんだろうな。そんなわけで今すぐにもまた行きたい、台湾。
ギブミー先立つもの〜
だって行きたい国はまだまだたくさんある。
ドイツ、北欧、メキシコ、スペイン。(こう並べると、両極端な国だな)
LAだってイギリスだって行ってみたい。
遊ぶために稼ごう。
Aちゃんと二人、そう誓ったのだった。

ひとまず現実に戻る。
その合間合間で台湾でのアレコレを思い出しては、ぼーっとする。
見たもの感じたもの、一つ一つ役立てていきたい。
これまで旅行不精だったけど、積極的に東京を離れよう。
そう思いながら珍しく旅先での写真など投稿したツイッターを見ていたら、表現・さわやかが解散のお知らせを出していた。
20代前半をさわやかの演出助手として過ごさせてもらったことは、私の何よりの幸運だったと思う。
たくさんの面白い人たちと出会い、コント作りを体験し、笑いまくった。
あの時の繋がりがなければ、今の私は確実にいない。
願わくば、もう一度いけしんさんやすてるさん航さんの長井大が見たかった!
えいじさんと航さんのシマウマとチーター、月影先生のツッコミが冴え渡るガラスの仮面、モンドさん・・・
もう行かなくていいのに、大好きなキャラクターたちが活躍する本番が見たすぎて日々劇場をウロついていたっけ。
あと、なんだかんだ、池鉄さんにはかなり影響を受けているんだなと気づいた。

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