女殺油地獄ってすげえタイトルだなって頃

お誘い頂いてオフシアター歌舞伎「女殺油地獄」を観に行く。
場所は天王洲アイルの寺田倉庫。
四方八方ともコンクリートの寒々とした空間で、こんなところでどうやって歌舞伎をやるんだろう?とむちゃくちゃワクワクした。
というか、あの開演前の時間がワクワクのピークだったかもしれない。
どうも、あの空間で、あの演出で、歌舞伎をやるということに、誰も追いついていない気がした。
例えば黒子が雪駄の足音をものすごい音量で響かせまくっていて、気になる気になる・・・ほらまたそうやってズルペタズルペタ鳴らすから、もうこのゾーンの人みんな「アイツ(黒子)が来るぞ」って舞台じゃない方見ちゃってるよ、なんならちょっと睨まれてるよ、気づいて〜〜、アレもしかしてわざとのやつ?だとしたら何故〜〜〜
話の猥雑さや凶暴性も鳴りを潜めて、役者さんたちも生き生きしていないような・・・
歌舞伎作品を御すことの難しさを見たように思う。
(と言っても、これ初日あけてすぐのことだったからかも)
非常に良い勉強になった。

図書館に詰める。
図書館に行くと読みたい本が次々見つかってアレもコレもと抱えて帰りたくなるのに、いざ連れ帰って家の机に置いた途端、夏休みの課題図書ばりに読む気が失せるのはなんなんだろうか。
特に資料のために借りた本は、期限切れても触ってないとか全然あるもんね。
だからもうそういう自分のダメさが分かっている偉い私は、資料を当たるときはわざと図書館で読むんだもんね。
数年前に本の貸し出し不可な国会図書館に通ったおかげで、図書館で資料をまとめる作業には慣れている。
隣の人と大きな机を共有している性質上、なかなか居眠りなどもしにくいし。
ということで60年代の日本と民俗学についての本を一気に10冊くらい読みまくるが、求めていた答えは見つからず。
む〜ん

こいつはマジでクズだぜ最低だぜ!という人より、割と人望があって良い人だよねとみんな思うんだけど実はクズな一面あるんかい、という人の方が、クズを食らったときにしんどい。
前者の場合は、人間が持つ闇深さにやられることもあるんだけど、まあなんというかその人のことも食らった自分も劇的に消化することができる。
第三者にグチれば味方になってもらえるし、圧倒的に相手が悪いよねと思える。
しかし後者は、おいそれと相談することもできず、地味にやられ続ける痛みを自分だけで噛みしめる羽目になる。
悪いのは私なんだ、と思うし。でもやっぱ、向こうも悪いっすよね。そう思おう。
む〜ん

最近、ようやっと自分の天パにいいねをつけられるようになって来た。
大学生ぐらいまでは、ホンッッットウに嫌いだった。
特に小学〜中学は最悪で、少年アシベになる前髪と必死で戦う毎日。
なけなしのお小遣いで寝癖直しウォーターとやらを買ってみるもグルンと見事にS字を描くマイヘアー。「全然効かねえじゃねえか!!」とスプレーを鏡に投げつけたくなったっけ。
初めてストパーをかけたのは、いつだっただろう?
親にねだって、前髪だけかけてもらったはず。
ストパーでは不十分で、縮毛矯正をかけていた時期もあった。
なんの苦労もなくサラサラの髪の毛を持つ同級生を、どれだけコンプレックスの穴の底から見上げたことか・・・
ただ美大に入ると周りには個性的な髪型の人ばかり、とき同じくして「無造作ヘア」というのが流行りだす。
やったぜ!
こちとらノータッチで無造作だぜ!(ていうか無造作ってノータッチってことだな)
そして徐々に「外国人風」「くせ毛風」という言葉が目につくようになり、私もずっと短かった髪を伸ばしだし、次第に自分の天パはなんの苦労もなく巻き髪になることを知った。
美容師にも「パーマをかけてるんだと思った」と言われるほどの天パ。
それでもやっぱりサラサラストレートに憧れたし、前髪だけはやっぱりアシベが嫌で悩んできたけれど、最近は前髪もグルンが流行ってきてくれていて、心の底から流行に感謝している。
ま、「髪の毛ボサボサですよ」と言われることもあって、それはそれで困っているのだけど。

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イマギ
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