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八木幣二郎 Heijiro Yagi NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです 企画展レポート
こんにちは、イメアカラボスタッフのHです。
だんだんと蒸し暑くなってきました・・・6月と言えば、祝日が無いことでお馴染みですね。その分、今月は土日の予定が大忙しです。みなさん、アートに触れる素敵な時間、過ごされていますでしょうか。
さて、今回は、現在ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて開催中の企画展「八木幣二郎 Heijiro Yagi NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」を観てきましたので、そのレポートを書きたいと思います。
いったいどんな展示なんだろう?印刷会社に関する展覧会?ということで、事前学習無しのまっさらな気持ちで会場へ足を運びましたが、それはそれは刺激的な空間が待ち受けていました。
ここでは、一部になりますが(ネタバレになりすぎないよう配慮しつつ)、写真や感想とともに、ご紹介していきたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1718089036027-X84XhYB4q6.jpg?width=1200)
ギンザ・グラフィック・ギャラリーの展覧会詳細ページでは、本展について、以下のように説明がされています。
デジタル・ネイティブと称される世代の、さらに後続世代である八木幣二郎氏は、3DCG用ソフトウェアZBrushを駆使し、三次元(空間)を二次元(平面)に畳み込むような質感を追い求め、イメージする視覚表現を実現するための印刷技術への探求心と相まって、唯一無二のデザイン様式を創り上げてきました。
2会場で構成する本展の1階では、SF的な設定に基づく架空の印刷会社「NOHIN社」のCI(コーポレート・アイデンティティ)を、”並行世界”の価値観とルールに基づいて、様々なアイテムや資料に展開。地階では、八木氏が尊敬してやまない、日本のグラフィックデザイン史を彩る巨星デザイナー10名の傑作ポスター約20点とともに、3DCGが存在する“並行世界”のオルタナティブな可能性として、それぞれのポスターを再解釈した八木幣二郎による新作を発表いたします。
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000831
ということで、さっそく観ていきたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1718089221833-uzCtnte8uO.jpg?width=1200)
ちなみに・・・
本展は、音声ガイドを聞きながら、鑑賞することができます。受付でヘッドホンガイドを借りることもできますし、会場にあるコードからお手持ちのスマホで聞くこともできますので、ぜひご利用ください。こちら、とってもおすすめです!
さて、1階では、架空の印刷会社「NOHIN社」について詳しく知ることができる内容が展開されます。
NOHIN社の設立から技術の発展、年代ごとのエポックメイキングな出来事の変遷が追える年表(右上)やロゴデザイン、屋外広告ポスター(左下)などが並びます。NOHIN社は、光の新たな状態を示す「Z線」を発見、そして仮想空間印刷機ZDプリンター(右下)。・・・なんだろう、この映画のような嘘か本当かわからない作りこまれた世界観は・・・と、どんどん作品世界へのめり込んでいきます。
なかでも、わたしは、“キャッチコピー「未来をノーヒン」は流行語となりました“の紹介が特に気に入りました。
続けて、地階へ降りていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718089277797-EF9mcyaIr9.jpg?width=1200)
地階では、貴重な過去のポスターアーカイブとそれぞれのポスターを再解釈した八木幣二郎さんの新作が並びます。そして、この空間の名前は、いつものgggならぬZZZ、銀座ヘリテージミュージアム「ZZZ」!
![](https://assets.st-note.com/img/1718089342952-QCy80YNYDT.jpg?width=1200)
「作品を再解釈した創作」という点では、わたしたちイメージアーカイブ・ラボの活動である「アート画像を使った二次創作」という点と通じる部分があり、ラボメンバーとして(僭越ながら)シンパシーを感じるところではありました。
まるで映画か小説を鑑賞したあとのような、フィクション・ノンフィクションが曖昧になる感覚。会場の外に出たら、今見ているこの世界、この景色もフィクションに見えてくる不思議。
スマホから聞こえてくる音声ガイドの一つひとつの言葉や映画・CMで流れるようなNOHIN社のジングルを聞きながら、観た数々の作品に思いを寄せつつ、余韻とともに銀座の街へ消えていくのでありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1718089412196-MaELhCi50Z.jpg?width=1200)
ggg booksも会場で購入することができます。本展は、7月10日(水)まで!
そして、隣接するメゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンドMMMでは、イメージアーカイブ・ラボの国立西洋美術館展覧会コラボ企画の作品を期間限定販売中!ぜひ、合わせてお立ち寄りください。
■開催概要
八木幣二郎 Heijiro Yagi NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)
〒104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
会期:2024年05月24日(金)~07月10日(水)
開館時間:11:00am-7:00pm 日曜・祝日休館 入場無料
協力作家:浅葉克己、勝井三雄、亀倉雄策、杉浦康平、田中一光、戸田ツトム、長友啓典、福田繁雄、松永真、横尾忠則 *五十音順,敬称略
企画制作:亜洲中西屋(ASHU)
協力:volvox、ポスターハリス・カンパニー 施工:ARTIFACT
印刷:エクター、FLATLABO 装置制作:板垣勇太(KIENGI)、板垣竜馬(GYOSHA)
機材協力:TOKYO IDEA EXCHANGE by東京建物 3DCG協力:しばしん
音楽:Prius Missile+リツコ テキスト:布施琳太郎、酒井瑛作、中村陽道
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000831