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クリエィティブという言葉の曖昧さが好きになってきた理由 ⑤ 編集編

今回はerakkoさんの映像編集について。
映像編集の面白さは言語が1つ1つの単語のつなぎ方によって、小説にも詩にもなるように、撮影したカットとカットのつなぎによって意味や印象がうまれてくることかとおもいます。
また、再生したら終わりまで基本はノンストップで進んでいく表現なので、音楽的な要素も面白さの1つだとおもいます(悩むことばっかりですけど笑)。

今回は文字コンテと一部絵コンテも作成していたので、基本はそれにそってつないでいくのですが、大きな木材から器の大きさに粗く切り出す作業のカットを見ているとき、はたとその木材の荒い凹凸の美しさに目が奪われました。それはまるで大きな岩石のようにも見えました。

大きな木材からの器の粗切り出し

また電動のこぎりによって細かい粒状の木屑が一面を埋めていくカットは、木屑が雪原のようにも見え、器という小さなものを作る映像で、大きな自然を想起したことがとても面白くおもいました。

切り出した器をゴロゴロとした形状すべく切断していく

実際に撮影した現場もとても小さい部屋だったので、ふと「小さな宇宙」という言葉が頭に浮かんできました。
こういった想起や連想は、今までに自分が読んだり、気になったり、考えたりしていたことがつながって飛躍したり、正確な表現としての言葉のチョイスではないのに何かマッチしていると感じることは個人的にクリエイティブのプラスになると考えています。

それがヒントになって、柴田さんのインタビューありの映像はどこか宇宙を感じるような曲を選びました。また宇宙というイメージのスケールは孤独感との相性も良いようにおもいました。 

以上のような実際に手を動かさないと分からなかったり、変化や広がっていくことも編集の面白さだなぁと最近よくおもいます。

拭き漆を重ねて仕上げる「孤独も愛する器」

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