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「日本のグランクリュ」と周りのワイナリーが羨むほどのいい畑から生まれるワイン

去年からお取引を始めた、長野県上田市に畑のある「セイル・ザ・シップ・ヴィンヤード」。
こちらのワイナリーを作られた田口航さんは、商社で働いた後、元々好きだったワインを造りたいと京都の天橋立ワイナリーに就職、その後長野県上田市に畑を見つけ、千曲川ワインアカデミーで学んだ後自分のブランドを立ち上げます。

田口さんは、上田市の中でも特にいいカベルネ・ソーヴィニョンができると言われている東山という場所に畑を持っています。
新規参入していい畑を借りることは通常難しいのですが、なぜその畑を借りられたのか聞いてみると、たまたま農協に紹介されたと言うから驚きです。

東山の畑は寒暖差がしっかりあり、風通りが良く、周りに遮るものがないので太陽に長時間畑が照らされているという条件の良さが魅力。畑はなだらかな坂になっており、ここだけ見るとブルゴーニュにいるような感覚になり、正に日本のグランクリュと言っても差し支えないほどの好立地で、周囲のワイナリーの人達も、みんなこの畑を借りたいと言っていたほど…!

去年の11月に収穫のお手伝いに伺いましたが、環境の良さと田口さんの丁寧な栽培により、見るからに良いワインになりそうな綺麗なブドウが実ってていました。
畑に着いた時の朝一番はかなり冷え込んでいたのですが、日が昇ってくるととても暖かく、半袖でもいいほどの暑さで、この場所の寒暖差も実感。
収穫していても、他の場所では感じたことのないほどの気持ちよさで、畑のポテンシャルを肌で感じました。

まだ本数が少なく、一般販売できないのがとても残念ですが、先日飲んだ新たにリリースされたソーヴィニョン・ブランのワイン「utage」は、ボトルに収まりきらないほどのブドウのポテンシャルを感じる1本。
そのワインからは気候によるネガティブさが一切感じられず、味がパワフルというよりも、しなやかなのにワインの生命力が溢れていて、適地でブドウを栽培すると、こういう風になるんだなと心から納得しました。

日本だと多くの産地が天候に苦労し、それでも美味しいワインを造ろうと工夫して造っていますが、このワインにはその苦労が感じられず(もちろん造っているご本人は沢山の苦労をされていますが)、日本でこんなに陽の空気を感じるワインができることに驚きました。

改めて、土地のポテンシャルの力というのを感じた1本です。

このソーヴィニョン・ブランのワインは、パワーがありすぎて1年ほど寝かせて、様子を見てからリリースをする予定です。その時には、この素晴らしいワインを、皆さんと共有できる機会を作りたいと思います。

こちらが素晴らしかったソーヴィニョン・ブランのワイン「utage」。
造り手の田口さんのSNSより写真を拝借しました。

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