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大学生が本気の『まちづくり』プランを発表【福島復興ステージ】②


2024年グランプリチームが大熊町を訪問

2024年11月22日(金)、グランプリを受賞した明治大学 BBB(トリプルビー)(Book Big Bear)が大熊町を訪れ、大熊町長をはじめ多くの自治体関係者やフィールドワークでお世話になった方々に向けてプレゼン発表会を開催しました。

発表会の様子
明治大学 政治経済学部BBBのメンバー

発表は和やかな中にも、真剣さが混じる雰囲気で行われました。大熊町関係者は、グランプリを受賞したプランの実現可能性を視野に入れつつ、学生たちの発表を聞きました。

絵本づくりと観光を組み合わせたプラン

今回、チームBBBが発表したプランは、関東圏在住の小学校1〜3年生の子どもと、その保護者を対象にしたものです。
大熊町は震災前『読書の町』として知られていました。
今回のプランは、こうした大熊町が元々持っていた顔も生かして、子どもたちに『絵本の制作』の旅をしてもらうものです。

プラン名:おいでよ絵本と夢の森 町を知り、町を描く絵本創作ツアー

子どもたちには、2泊3日のツアーの体験の中で、大熊町の歴史、現在を知ってもらいます。目的は、大熊町の10年後をテーマにした絵本を作るためです。
完成した絵本は、最終日に大熊町にある「学び舎 ゆめの森」で発表します。
絵本の原本は、家に持ち帰りますが、複製本は感想ノートと共に大熊町内の施設に展示します。
こうすることで、子どもたちが将来、大熊町を再度訪れるきっかけを作り、一度作った関係性を未来にも繋げていくというプランです。

プランを作って得られたこと

発表終了後、BBBメンバーに話しを聞きました。

Q:コンテストに参加しての感想をおしえてください

リーダー古森万結(ふるもり・まゆ)さん
「プランを作るにあたり、大熊町のキーパーソン25人に話を聞き、町内に多くの知り合いができました。大熊町はとても勢いのある町で、新しい人と数珠繋ぎのように人に出会える面白さを体験しました。」

阿部ひなた(あべ・ひなた)さん
「これまでの生活では、地域との繋がりを感じたことがありませんでした。でも、大熊町でフィールドワークをしたことで、地域の繋がりが持つ力を実感しました。」

Q:大熊町に訪れる前と後で、何か考え方が変わったことはありますか?

大倉颯太(おおくら・そうた)さん
「実は、震災前や震災当時の話を聞くことに抵抗感があったんです。でも、ここに暮らす人に話を聞いたら、震災のことは経験としてあるけれどみんな未来しか見ていないと驚きました。『大熊町では何でもできる』と皆さんが言っていたのが印象的で、実際に来てみないと、本当の姿はわからないなと、感動しました。」

大熊町を観光で盛り上げたい!

プラン発表を聞いて、吉田町長からは
「“読書の町、大熊”として昔から取り組んでいたが、そこを取り上げてもらえたのはよかった。前向きで現実的なプランだと感じた。」という、感想をもらいました。

BBBは、多くの子どもたちにこの町を訪れて欲しいとこのプランを作成しました。
プラン実現に向けて、町も動き始めました。
来年には、子どもたちが作る、未来が詰まったたくさんの物語が、大熊町に溢れるかもしれません。

本選発表会の様子はこちら

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「大学生観光まちづくりコンテスト」(https://gaku-machi.jp/)とはJTBが運営事務局を務め、全国の大学生を対象に観光まちづくりプランを競うコンテストです。


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