ある莫迦の憧れに憧れた今まで やり直し 4
音楽が好きだ。母はビートルズやカーペンターズ、モンキーズ、アニマルズなんかを聴いていた。父は何が好きだったのか正直分からないのだけど、クラッシックのレコードを揃えていた。何故、父が何を好きか分からないというと、教育の一環として揃えていたのではないかという疑い(悪いことではないけれどね)が拭えないから。我が家にCDプレイヤーを導入した時もクラッシック音楽全集100枚組みたいなのをセットで買ってきたし。一切恨みなんかないし、むしろありがたいのだけれど、父が好きな音楽、というのも知りたかったな。自分が自分のものとして音源を初めて所有したのは小学校一年生の時。八つ上の従兄がダビング、編集してくれたカセットテープ。A面はマイケル・ジャクソンのスリラー、B面はゴーストバスターズのサントラ。マイケル・ジャクソンの曲では、ちんたらしているようなのはあまり好きじゃなかった。スリラーは楽しくて好きだったな。ゴーストバスターズは映画も好きだったし、曲も楽しかった。歳取ってから改めて観たら、ゴーストバスターズってクトゥルフ神話絡めてたのね。吃驚しました。話を戻して、次の音。小学校四年生の時にAUTO-MODのデストピアと、The StalinのStop JAP(遠藤ミチロウのベトナム伝説から「仰げば尊し」だけおまけに入れてくれていた)。The Stalinの玉ねぎ畑を聴いてゲラゲラ笑っていたな。AUTO-MODは好きなんだけど、詩の世界が小学生には少し分からなかった。曲は好きだけど分からないっていう感じ。
さて、来ました。
小学校五年生。
僕が初めて自分で音源を買った歳。
何を買ったか?
Prince「BATMAN」
いやあ、格好いい、素晴らしいアルバムだと僕は今でも思ってる。性の目覚めもこのアルバム。殿下は健全な親御さん達から嫌われていたと知ったのは後の事。サントラではあるけれど、コンセプトアルバムでもあるのじゃないかしら?小さな頃からアニメや特撮で、ヒーローよりヴィラン達を応援していた僕は、すっかりジャック・ニコルソンとジョーカーというモノの虜になったわよ。またそのジョーカーの曲がカッコいいこと。
妖しさ満点の殿下の袖にはふたご座と書いてあるけれど、これは表裏一体、二面性を日本語で書きたかったのかしら。チンパンジーはマイケル・ジャクソンへの皮肉?色々気になるビデオよね。
で、あれです。
たぶんPrinceで一番有名な曲じゃないかしら?
農協牛乳でお馴染みですね。サンプリングの楽しさ、暴れるギターソロ、色々ミックスされたこの曲が本当に大好きだった。ラスト、いわゆる「農協牛乳」が入り始める辺りに差し掛かると寂しくてしようがなかった。終わりが近いのが寂しくて寂しくて。ただ、ラストの盛り上がりも大好きで。子供の心を千々に乱れさせた、殿下の恐ろしい曲。とんねるずなんかが当時パロディでやっていたけど、嫌いだったな。今なら笑う余裕もあるけれど、子供の僕には、自分が本当に格好いいと思っているモノを馬鹿にされるのが、嫌で嫌で仕方なかった。
この頃だったかな?THE BLUE HEARTSや筋肉少女帯がそろそろ話題になり始めたのは。友達から借りて聴いたりしたわね。爆風スランプなんかも元気だったね。そんな中で僕が買った二枚目が、
カステラ「世界の娯楽」
小学校六年生の頃だったと思う。今ならば、あ、スカパンクだからカステラか、となんとなく分かるけれど、当時はスカなんて知らないからね。ハマったねえ。ライブには、僕に色々仕込んだ従兄が、パンク系は危ないから、と言っていたので行ってないけども。本人はハードコアやってるのにね。ちなみに今も現役のハードコアバンドやってます。話が逸れた。カステラね。この後にもちろん、The ピーズに行くわけだけども、マスカキザルから入ったもんだから、最初は色々分からなかったわよ。大木兄弟はまあこんな感じで。とりあえず自分の買った何枚目ってのを覚えてるのはこの二枚。従兄からはまだカセットテープを色々貰ってたな。
スマロ子・ケンヂ・KENZI、The Exploited、にら子供etc.etc.
この後は色々音楽に包まれて、アチラヘコチラヘ流されていくけど、それはまた別のお話。
今日はここまで。
良くも悪くも、音楽には振り回されて生きてきてるよ。
従兄の罪は重い(笑)
今でも好きな、憧れの人が従兄だね。こんな格好いい人いないとずっと思ってきたもの。