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四季の美しさを余すことなく享受する本:『日日是好日』を読んで


どの本を読もうか迷っていた時、そういえば『日日是好日』を読んでいなかったことに気がついた。

もうすぐ春がくるし、なんとなくこれから迎える春のために読むにはぴったりな本なきがして、『日日是好日』と、その続編『好日日記』を一緒に読むことにした。

日日是好日は長年お茶を習う著者のエッセイであるが、
本当に表現が豊かで、新緑の季節に茶の間に濃い影が落ちている情景が浮かび、そこに冷たい風がふと入ってきたり、水の音がリアルに聴こえてくるような、本当にそんなエッセイだった。。よかった。。

エッセイでこんなにも豊かな表現ができることにびっくりしたし、こんな文章を書けるくらい、
日々の生活に感性を研ぎ澄ませ、受け取りたい。
そして、生活の中にある豊かさを表現する言葉と術を持ち合わせていけるような歳の重ね方をしたいと思った。

もうすぐ桜の季節になる、と思っていた。

でも、春は桜だけじゃない。
四季も、きっと四季ではない。
もっとグラデーションがあるものだ。

つくしが芽を出し、菜の花の黄色が少しずつ土手に色を増していき、
梅が咲き、桃が咲き、少しずつ移り変わる中で
桜が咲く季節が来る。

来る春を、わたしはいつもより、
楽しみにしている。


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