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吾輩は方向音痴である。土地勘はまだない。


人生において諦めていることはあるだろうか?

わたしは、ある。
方向音痴であることだ。

方向音痴あるあるとして幾つか挙げるとするなら、
まず地図が読めない(当たり前である)。

出先で、右に曲がってお手洗いに入ろうものなら、
出る時も当然右に曲がる(だいたい鏡があり、自分と鉢合わせする)。

そもそも、東西南北を意識して生きてきていないので、
東に進みますと言われてもわからない。

初めて行った土地で、ちょっと確認するかとコンビニなどにはいろうものなら、その駐車場からどのように出たら良いのかわからない。

そもそも、東に進みますといわれても東がわからない。

コンビニを背にして!!右に!!進みますと!!!!
言ってくれ!!!!

こんな私でも、克服しようと思い、本を読んだこともあった。
『方向音痴って、なおるんですか?』吉玉サキ


少々ネタバレになるが、最初はそうそう、本当にそうなんだよと思っていた著者が
だんだんと東西南北を意識し、成長してしまうのだ。
著者が北を意識したあたりで、裏切られた気分になった。
(とても面白いし、共感しまくりの本なので是非読んでみてください。)


プライベートだけなら良いが、仕事に弊害が出ることもある。

職場で一番言われていたことが、
「いまさんの場合、辿り着くまでが最難関。」
いや本当にそうである。

わたしの方向音痴を心配した職場は、
外回りが決まるたびにGoogle MAPをひらき
一緒にGoogle MAPで出先までの行き帰りの道を予習してくれるようになった。

そんなある日、職場の先輩と一緒にGoogle MAPを見ていた時のこと。

「ああ、わかりました。この黒い車が停まってるところを左に曲がればいいんですね!」

「…いまさん、車は、動くからね?」

どうやら、東西南北以前の問題が山積みのようだ。


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