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昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その5)

マニアのポリシンセ「KORG Trident」

1980年はじめは「Prophet-5」「Jupiter-8」「OB-Xa」などプログラマブルポリシンセは100万円以上と高嶺の華。そんな中コルグが発売した「TRIDENT」は当時の価格56万円とアマチュアには微妙に高額であるもの、他のプロユース製品より安価で画期的!と思いきやシンセらしい機能がかなり省かれ結果「どっちつかず」のポリシンセとなりあまり人気はありませんでした。しかし、個性的なシンセサウンドは苦手とする反面「演奏」に特化した設計になっておりマニアのシンセであります。

往年の「KORG」を彷彿するエミュ「Tricent」

「Trident」の特徴として和音演奏ができる「シンセ」「ブラス」「ストリングス」と3つのセクションが設けられ、ユニゾンまたはキースプリット演奏できる1台で何役もこなすスグレもので、そのサウンドは「PS-3100」「PolySix」「Delta」など往年のコルグサウンドを彷彿します。そんな「Trident」の海外仕様版の無料エミュ「Full Bucket Music Tricent」はサウンドならび操作性を忠実に再現しつつ、タッチレスポンス、各音源別のデチューンなど機能追加され実機以上の性能となっております。

「Tricent」の総合評価

現行の無料アナログポリシンセエミュ「PG-8X」「U-NO-62」と比べ「鋭さ」があり「OB-Xd」よりは芯の太さがない「ちょうど中間」にあたるサウンドです。「PWM」が使えるオシレーター2基(VCO2はSAW固定)あるので「ギラギラ」したサウンドが出せ、私は「OB-Xd」を使い重たく感じた時や「U-NO-62」で軽すぎた時に使う事が多いです。主役級のシンセとはいいかねますが、各パートのサウンドの重さ、バランス調整に役立つ縁の下の力持ちとなるシンセでかなり重宝してます。^^

実機と異なり各セクションのデチューン、ベロシティーコントロールはとてもありがたい。
「Tricent」のSAW波形をオシロスコープでみると尖りも丸みもない綺麗な形の波形であります。

「Tricent」のダウンロード


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