地方の賞味期限
食品の話ではない。
地方が永遠に創生されないのは、賞味期限が短いから。
そんなことをふと思った。
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同じ土地に住み続けるとその土地に飽き飽きして、外の世界に住みたくなる。
それはつまり、住み続けた土地の賞味期限が切れてしまったから。
地方はとにかくそれが短い。
何なら消費期限も短くて、腐敗した嫌悪感すら抱くようになってしまう。
例え新しい店や施設ができても賞味期限が1日2日延びる程度で地方の"味"は直ぐに失われる。
その一方都市部は、膨大な情報と施設が添加物の如く大量に含まれているため賞味期限が長い。
さらに、次々と新しいものが生み出され、あちこちで活気あるイベントが開催されており、その賞味期限は日々着実に延びていく。
生まれも育ちも地方の人は、10代20代で外に出る。
生まれも育ちも都市の人は、30代40代で外へ出る。
賞味期限の違いがここに現れているのだろう。
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"オーガニック志向"の方々は地方の"無添加"生活をエンジョイできるだろうが、多くの現代人は"添加物"なくして生きられない。
賞味期限の長い土地に住もう。
消費期限が切れて身も心も腐ってしまう前に。