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【パリから学ぶ心のあり方】

ごあいさつ

皆さん、はじめまして。
この度は私の電子版書籍˗ˏˋパリから学ぶ心のあり方ˎˊ˗を読んでくださって本当にありがとうございます。

これは私が昨年5月から一年間、ワーキングホリデーでフランス滞在していた時のことを綴ったものです。

少しでも多くの方に読んで頂けたら大変うれしいです。

またこのようにフリースタイルにさせて頂いたのは、1日でも早く「いつか書籍化できたら」という夢を叶えたかったから。

そして多くの方々に世界はとても広く、様々な生き方や考え方があって
ありのままの自分を生きていい。ということをお伝えしたかったからです。

パリ生活がはじまってすぐ、降ってきた言葉のひとつ
“いつだって私は私の魔法使い”

この内容が皆さまにとって何か素敵な出逢いのきっかけになりましたら幸いです。

NASA


パリ行きを決めた理由


私がはじめて海外を訪れたのは18才のときでした。

ハワイ島への留学を機に一気に世界観が広がり、帰国してからも“また海外に住みたい”とずっと思っていました。それから時間が経ち、30歳も目前の時にふと立ち止まる出来事がありました。その時の私は、自分自身を大切にすることを忘れてしまって心の活力がどんどんすり減ってしまっている状態でした。とにかく現状を変えたいと数ヶ月間、自問自答していたあるとき「これまでまた海外に行くために頑張ってきたんじゃないの?」ともう一人の自分が真髄をついてくれたような気がしました。

それが“また海外に行こう”と思い立った瞬間でした。

また海外に行けるのなら次は働ける環境がいい。と考えていたので、ワーキング・ホリデー制度を使って海外に行くことにしました。

行き先はフランス、パリ。

パリを選んだ理由は、ファッションの勉強をしたかったからです。これまで服飾の学校に通っていて、特にパリのファッションやカルチャーにとても魅せられてきました。住みながらもっと洋裁やスタイリングのことを勉強したいと思っていたのですが、まさかパリで心のあり方について学ばせて頂くことになるとは思ってもいませんでした。

パリでの生活は、働きながらも心はどこか砂浜に座りながらゆったりと海を眺めているような毎日でゆとりも出来て、今まで見落としていた日常にある小さな幸せにたくさん気づかせてくれました。

「自分を変えるためにはまず環境を変えなさい」という言葉を聞いた事があるかと思います。それは時にとても勇気が要り、歳を重ねるごとに億劫になってしまうものだと思うんです。それでも幾つになってもどうか挑戦することを止めないで。どの道を選んでもすべて正解、と思える私がその先にいます。と未来の私に伝えたいです。

私がパリでお世話になったマダムは、73歳というのに人生はじめたばかりの少年少女のように、いつも目をきらきらと輝かせながら日々学ぶことを楽しんでおりました。

その姿を見て、例えどんなに歳を重ねたとしてもそんな女性でありたい。とそう思いました。


憧れの地、パリでの生活


パリには頼れる人もなく、お家もお仕事も決めずに行きました。

まっ、大丈夫。という感じでパリ=シャルル・ド・ゴール空港に着いたのですが、一苦労だったのはお家探しでした。

最初に見つけたのは、窓から小さくエッフェル塔が見えるブローニュの森付近の小さなアパルトマン。9階建て、エレベーターなし。これはパリらしい。と入居を決めるも、オーナーさんと折り合いがつかず断念しました。

他のお家を巡るもいまいちピンっとこない。

そんな日々が続いていた矢先、パリのちょっと外れにある3階建ての大きなお家の一部屋を見つけました。お庭にはバラが美しく咲いて、見たことのない植物たちがたくさん。早速マダムが「ここがあなたのお部屋〜♪」と見せてくれた瞬間に、“ここだ!!”とようやく決まったのがこのお家です。

フランス人は、お部屋に名前をつけるということをここのマダムが教えてくれました。このお部屋の名前は"Black and White”だそう♥◡̈

“お家があるって本当にありがたいこと”
パリに来て早々そう感じました。

お湯が出ること、お風呂に浸かれること、冷暖房がついていること、エレベーターがあること、公衆のお手洗いがキレイを保ってくれていること、なにひとつ当たり前なんてないということ。

そして便利が幸せで不便が決して不幸ではないということ。
パリの日常は、そんなことまで教えてくれました。


お ま け 𓅿𖤣𖥧


これから長期のご旅行、ロマン飛行にお出掛けされるという方に向けて、ちょっとしたおまけ記事です。
これあってよかった♥◡̈と思えるものを挙げさせて頂きました。

◉スリッパ
旅先でホテルにスリッパがない。。ということが多々ありました。快適に過ごすためには、あると便利なアイテム。買おうとしても海外では日本のように出会えず、、なんてこともあるので必要な方は持参するのがおすすめです。

◉電子式ホッカイロ
冬場や寒いところに行かれる方におすすめなのが、何度でも使える電子式カイロです。私は知人から頂いた、エレス社さんのものを持っていきました。
とってもコンパクトに携帯できて実際にすごく便利でした。


◉ウタマロ石鹸
自信を持っておすすめしたいのがこちら。何気なく持っていったのですが、ちょっとした汚れそしてヨーロッパは硬水で黒ずみやすいので白色の衣類はウタマロ石鹸で手洗いしていました。大変助けられたアイテムです。


少しでも参考になりましたら幸いです。


私が大切だと思うのは“お気に入りのものだけ”を持っていくこと。
帰る時に捨ててもいいや。と感じるものを持っていくのはあまりおすすめしないです。

なぜなら旅先でも、どうでもいいものに出会ってしまうから。

お気に入りを持って旅に出かけると、まずそれだけで心が満たされます。
そしてそれらがお守り代わりになってくれるんです。

「無くしてしまったら」「盗難にあったら」と思うかもしれませんが、もしそうなってしまった時は、代わりになってくれたということ。

私はパリに住んでいた時に20都市近く、一人旅に出かけました。

交通手段がなくなってしまってイタリアの奥地で真夜中にひとり、ヒッチハイクをしたことがあったのですが、乗せてくれた方が本当にお優しい方で大変助けられました。周囲に話すとすごく不安がられるエピソードですが、きっと私と旅してくれたお守りたちが護ってくれたんだと思います。

ですので例え、無くしてしまったとしても“私を守ってくれてありがとう”と前向きに捉えてみてください。

もしこれから旅に出られる方はぜひお気に入りたちを連れて、生涯忘れられない素敵な旅になりますように。

Bon Voyage,

パリから学ぶ生活のあり方

人は不思議なものです。
環境が変われば、習慣も変わります。

・毎朝ベッドメイキングをする
・毎朝その日の気分に合わせた温度のお白湯を飲む
・毎日手づくりごはん
・お風呂で感謝の言葉を唱える

私はパリに来てからこのように生活スタイルが一変しました。

毎朝ベッドメイキングをする、これはまずお借りしているお部屋。という思いが強くあったので、いつも元のように。と毎朝ベッドメイキングをしていたら気づけば365日経っていて朝の日課になっていました。

毎朝その日の気分に合わせた温度のお白湯を飲む、まず沸かしたお湯と好きな天然水を割ってその日の体温にあわせたお白湯を作ります。それを飲んで身体を目覚めさせるのですが、身体の中をすーっと心地よく流れていく時に幸せな気持ちを感じるのでとても気に入っている朝の習慣です。

毎日手づくりごはん、毎日三食ぜんぶ作るとは決めず、一食でも丁寧にごきげんに作るというのがマイルール。

何より“丁寧に手づくり”というのを大切にしていました。自分で食材を選んで、丁寧に手づくりすると五感もフル活用できて楽しいです。

お家で採れたお野菜を入れてみたり余裕がある時は、ちょっといいスーパーで購入した食材や調味料を使ってみるのもおすすめ。
魔法がかかったようにいつものお料理がパワーアップします。

丁寧に作れば作るほど“食べる”ということに対し、より感謝の気持ちを抱けるようになったのでこれからも大切にしたい習慣です。

お風呂で感謝の言葉を唱える、お風呂を上がる時にシャワーを浴びながら“私が頂いたエネルギーは皆さんにお返し致します。私が与えたエネルギーは私のもとにお戻しください。”と唱えるだけ。
その日にあった嫌なことを洗い流す、頂いた使ったエネルギーをバランス0に戻すようなイメージです。

これを行うようになってから就寝前など他人のことを思い出すことが少なくなりました。人間関係で疲れを感じることが多いなという方におすすめです。

自分を大切にするということ


パリでは、頻繁にデモやストライキを見かけます。

最初はこの光景にとても驚いたのですが、後に“自分を大切にする”ということに繋がっているのではないかと感じるようになりました。

間違っていると感じたことに素直に“ノー”と言える。

それは決して安易なものではなく、しっかりと向き合ってるからこその心の声だと思うんです。そしてその主張する文化がフランスの歴史を根強く、今日まで守ってきたのだと思います。
デモをする姿からは、とても愛国心を感じましたしまたそれが自愛心とも繋がっているのではないかと感じることもありました。

パリで勤めていた時、現地の方々は少しでも体調が悪いと当日欠勤されていました。頑張ることが偉いと感じていた私からすると最初は、迷惑を感じて自国と比べてしまうこともありました。

でもある時、彼らの素敵なところに気付かされました。
それはどんなに些細なことにでも「ありがとうね(ARIGATO-NE)」と言ってくれることでした。

私にとっては、やって当たり前で御礼を言われるようなことでもないと思っていたことにでも彼らはとても感謝の気持ちを伝えてくれ、異国の地で現地の方々と働くことで色んな気づきを得ることができました。

一緒に働いてくれた仲間たちにありがとうね。の気持ちでいっぱいです!


パリに住んでいる方たちを見ているとどこか余白のようなものを感じます。

印象に残っているのが地下鉄でのこと。
日本の生活に慣れてしまっている私たちには、大変不便なことにパリの駅構内にはほとんどエレベーターやエスカレーターがありません。
そのため高齢者や子連れの方であっても移動手段は階段のみ。

では、一体どうするのでしょう。

答えは、そのような方がいれば即座に駆け寄って手を差し伸べるのです。忙しない通勤時間だって誰かしら声を掛けてくれます。実際に私もキャリバッグを持って、階段を登っていた時に助けていただいたことがありました。

まず自分を大切にするその背景に、他人にもやさしくできる心のゆとりを作るためのヒントが隠れているのではないでしょうか。

あなたは私、私はあなた。
これもパリの日常から学ばせて頂いたことです。

ものも大切にするということ


フランスには毎週蚤の市があり、週末になると普段は何もない通りにお店が並び街が一気に賑わいます。

見知らぬ誰かのおもちゃ箱や宝箱をひっくり返したかのように、これまで見たことのない食器や小物たちに出逢えるのは蚤の市ならでは。

ものにも想いが宿ります。

どんなに年季が入っていたとしてもそういった蚤の市やアンティークショップで丁寧に飾られたものたちを見ると、そのものの背景が浮かびます。

“ものにも想いが宿る”そう感じるようになってからは、“ものに触れるときはできるだけ両手で丁寧に”と意識するようになりました。慣れているとつい片手になってしまったり、雑に置いてしまったりなんてことがあるかと思います。でもどんな時でもできるだけ両手で丁寧に。

お ま け 𓌉◯𓇋

パリには、“三大蚤の市”と呼ばれているところがあります。
それは「クリニャンクール」「モントルイユ」そして「ヴァンヴ」蚤の市。

ここでは、主にヴァンブ蚤の市で購入した私物をご紹介致します𓅿𖤣𖥧

19世紀の終わりから20世紀にかけて作られたお皿たち

NASAのピンバッチ


シルバーと白蝶貝のバターナイフ


アントワープの古物屋さんで見つけた天使の額縁


パリのアンティークショップ屋さんで購入したお皿。
南仏の古いお家から譲り受けたそうで140年前のものだとか。



パリから学ぶファッション

私にとって、やっぱりパリに来てよかった。と感じたのはファッションが身近にあることでした。年に数回ファッションウィークもあり、その時期になるとパリの街並みはより彩りを増します。

La Galerie Diorにて
La Galerie Diorにて
THANX GOD I'M A VIP Parisにて

パリジェンヌの装いは、カジュアルさの中にもどこかエレガントさがあって私にとっては永遠の憧れです。

ここでちょっと質問です。
あなたにとってファッションとは、なんですか?

私にとってファッションとは、“武装”のようなもので“着る”は、どこか鎧を纏っているようなそんな気持ちに近いです。アクセサリーはお守りのような感覚で身に付けています。

パリで一年生活をしていて面白いなと感じたのが、年中半袖の人もいれば、ダウンを羽織っている人もいたことです。移民国家ということもあると思うのですが、季節問わず様々な格好をしている人たちを見かけました。

確かに、人それぞれ体温は異なります。

元々衣服というものは身体を護るために作られたもの。
それが装飾品のように変わってからは、季節や場面によって、時に相手に配慮して身につけらるようになっていきました。

夏だから半袖を着なきゃいけない。なんてことはないはず。

自分が心地のいいお洋服を着て、ごきげんにお出かけする。
これとっても大切なことだと感じます。

パリジェンヌのお洒落とは


私はパリジェンヌを小物づかいの達人、と思います。

スカーフを手品師のように何通りも変化させたりしますよね。
頭や首に巻く以外にベルトにしてみたり、トップスの代わりにしている方もパリでは見られました。中でも感動したのは、ネックレスのつけ方でした。
異なる種類や長さのネックレスを2重3重と組み合わせてすごくお洒落につけていらっしゃったのですがそれが白いシャツにデニムなどのシンプルな装いにかっこよく、エレガントに映る。などそういった風に街を眺めていると時間はあっという間でした。

後は、ここ数年注目しているのがパリジェンヌのブランド品の身につけ方です。

HERMES、CHANEL、DIOR、Louis Vuittonなど数多くのブランドがメゾンブランドとして身近にあることも理由の一つだと思うのですが、例えばバーキンを挙げるとしましょう。日本では、美しく着飾って持たれてる方が多い印象ですがパリジェンヌは、使い込んだバーキンをカジュアルな装いとあわせて普段使いされてる方が多いように感じました。

私もいつかパリジェンヌに真似て、カジュアルな装いと憧れのシャネルのバッグを持ってコーディネートしたいと思います♡


パリから教わったこと

みなさまここまで読んでくださって本当に本当にありがとうございました。ありのままの言葉でお伝えしたく、このようなフリースタイルで書かせていただきました。読みづらい点も多々あったかと思いますが、これまで暖かい気持ちで読み進めてくださいましたこと、心より感謝申し上げます。


最後に、パリが教えてくれた一番のこと、それは私が日本人であるということです。

私が生まれ持ったこの国には、これまでご先祖さまたちが命懸けで護ってきてくださった長い歴史と文化があります。
その方たちがいてくださったからこそ私そして私たちが今ここに在ります。
まず在ることがすべて当たり前でないということに今一度、報恩感謝しなければならないとこのパリ生活を経て感じさせられました。

そしてこうやって日本に生まれ持つことが出来たからこそ、他国に行って気づきを得ることができました。


“和魂洋才”、パリに渡る前に新戸部稲造さんの「武士道」から学んだ言葉です。

和魂洋才とは、日本古来の精神を大切にしつつ、西洋からの優れた学問・知識・技術などを摂取・活用し、両者を調和・発展させていくという意味の言葉である。古くから使われていた「和魂漢才」をもとに作られた用語。

ウィキペディア

最近、読んだ松下幸之助さんの本にも先人たちはそうやってこの国を創ってきたのではないかと書かれていました。

もしもそうだとするならば、まずこの身に感謝を持って一日一日を丁寧に、その想いを引き継いで行かなければならないと思います。

ある時、マダムが私に言いました。
「私あなたが好きよ、歩き方がとっても日本人らしい」と。

その言葉を思い出すと今また嬉しさが込み上げてきます。


こんなにもたくさんの気づきを与えてくれたパリに心からありがとう。

Merci

NASA

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