家出少女のカミーノ巡礼_2日目 Hornillos del Camino-Castrojeriz 19.47km
8月16日
カミーノ初めての朝。
周りが起きて準備を始めた音で目が覚めた。眠い目をこすりながら寝袋をたたみ、朝食を食べに行く。同い年くらいの英語圏の女の子3人組がコーヒーをレンジで温めてくれた。ありがとう…こういう小さな優しさが沁みる。1人じゃないんだ、と再実感。
外に出ると星がものすごく綺麗で思わず写真を撮る。
後で知ったことだが、この辺りはメセタ台地と呼ばれるらしく、ものすごく星が綺麗。日の出も最高。
何度見てもメセタの日の出は鳥肌が立つ。ものすごいエネルギーを感じる。
アルベルゲをあとにしてかれこれ2時間ほど歩いた頃だろうか。脚の日焼けの仕方で分かる。あの男性はアジア人、しかも筋肉の感じが日本人だ。
「Hola!」声をかけると
「Bonjour」
いやいや、どう見てもフランス人じゃないでしょ!
「日本人の方ですか?」
日本人でした。49歳ひろたかさん。
一緒に歩いていたのはスペイン語しか話せない48歳ドミンゴ。ひろたかさんも英語と日本語だけ。どうやってコミュニケーションを取ってるのかが謎で仕方ないがBurgosから歩いていて2日目らしい。
ついつい日本人を見つけた嬉しさで30分ほど日本語で話してるとドミンゴが「ここはカミーノ、スペイン。なのに日本語話してばっかり。日本でだってできるじゃないか。」的なことをスペイン語で伝えてきた。
共通の言語がなくても、ちゃんと聴いてるとなんとなくわかる。
一緒に歩く仲間を見つけてから、初めてカフェで休むことを知ったけど、なかなかいい。
日本ではコーヒーは年10杯も飲まないけど、スペインのコーヒーはとにかく美味しいし安い。1,50€。毎日コーヒーのお世話になる。
ちなみに、とんでもなくたくさんの砂糖がついてくる。日本の倍くらい。
道中、ひろたかさんとドミンゴが昨日出会ったメキシコ人のエヴァ30歳に会った。彼女はスペイン語と英語と…と確か4ヶ国語を話せる。ドミンゴと私らの通訳をしてくれる。
ものすごく重そうな荷物を背負ってる韓国人35歳のハムも徐々に仲間に加わり始める。彼はほとんど英語を話せないがGoogle翻訳を使ってコミュニケーションを取ろうとしてくれる。おとなしくて、優しい雰囲気。
この日はCastrojeriz(カストロヘリス)という街まで歩いた。19.47km。Hostel Rosalia / Pilgrim Hostel Camino de Santiago というアルベルゲに泊まる。10,00€。ちなみに夕飯を付けると+9,00€。
最初に夕飯を頼むも、お昼を食べに行ったらあまりのボリュームとお財布的にも厳しくなりそうとの判断でキャンセルした。
お昼もとにかくなにを頼めばいいのかわからない。店員さんやエヴァが説明してくれるもちんぷんかんぷん。ひろたかさんに通訳を頼むも「分からなくてもとりあえずなにか気になるものを言っちゃった方がいい。」と言われた。
突き放された気がして怖かった。
とりあえず従って適当に頼んでみる。本当に恥ずかしくて、自分のなにもできなさが嫌だった。
最初しばらくは英語に耳が慣れない。とにかく聞き取れない。
そもそも、人生で英語にほとんど触れてこなかった。
中学生の頃は、最初の定期試験以外、全部赤点。出来なすぎて、「英語なんてやる意味がわからない」と開き直ってた。
あと、昨日、日に焼けたせいで脚がものすごくヒリヒリする。短パン焼け、靴下焼け、絆創膏焼けのトリプルパンチである。真っ赤っか。
反省として今日は下にレギンスを履いた。が、擦れて痛い。
みんなで夕飯を食べに行くみたい。でも、疲れと、ひろたかさんに突き放されたのが悲しくて、一人でいることにした。
町の商店に行って、りんごとレーズンを買った。日記を書いて、早めに寝た。
今日使ったお金 : 28,50€
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