朝起きた出来事
忘れないうちに書き留めておきたい。ある朝の出来事である。
朝、日も出ていない時間帯に目が覚めた。外は真っ暗で朝の3時くらい、もしかしたら1時半の可能性すらあるな、と思わせるほどに暗かった。
普段の私であれば、お手洗いに行って、乾ききった目と喉に水分を与えてやって、それでおしまいである。だが、この日は違った。
起きた原因は鳥の鳴き声のうるささにあった。普段であれば、鳥のさえずりで目を覚ますなんて素敵なことに思える。しかしあまりにも煩い。
意を決して、鳴き声が聞こえていた方向に体を送り、窓を開けた。文句の一つでも言ってやろうと思った。何も、居なかった。
あれほどまでにうるさかったのに何も存在していなかった。窓を開けると同時に鳴き声はピタリと止んだ。
このあたりで冷静になった。そもそもこんな朝早い時間帯に鳥が鳴いていることなどあるのだろうか。何故窓を開けた途端鳴くのをやめたのだろうか。そもそも本当に鳴いていたのか、幻聴ではないのか。何者かの鳴き声の目的は?
果たして本当に、窓を開けてしまって良かったのだろうか。
オチも何もないですが、小説よりも奇なりな現実って、そうそうないですよね。
第二類要冷蔵でした。では。