2ターン目に10マナのカードを唱えて4回続唱!?レガシー・ヴィンテをぶっ壊す、新デッキ「C4」爆誕!!!
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革命の時、来たる。
レガシーとヴィンテージに、いや、MtG界についに革命をもたらしてしまった。
なんと2ターン目に10マナのカードを唱えて続唱4回したのち、自分は気持ちよくなり相手はしぬデッキが出来てしまったのだ。
遊戯王かデュエマの間違いじゃないかって?…恐ろしいことに、MtGなのである。
紛うことなきクソデッキがこの世に生まれ落ちてしまったので、ここに記す。
この序文では全く何を言ってるか分からないと思うが、本記事では嘘偽りなき真実だけを書いていく。
では、深淵を覗きし者よ。
その「完成」を、とくと見よ。
■デッキの動き
まずは今回の問題児、新デッキ「C4」の動きを見て欲しい。
「C4」試作機の2ターン目の1人回し写真を撮った。それがこちら。
一体何がどうなったらこうなるのか?
と疑問に思うことだろう。それはそうだ。土地がアンタップ状態なのも幻覚ではない。
なぜならザカマも唱えてるからね。
ではどういうことか。早速デッキリストとその解説を見て頂こう。
■デッキリスト
【メインボード】
4:《激情/Fury》
4:《原初の征服者、エターリ/Etali, Primal Conqueror》
4:《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》
4:《頂点壊滅獣/Apex Devastator》
2:《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
4:《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
4:《混沌の辛苦/Throes of Chaos》
3:《発生の根本原理/Genesis Ultimatum》
1:《多元宇宙と共に/One with the Multiverse》
4:《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》
3:《ヒッコリーの植林地/Hickory Woodlot》
2:《カラカス/Karakas》
9:《山/Mountain》
4:《鋭き砂岩/Sandstone Needle》
4:《サプラーツォの岩礁/Saprazzan Skerry》
1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》
【サイドボード】
3:《鋳塊かじり/Ingot Chewer》
4:《防御の光網/Defense Grid》
4:《別館の大長/Chancellor of the Annex》
4:《騙し討ち/Sneak Attack》
注目カードはこれ!
4:《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
4:《混沌の辛苦/Throes of Chaos》
実はこのデッキ、2マナのカードが《ティボルトの計略》4枚で、4マナ続唱の《混沌の辛苦》から確定で《ティボ計》がめくれるのである。
これがどういう結果を招くか、賢明な読者諸君はもうお気づきのことだろう。
そう、
《混沌の辛苦》→《ティボルトの計略》をめくって《混沌の辛苦》をカウンター、
トップから《頂点壊滅獣》キャスト!!!という、頭のイカれたド派手なデッキなんだぜ!
この動きの何がすごいって、手札から土地を捨てれば回顧能力で4回までガチャ出来る点である。
《意志の力》がコンボに強い?そんな時代は終わりだよ!!という訳なのである。
■デッキ誕生秘話
デッキ案・1号機はチームメイトだった
このデッキ、元々は自分が所属するチームボムエッグの創造神・モリネさんが組んだデッキで、
そのリストは手元にないが、エムラクール追加ターン!!ウラモグ2枚追放!!ウギン!!というクソゲーデッキだった。
しかしサイドプランなし、マナ加速は古えの墳墓のみという漢の中の漢デッキで、そこそこ勝ててはいたものの、ネタの域を出ていなかった。
長い休眠期間を経たこのデッキをしっかり目にチューンしようと思い至ったのは、2023年7月1日の沖縄ヴィンテージ交流会の企画が持ち上がり、ノーパワーヴィンテージにスポットライトを当てようとなったからである。
気づきました?続唱でめくれて弱いからパワー9とか1枚もいらないんすよ。最高やん。
そして時は動き出す。
デッキ進化のきっかけはレガシーApexデッキ
過去のモリネ式・1号機には大きな問題点があった。
それは、コンボが単発ガチャである点だ。単発ガチャということによる具体的な弱点は2つ。
1.単体では制圧力が低く押し負ける事が多い
2.カード単体は強いがすぐ勝つ訳ではない
1について、ウギン以外は場に出ても「そっすか」で終わる点があった。
これでは張り切ってガチャを引いた意味が薄い。
ではどうするか?
悩んでいたところ、ガイさんというクソデッカー仲間が生み出した(公式記事にもなった)例のデッキにキーカードがあった。
↑記事はこれ
そのキーカードは、《頂点壊滅獣》である。
フィニッシャーが1枚でダメなら増やせばいいじゃない理論でデッキの大幅強化を実現。
更には2の弱点を克服する「すぐに勝つためのカード」として《大渦の放浪者》も突っ込んだ。
とにかく続唱しちゃって速攻殴って勝ち!
分かりやすくまとまったお陰で方向性も見えてきた。
デッキ完成に貢献した2枚
その1.機械兵団の進軍がもたらしたもの
重い続唱カード8枚体制は整った。しかし、僕は満足していなかった。そんなんじゃ足りない!もっともっとクソゲーしたい!!
その飽くなき探求心で重いカードの一覧を見ていたところ、マスターピースを見つけてしまう。
それが、《原初の征服者、エターリ》である。
このカードがすごいのは、
・続唱2種どちらからも唱えられる
・トップから確定で何か唱えられる
・自分より重いカードを唱えられる
という点である。実質《全知》やん
自分よりコストの大きいカードも唱えられるので、当然ながら
《頂点壊滅獣》→《エターリ》→《頂点壊滅獣》という地獄のコンボも有り得る。
相手は心が折れること請け合いである。
その2.新ルートを生み出した奇跡の1枚
ある朝、このデッキのことを考えていたら、神が降りてきた。
《激情》である。
「ただ強カードじゃんかよ〜おもんな〜」と思ったそこのあなた。ちょっと考えてみて欲しい。
これ、別に盤面を触るだけのカードじゃないのだ。
どういうことかと言うと、
0マナで唱えられるカードだから、トータル2マナあればガチャ出来るカードって事なんすよ。
《手札のゴミ》をコストに《激情》を0マナキャスト→《ティボルトの計略》で打ち消し→ガチャ!!
もちろん《激情》を打ち消さなければ盤面干渉も出来ちゃうよ。
もしかして禁止カードか?
そして生まれたデッキ「C4(しーふぉー)」
デッキ名は創造神モリネさんのアイデアで、「続唱/Cascadeを4回(C4)してめちゃくちゃする爆弾(C4)みたいなデッキ」というダブルミーニングの「C4」となり、この世に生を受けた。
《鋭き砂岩》タップイン⇒2ターン目《古えの墳墓》から《混沌の辛苦》で超エキサイティン!!!《頂点壊滅獣》をシュー!!!
相手は爆発四散し泡を吹いて投了するのである。
■このデッキが苦手なカードたちとその対策
さて、ここまで大いに盛り上げてきた本記事だが、このデッキには致命的な欠点がいくつかある。
具体的には以下のようなカードとデッキが苦手だ。
当たりたくないカード
・踏み倒し禁止系 … 2マナラヴィニア、虚空の鏡
・コスト増加系 … サリアちゃん、三なる宝球、アメジストの棘
・確定カウンター … 意志の力、精神壊しの罠
当たりたくないデッキ
・Doomsdayほか早いコンボ
⇒対策カードは?
C4はデッキの性質上、3マナ以下のカードを入れづらい。
なので、相手の嫌なカードへの対策は基本的に土地か、4マナ以上のカードでこなす必要が出てくる。
さすがに厳しいか…と思いきや、だいたいのものは意外と土地で対策できることが分かった。
・ラヴィニア、サリア
どちらも伝説のクリーチャーなので《カラカス》で対策する。
・虚空の鏡、三玉、アメ棘
いずれもアーティファクトなので《母聖樹》で破壊する。
ここまでは順調だった…がしかし、さすがに全部土地で対策できなかった。どうしようもないものはカウンター系である。
・意志の力、精神壊しの罠
カウンター対策だけは逆立ちしても土地では無理なので、《防御の光網》4枚を入れた。続唱からめくれるのも欠点なので、サイド後は《騙し討ち》とセットで入れて《混沌の辛苦》を抜いちゃうのもありだと考えている。
・コンボデッキ対策
これは主にヴィンテの話だが、環境にDoomsdayみたいなのが多かったら《精神壊しの罠》か、ピンポイント対策で《書庫の罠》あたりを入れよう。
■このデッキの推しポイント
ヴィンテージへの参入障壁がゼロ
ヴィンテでの対策札の話に少し触れたので、このデッキのクソデカ推しポイントを書いていこう。
それは「パワー9不要のお手軽ヴィンテデッキである」点だ。
デッキの生みの親モリネ氏は、普段スタンダードで遊んでいるプレイヤー。
スタン以下の環境に触れることはほとんどなく、レガシー・ヴィンテは雲の上の存在、当然パワー9なんて一枚も持っていない。
しかし彼が生み出したこのデッキはそのままヴィンテに持ち込めて割と勝てる。
しかもパワー9とか入れるだけ邪魔(続唱に引っかかるため)なのでパワー9が一枚も要らないデッキなのである。
すごくない?
デッキパーツは代用が利く
推しポイント二つ目は、「デッキパーツは代用が利く」点だ。言い換えれば、自分のロマンを形にしたらいいじゃない、ってデッキなのである。
僕は個人的に《頂点壊滅獣》でアドを取りたいからこの形にしたが、別に入れる必要もない。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》《絶え間ない飢餓、ウラモグ》などのエルドラージを唱えてもよし、
《精霊龍、ウギン》を唱えて盤面を更地にしてもよしなのだ。
土地も頑張らなくていい。
いやいや、そんなん言っても《古えの墳墓》とか必要でしょ!?高いじゃん嘘つけ!と思うでしょ?
ちゃんと代用カードがあります。《水晶鉱脈》って言うんですけどご存じかしら?
とまぁこんな感じで何でもありの上、比較的お財布にもやさしいスーパーデッキなのである。
土地を軸にしたデッキということから、ヴィンテに持ち込むとき持ってる人は《名前の長い土地》とか入れてもいい。カスタムもその人次第で変幻自在だ。
レガシーでもヴィンテでもこのデッキには禁止カードとか全然何も入ってないから好きに遊べるのも最高。
■今すぐC4を組もう!
さぁ、あなたも今すぐ家に眠っているロマンカードを掘り出してC4を組もう!!
友人とのフリプに持ち込んでよし、大会に持ち込んでよし。
どこに持って行っても相手も自分も笑顔になって、そこそこに勝てる最高最強のデッキである。
C4があなたを待っている。
■おまけ 用語集
ティティー
《混沌の辛苦》続唱から《ティボルトの計略》をめくり、ガチャした結果《ティボルトの計略》を引き当ててしまう(ハズレを引く)ことを、
《ティボルトの計略》2つの頭文字をとって「ティティー」(ティボ計からティボ計)と言う。
2キル
・《鋭き砂岩》と《古えの墳墓》で2ターン目に4マナ用意して《混沌の辛苦》ルート
・《鋭き砂岩》《山》あたりから2ターン目に赤マナを用意し《激情》を《ティボルトの計略》でカウンターするルート
このいずれかが初手にある時「2キル」と言う。この時、ティティーのことは考えないものとする。
5マリまで許容
《混沌の辛苦》一枚引けていれば、土地が30枚入っているのでトップから土地を引いてコンボで勝てるという強者の理論。
《混沌の辛苦》はハンデスされて墓地に落ちても回顧で唱えられるため、実際にマリガン5回して勝った試合もある(実体験)。
ワンチャンキープ
2マナ土地5枚+《頂点壊滅獣》や、2マナ土地3~4枚+《エターリ》でキープすること。
たまに4ターン目エターリからめちゃくちゃして勝つ。
《山》最強!!
このデッキは《不毛の大地》に信じられないくらい弱いため、山はデッキの土地の中で最強クラスなのである。9枚だができれば10枚入れたい。入れる枠がない。
以上となります。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
皆様もよきC4ライフをお送りください!
草々
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