(令和三年・2021/03/01〜03/05)📚📚📚「宮崎正弘の国際情勢解題」 💕🐧
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月5日(金曜日)弐 通巻第6823号
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(休刊のお知らせ)小誌は明日3月6日から13日まで取材旅行のため休刊となります!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~アメリカ人の意識調査で「中国は敵」と回答した人が34%、「競争相手」が、、55%。 共和党支持者に限ってみると、「中国は敵」が64%。
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米世論調査機関で、近年はギャロップより信頼されているのが「ピュー・リサーチ・センター」である。
同センターは2020年3月4日、アメリカ人の「対中国感情」の調査結果を発表した。全人代前日というタイミングを選んだ。
その結果は「中国は敵」と回答した人が34%、「競争相手」が55%。そして「パートナー」は9%だった。共和党支持者に限ってみると、「中国は敵」が64%。
また「習近平国家主席は全く信用できない」との回答が43%もあり、「あまり信頼できない」との回答を合計すると、8割以上が中国に否定的なことが分かった。
バイデン政権がすすめる「人権問題で前進がなくても経済関係を優先すべきだ」という回答は四分の一となって、残りの70%が「経済関係が悪化しても人権問題を優先すべきだ」とウィグル、香港、チベット問題を認識した回答となった。
こうした世論を前にしては、さすがに親中派バイデンも中国とのずぶずぶ関係の回復はチト難しいだろう。
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(休刊のお知らせ)小誌は3月6日から13日まで取材旅行のため休刊です
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌6820号で、「EVのめりこみは鼠の集団自殺に似ていないか脱炭素2050など実現不可能なことは歴然としている」
を興味深く拝読しました、というSSA氏の投稿がありました。
ハタと膝を打つ、素晴らしい見解です。欧米がそうなら、日本も仕掛けて凌駕しなければなりません。
官民接待でセコい討論を国会でやっている暇はない。野党は消滅したほうがよい。鈴木宗男氏がいいことを言った。
「くだらんスキャンダルねたは分科会でやれ」と。
「予算委員会」は予算を討議する場だ。国会議員1事務所あたり、議員歳費だ文書通信費だと9,200万円も何故、国民が負担せねばならないのか? やっていることは週刊文春の記事をネタに予算委員会でゴネるだけではないか。国民を愚弄するのもいい加減にしろと言いたい。
(MKM生)
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(読者の声2)「未来ネット」からお知らせです。
御高評の「いわんかな」座談会シリーズは高山正之さんが司会。ゲストは門田隆将氏にレギュラーの川口マーン惠美さん、馬渕睦夫大使、塩見和子さん、福島香織さん、宮崎正弘さん等が加わってテーマは「メディアの偏向」です。
来週ユーチューブで公開されます。
また「宮崎正弘の生インタビュー」。次回は3月24日。午後四時スタートです。次回のゲストは直木賞作家の中村彰彦氏です。テーマは「渋沢栄一」。なお番組は生放送ですが、後日、ユーチューブでも放送されます。
(未来ネット、旧「林原チャンネル」)
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(休刊のお知らせ)小誌は3月6日から13日まで取材旅行のため休刊となります!
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月5日(金曜日) 通巻第6822号 <前日発行>
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(休刊のお知らせ)小誌は3月6日〜13日まで取材旅行のため休刊となります!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~コロナ対策で日米欧が巨額の財政出動をしているが
57兆円もの投機資金が中国の債券市場へ流れ込んでいた。
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米国が200兆円。日本の予算は106兆円(真水が73兆円)。欧州も緊縮予算重視だったドイツまでが蛇口を開いた。こうした日米欧の巨額財政出動で有り余った資金のうち、じつに57兆円もの投機資金が香港経由で中国の債券市場へ流れ込んでいた。
中国は大助かり、外貨不足をやりくりできるが、この事態は中国にバブルを引き起こすだろう。げんに中国の不動産価格がまた上昇し始めるという珍現象をみせた。
一方で、中国の不良債権処理も進んでいる。2020年に中国は75兆円の不良債権を静かに処理していた。同時に中小零細企業の元利払いの猶予を認めているが、その規模はおよそ100兆円に及んだ。
これらを踏まえた郭樹清(中国銀行保険監督管理委員会主席)が記者会見をして次のような発言をしている。「日米欧のコロナ対策のための積極的な財政金融政策は、たしかに経済の安定に必要だが、バブルという副作用が徐々に浮かび上がってきた。資産価格が実体経済と乖離しており、不良債権処理を急ぐ」。
コロナを退治して経済は回復基調にあると豪語している中国だが、おかしな事態ばかりが出来している。全人代は薔薇色のヴィジョンが提示され、誰も信用できない数字が並ぶだろうが、次が7月1日の党結成百周年である。習の面子に賭けて、このときはバブルを潰すことはなさそうだ。
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(休刊のお知らせ)小誌は3月6日から13日まで取材旅行のため休刊です
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樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@ 【知道中国 2206回】
──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港88)
▽
長々と「死者のホテル」の思い出に耽ってしまったから、次はマトモな話題を。とはいえ、曰く因縁のありそうなホテルにまつわる思い出ではあるが・・・。
アルバイトで日本語を教えていた第一日文の住所は尖沙咀の山林道35号だったような。第一日文を左手にして山林道を奥に進む。突き当りの階段を降りると、道幅の広い柯士甸道(オースチン・ロード)に突き当たる。右折して道なりに進むと、名前は忘れてたが高価北京考鴨(北京ダック)がウリの老舗・北京料理レストランがあった。
当時、大陸は文革の真っ盛りであり、北京では北京ダックの老舗で知られた全聚徳や老便宜坊などが紅衛兵に攻撃され本来の味を提供できなくなったと報じられていただけに、この店の北京考鴨の味が「世界最高」と評判だった。
北京考鴨の全聚徳や老便宜坊のみならず、清蒸蟹に姜味蟹の正陽楼、羊肉の東来順、五柳魚の酔瓊林、炒牛肉絲の恩成居小吃館、さらには清朝の乾隆帝がたった一人お忍びで通ったという伝説で知られる焼売の都一処など、「老北京」(北京っ子)の舌を唸らせた名店の数々は紅衛兵に「労働人民の搾取の象徴」「資本家の牙城」と糾弾され、トウモロコシの饅頭にスープの「労農兵メニュー」を作らざるをえなかったらしい。
であればこそ、香港の北京考鴨が世界最高の味と評判になったとしても不思議ではなかったような。そんな時代だった。
時折、D先生に連れられ栄養補給に行った。西洋人を含んだ客の多くはカンバン料理の北京?鴨に舌鼓を打っていたが、北京考鴨を好まない身としては、先生のご厚意に申し訳ないとは思いながら乾豆腐を注文した。濃い目の油味でコーティングされ8センチ角ほど硬い豆腐を3ミリほどの厚さ切り分けた極めて単純な料理だ。
これを辣油にチョッとつけ、香菜と共に口に運び、人肌に温めた紹興酒で胃の腑に運ぶ。まさに口福の一刻だった。
そういえば、この店で提供されるビールは西ドイツ(当時は東西ドイツ時代だったのだ)製でビンは透明。いつも飲んでいた香港製の生力(サンミゲル)や中国製の青島などに較べステキな喉越し。旨いだけに値段も高く、青島より安価だったから愛飲していた中国製の雪花の3、4倍していたように記憶しているが・・・。
当時の香港で飲めた中国製ビールは青島と雪花の2銘柄だけ。ご当地ビール乱立の現在からは想像すらできないほど。文革当時は、ビールまでもがツツマシヤカだったのだ。
閑話休題。柯士甸道に降りる階段の手前50メートルほどを左に折れ、下り勾配の松山道を進むと柯士甸道に突き当たる。その左手の角に馬票(ばけん)売り場があり、柯士甸道を越えて斜め右前方には、濃い緑に囲まれた、眩いばかりに輝く緑の芝生の広場が見えた。
真っ白の上下の軽装の腰に大き目の真っ白なタオルを下げた大柄の英国紳士たちが、片手にビールのジョッキを持ちながら昼日中から鉄の玉を投げ合っていた。時折、「準英国紳士」、あるいは「高等中国人」とでも形容できそうな雰囲気の中国人も混じっていた。
高い網のフェンスで囲まれた一帯は「治外法権」とでも言えそうな雰囲気をプンプンと醸し出し、香港が殖民地であることを、言い換えるなら支配と被支配の関係を厳然と見せつけていた。
松山道の右角は照明器具屋で、その数軒先が問題の金門酒店(ゴールデンゲート・ホテル)である。因みに柯士甸道は金門酒店の先辺りで右に大きくカーブし、しばらく進むと例の階段と合流する。
金門酒店の狭い入口を入ると、ロビー左側の壁際に日本の新聞が数紙が置いてあった。些か財布に余裕があった時など、日本の新聞を手にロビー右手にあった日本料理屋で時を過ごしたものだ。
なぜ、こんな所に日本人専用に近いホテルがあったのだろう。
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(読者の声1)わたしは活字を読むのがちょっと苦手でして、宮崎先生の世界情勢分析をラジオ、ユーチューブで拝見しています。そして先生の独演会にはかなりの頻度で拝聴に伺っていますが、コロナになってさっぱり開かれませんね。次の予定が決まっていればご教示下さい。
(DF生、墨田区)
(編集部より)宮崎独演会、都内は4月24日(土曜)午後の予定、また横浜では5月9日午後の予定です。委細決まれば、小欄で告知します。
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(読者の声2)貴誌前号の「日本語教育能力検定試験」のことであれば、まだ国家試験ではありません。
大卒でなくとも「日本語教育能力検定試験」の合格者であれば、告示校である日本語教育機関、所謂、日本語学校で教えることが可能です。
【日本語教育機関の告示基準(出入国在留管理庁平成 28 年7月 22 日策定,令和元年8月1日一部改定)抜粋】
十三)全ての教員が,次のいずれかに該当する者であること。
(イ) 大学(短期大学を除く。以下この号において同じ。)又は大学院において日本語教育に関する教育課程を履修して所定の単位を修得し,かつ,当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者
(ロ) 大学又は大学院において日本語教育に関する科目の単位を 26 単位以上修得し,かつ,当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者
(ハ) 公益財団法人日本国際教育支援協会が実施する日本語教育能力検定試験に合格した
者
(ニ)士の学位を有し,かつ,日本語教育に関する研修であって適当と認められるものを420 単位時間以上受講し,これを修了した者
その他イからニまでに掲げる者と同等以上の能力があると認められる者
ご参考までに
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92083701_01.pdf
このPDFの第5頁の四角枠に記載されている内容が重複しますが、現行の日本語教師の要件かと思います。
(滿龍開花堂 三拝九拝)
(宮崎正弘のコメント)御指摘有り難う御座います。外国の日本語学校の場合、大卒者との規定があるようです。
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(読者の声3)貴誌4日通巻第6820号で 「EVのめりこみは鼠の集団自殺に似ていないか脱炭素2050など実現不可能なことは歴然としている」を興味深く拝読しました。
偶々私は「管見妄言 常識は凡人のモノ」(藤原正彦著 新潮文庫)の「戦いはルール作りから」の部分を読んでいたのですが、そこには以下(要約)のようなことが書かれています。
(引用開始)1.長野五輪のスキージャンプで日本勢が大活躍した直後にルールは改正され、スキー板は身長の146%までとなり、日本勢はその後しばらく勝てなくなった。
2.東京五輪で女子バレーボールが優勝した翌年、ルールは改正されブロック時のオーバーネットが認可され、日本人はネットの向うまで腕を伸ばすのは難しく、勝てなくなった。
3.メルボルン五輪で、古川勝が二百メートル平泳ぎで潜水により金メダルを取ったら、直後に潜水はスタート直後とゴール前の一掻きのみと改正された。
4.ホンダのFIがターボエンジンで一九八八年に十六戦中十五勝と圧倒的勝利を収めるや、すぐにターボエンジンは禁止となった。
5.最近フランス大統領が、2040年以降のガソリン車とディーゼル車の新車販売を認めないと宣言し、イギリス、ドイツがそれに続いた。健康被害とC02による地球温暖化を防ぐ、という目的らしい。美しい。日本の躍進をきっかけとする欧米勢によるルール改正は、挙げ出しからきりがない。
どの改正にももっともらしい理由がついている。これらすべてが電気自動車に代った時、原発に頼らない限り、化石燃料に頼るしかない。となると、大気
汚染源が、路上から発電所に移動するだけとなりかねない。現在のハイブリッド車を改良して燃費を半分にできれば、エネルギー効率において電気自動車とほぼ肩を並べてしまう。それでも英独仏では売れなくなるのだ。こう考えると今回の英独仏の真意が見えてくる。ガソリン車やハイブリッド車では日本に敵わず、技術的敗退が明確となった。日本の有利を帳消しにし、欧米の先行する電気自動車で勝負しよう、という得意のルール改正ではないか。技術的に欧米が遅れをとれば彼らは延期するだけだ。
長い封建時代を生きてきたうえ革命を知らない日本人にとって、現行のルールで公平に競争すればよいとしか思わない。一方、王制打倒の革命や独立戦争を経験
してきた欧米人にとって、ルールとは自ら作るものである。すなわち、競争はルール作りの段階で始まっているのである。経済競争を制する上で決定的なルール作りは、常に欧米が主導権を握っている。グローバルスタンダードなるものだって、欧米発だ。欧州のどの国より強力な経済力をもつ我が国は、今こそルール作りに積極的に参加し国益をかけて強く主張することだ。欧米の定める、不公平なルール下での公平な競争は不公平なのだ。
(引用終了)
「こうみてくると脱炭素とか地球温暖化という不思議な訴えは、その背後に彼らの利権が絡んでいることは言うまでもない」と宮崎先生は欧米の「欺瞞性」を科学的合理性を以って糾弾しておられます。
私は通巻6808号で「人間社会はその時その時の環境に沿った価値観から組み立てられ、その価値観から何が『正義』とみなされるかが決まってくる。人類の歴史は『誰が価値観と善悪を決めるのか』の歴史なのです」と記しました。
欧米は「普遍性と正義の装いをこらして価値観と善悪を相変わらず自分たちで決めようとしている」ようです。
哀れにも、わが国のマスコミ・世論は彼らの「伴奏に合わせ」夢中に踊っていますが、日本も価値と善悪を決定する「一員」にならねばいつまでたっても不条理の世界で過ごさねばなりません。
(SSA生)
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(休刊のお知らせ)小誌は3/6〜3/13まで取材旅行のため休刊となります
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月4日(木曜日)弐 通巻第6821号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~明日から中国「両会」(全人代、政治協商)、北京厳戒態勢
人口減対策と負債増大がテーマになりそうと北京観測筋
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3月5日から十日間ほどの日程で全人代が開催される。同時に全国政治協商会議も開催されるので「両会」と呼ばれ、北京は凍てつくような寒さのなか、厳戒態勢に入った。
この雰囲気を現地紙は次の漢字を並べて表現した。
「堅定且充満野心 后疫情時代的中国両会」(多維新聞網、3月4日)
恒例に従えば全人代では第十四次五カ年計画の策定と2035年の中国の目標が唱えられることになる。
英国のシンクタンクCEBR(経済経営研究センター)は、「2028年に中国の経済は米国を超える」と予測したが、その前年2027年に中国の人口はインドにぬかれるという予測もある。
さて全人代の議題に関して様々な観測があるが、世界のメディアが注目しているのはGDP目標値だろう。
2020年は5月に延期され、GDP目標値も曖昧な、着地点のない数字が出されたが、2021年はコロナ災禍で世界経済が衰退傾向の中、せいぜいが5%程度ではないか、とロイターが予測した。
経済成長なんぞより、中国が直面する深刻な課題は「人口減」と、反比例しての「負債増だ」と指摘するのはアリババが最大株主の『サウスチャイナ・モーニングポスト』(2020年3月4日)である。
人口の現象は2016年の一人っ子政策改編以後も、むしろ減り続けた。2027年には確実にインドに抜かれる。
負債増に関しては多くの中国人が気がつき始めている。建築会社のビルの前には未払い賃金などの支払いをもとめて現場労働者や下請け企業の幹部らが連日押しかけている。この風景を見ただけでも中国の国民は、政府が何かを隠しているとの疑惑を深める。
全人代、何が飛び出すか。最終日には李克強首相の記者会見が行われるが、こんども産経新聞は取材拒否されるだろう。
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(読者の声1)貴誌前号で中国人のアメリカ留学が減っていると書かれましたが、替わりにヴィザが取りやすい日本への留学が増えるのではないでしょうか?
観光客は激減しても、留学生らは日本に留まっていて、町を歩いていると中国語を喋る人たちが実に多い現実があります。
郵便局へ行ってもあいかわらず若い中国人が買い集めた日本製品を小包で『輸出』アルバイトに励んでいますし。
(YT生、板橋区)
(宮崎正弘のコメント)小生の周辺で申し上げると早稲田の山吹町から高田馬場へかけて日本語学校が十数校あります。日本の大学留学予備軍ですが、日本語を習得すると言っても、まわりは中国人だらけで、上達する筈がないですね。受け入れ側とて補助金狙いですから。
ただし日本語教師は国家試験で大卒以上なので、質は高いのに、生徒の質は?
それより問題は、こうした日本語学校が昼でもがらんとして授業をしている様子がない。ことしおそらく幾つかの日本語学校(外国語学校)や、駅弁大学が淘汰されるのではないかと予測します。
というのもトランプ前政権の対中国人留学生ヴィザ制限によって、そのうえコロナの影響が重なり、中国の親たちは米国留学より、北京、上海などにあるインタナショナル・スクールへ入学させる傾向が強まっていますから。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月4日(木曜日) 通巻第6820号
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脱炭素2050など実現不可能なことは歴然としている
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豊田章男・トヨタ社長は2020年12月の自動車工業会で、「すべてがEVとなると、夏の電力不足は15%ほど不足する。原発十基分にあたる」と訴えた。
しかも日本は原発が止まっているので、発電は火力に依存している。となれば炭素は増えるのである。皮肉な話だ。
EVは鼠が集団自殺のために崖っぷちから海に飛びこもうと皆が走り出した構図である。
レミングは北半球の寒冷地に生息するネズミで、別名をタビネズミという。北欧やカナダで観測されるのはレミング鼠が崖から飛び降りて集団自殺すること、間歇的に大量発生し、そして絶滅寸前になる。
似ているなぁ。太陽光発電も風力発電も。そしてこんどはEVだ。
太陽光パネルの失敗は無惨な結果を生み出した。年間、2兆4000億円もの巨費が賦課金となっている。
風力発電も不発に近い。風が吹かない場所に風力発電設備を並べたのは、いかなる神経だったのか?
EVは政府補助金など、下請け企業の勃興のあとに待つ倒産の悲劇。当面株価が吹き上がるから米国の投機ファンドの20%が、じつはこのEVベンチャーに向けられている。
それゆえテスラ株価が豊田の三倍になるという珍現象を促した。
2019年度統計で日本の自動車のシェアは60・8%がガソリン車、34・2%がハイブリッド、残りはディーゼルが4%。そのほか、EVは0・5%でしかない。この0・5%のEVが将来の自動車市場席巻する、って話は誰が「創造」したのか?
長距離トラック、バス、長いドライブにEVは堪えられない。使用範囲は市内の定番コースとか、動物園や観光テーマパーク、世界遺産などの敷地内、工業団地内、通学バスくらいだろう。
▲「かれらの利権」の実態は何か
こうみてくると脱炭素とか「地球温暖化」という不思議な訴えは、その背後に「彼らの利権」が絡んでいることは言うまでもない。
クリントン政権下でゴア副大統領が地球温暖化の危機を訴えた。シロクマが絶滅に危機といわれた。ところがシロクマは増えていたことが分かった。珊瑚礁も増えていた。
「地球温暖化」は嘘だった。
だが、世界的規模で高校生らが地球を救えとデモ行進、グレタという煽動少女がヒロインとなった。温暖化は怪しいと言うと袋だたきに遭う。
正論を叫ぶ言論空間が圧殺されている。
無能な政治しか出来なかったオバマ政権は「パリ協定」を拙速に急ぎ、メディアの協力もあって世界的合意にもっていった。
たいへんな事態になることを本能的に関知したトランプ政権は、これを反古とした。ところがバイデンは就任初日にパリ協定復帰を声明した。そしてジョン・ケリー元国務長官を気象担当特使に任命した。ケリーとはまた、傲慢な人間を指名したものである。
悲劇はまたやってくる。
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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女性宮家とか、女系天皇とか、怪しい議論がなぜおきているのか
女系天皇を容認することは易姓革命を認めると同義である
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百地章『日本国憲法 八つの欠陥』(扶桑社新書)
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欠陥だらけの日本国『憲法』なるものを、日本人はいまだに墨守している。
憲法九条は世界の常識に反するが、このままでは尖閣諸島が中国に侵略され盗まれても、何も出来ないことは明白、つまり九条を守れと叫んでいる人は中国の代理人と見なければならない。
コロナ禍でまたもや現実となったのは緊急事態への対処法が無いことである。
つまり筆者の言いたいことを一言でまとめると、この憲法が有る限り、「政府があっでも国家がない」。このおそるべき現実をつくりだしたもの、それが現行の「憲法なるもの」の実態である。一日も早い廃棄が望ましい。と言っても、著者は「廃棄」を唱えておらず、明治憲法がはるかに現行憲法より深みがあると主張されている。
ともかく憲法論となると、論議が多岐に亘るが、小欄では「女系天皇」の議論にのみ的を絞る。
わがくにの歴史で「女性天皇は」八名、十代あるが、女系はない。もし女系を認めると英国のように易姓革命となる。
「男系男子の後継者が見つからない『皇統の危機』は大きく四回ありました」と説かれる百地教授は、以下を続ける。
「一回目(の危機)が第二十五代武烈天皇の時です。武烈天皇にはお子様がおられませんでした。そこで大村金村が『男系』の男子を求めて苦労に苦労を重ねます。そして遠く越前の国、現在の福井県から継体天皇をお迎えしました。継体天皇は武烈天皇と十親等も離れています。つまり二百年前の応神天皇まで五代溯り、再び五代下って男系の男子孫、継体天皇に皇位が継承されました。
この継承時には、傍系の継体天皇は直系の仁賢天皇の内親王で武烈天皇の姉でもある手白香皇女を皇后として迎え、直系と傍系を結びつけます」。
本書では触れていないが、仁賢天皇は雄略天皇が誣いたイチヘノオシハノミコの長男、この天皇もまた二十二代で途絶えそうになったときに播磨の石窟で隠れ住んでいたのが見つけ出され角刺宮へ迎えられた。
以下、第四十八代称徳天皇のあとは八親等離れた光仁天皇に。第百一代称光天皇から後花園天皇への継承も八親等。およそ百年も離れていた。
第百十八代後桃園天皇から光格天皇への継承も七親等離れていて、光格天皇は直系の後花園天皇の良子内親王を皇后に迎えた。
皇室の伝統、男系の皇統をこうして守り抜いてきた。
男系の皇統の継続が重要なことは、かの天皇機関説の美濃部達吉も宮沢俊義も支持した。
つまり女系天皇とかの怪しげな議論は置いておいて、結論は歴史が教えて呉れる。
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●加瀬英明のコラム
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日米戦争の真実に目覚めよ
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私は1950年代末に、アメリカに留学した。ニューヨークのコロンビア大学に通ったが、ヒュー・ボートンという教授がいた。教授は戦前、国務省の若い省員だった。私はボートン教授から、日本国憲法の成立の経緯をきいた。
コーデル・ハル国務長官が日米開戦の6ヵ月前に、日本と戦って屈服させた後に、日本をどのように処理するか研究するチームを、極秘裏に省内に作った。
このあいだ、昭和天皇、東條英機首相をはじめ日米開戦を回避しようとして、日米交渉を通じて最後まで必死の努力をした。ところが、ハル長官が開戦前月の11月に、日本軍の中国全土からの完全な撤退をはじめ、この春にワシントンにおいて始まっていた日米交渉で、一度も机上にのらなかった要求を日本に突きつけた。
日本は蒋介石政権が大軍によって、国際的に認められていた上海の日本租界を攻撃するなど、さまざまな不法を働いたために、今日であれば国際的に容認される平和維持活動(PKO)を、中国大陸で進めていた。
11月26日に、唐突に手交されたアメリカの要求は、「ハル・ノート」として知られる。日本に対する最後通牒だった。
若い省員だったボートン教授は国務省のチームに極秘を誓わされたうえで、その一員となった。ルーズベルト政権は日本が真珠湾を攻撃する半年以上も前だったが、日本と戦って屈服させることを決定していた。
ルーズベルト大統領は日米開戦の6ヶ月前に、蒋介石政権のマークを機体に塗り、アメリカ軍飛行士が操縦するアメリカの150機の爆撃機と350機の戦闘機によって中国大陸から発進して、東京、横浜、京都、神戸、大阪に奇襲爆撃を加えることを、陸海軍合同委員会に立案するように命じ、7月に作戦命令に署名している。
ルーズベルト大統領が日本奇襲爆撃命令に署名した文書が、1980年代にアメリカのABCテレビによってスクープされたが、なぜか、NHK、朝日新聞をはじめとする日本の大手マスコミは、報道しなかった。これらの爆撃機を急遽、イギリスに供与したために、この騙し討ち作戦は実現しなかった。
対日戦争が始まると、国務省の研究チームに陸海軍からメンバーが加わり(まだ空軍がなかった)、日本が降伏する前年に第一次対日講案がまとめられた。
その内容は、第一次世界大戦でドイツが敗れた後に強いられたベルサイユ条約よりも、はるかに過酷なものだった。日本は軍備を一切持ってはならない、軍需産業も禁じる、民間の航空機さえ、1機も持ってはいけない、原子力の平和利用を含めて、核の研究を永久に禁じるという内容だった。
日本占領が始まると、アメリカは占領軍総司令官のマッカーサー元帥に、それを下敷きにした政策を取るよう指示した。現行の日本国憲法は、ハル国務長官の研究チームが作った第一次講和条約案に近いものとなった。当時、アメリカは日本を徹底的に弱体化し、再起不能な国家とするために、現行憲法を強要した。現行の日本国憲法は憲法と装った、日本を無力化する不平等条約なのだ。
先の日米戦争の責任は、いっさいアメリカにある。
日本国民は目を覚ましてほしい。
(かせひであき氏は外交評論家)
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)三島由紀夫研究会の三月の「公開講座」。講師は評論家として大活躍中の三浦小太郎氏です。
記
とき 3月26日(金曜日)午後六時(五時半開場)
ところ 市ヶ谷「アルカディア市ヶ谷」(私学会館)
講師 三浦小太郎(評論家)
演題 未定
資料代 おひとり2000円(会員、学生は千円)
●特記 どなたでも予約無しで御参加いただけます。マスク着用をお願いします。恒例の講師を囲む懇親会はコロナ禍が終わるまでありません。
(三島研究会事務局)
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(読者の声2)日本の若者達の米国留学が減り、問題だと騒いでいますが、べつに米国へ行っても帰国して優遇されるわけでもなく、大学で教職を得ようと思っても留学帰りのドクター取得者は掃いて捨てるほど居ますからね。
それより中国の欧米留学が激減したと報じられていますが実相は如何ですか。
(HS生、つくば市)
(宮崎正弘のコメント)武漢コロナ前の2019年、中国人は70万人が海外留学に旅立ちました。
2020年はパンデミックのため激減したと推定されますが、海外留学予備校は生徒が微増しており、コロナが収まればまた元に戻るのではないかと予測されます。
ただし、最近の中国報道によれば、中国教育部(中国の文科省)は海外留学熱を冷ます政策を考慮中とのことですので、どうなるか、わかりません。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月3日(水曜日) 通巻第6819号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~世界の富豪番付、中国が米国を逆転
世界の億万長者に中国人が1058名(米国は696名)
*************************************中国の億万長者は浮き沈みが激しい。2019年トップだったアリババの馬雲がおおきく後退し、ニューフェースは針淡淡(ミネラルウォーター「農夫山水」のCEO)が躍り出た。
2020年度富豪番付は恒例の「胡潤」によってなされたが、中国の億万長者が1058名で、米国の696名を上回った。初めて中国が米国を抜いたのだ。
同調査は世界60ヶ国、2402社を対象に行ったもので、同様な調査をするフォーブスが株式の時価総額を基準とする方法と似ている。
世界的にみると新顔が610名、このうちの318名が中国人(米国人は95名。パンデミックの悪影響が出ている)。
世界ランキングではトップがテスラのイーロン・マスク、二位はベゾス、三位がバーナルド・アーノー(フランス)、四位はビル・ゲーツ、五位がザッカーバーグ、そして六位に中国の「農夫三水」社長が入った。同社は浙江省杭州が本社。香港に上場して87億ドルをかき集めたという。
都市別で見ると北京在住が145名、NYが112名。香港が82名(ただし香港富豪の李嘉誠実、李兆基礎らは不動だった)。
中国の上位常連はアリババの馬雲、テンセントの馬化騰らだが、消えたのは不動産関連で、社債デフォルト、インソルバンシーなど、不況が背景にある。
それにしても、拝金主義チャイナ。猛烈な金の亡者がここまで激増したとは!
(註「針淡淡」の「針」は右側が「中」。淡水はさんずいではなく「目」篇)
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)桜チェンネルから番組のお知らせです。
3月5日(金曜日)午前1100からのフロントジャパンは生番組です。ホストは佐波優子さん、ゲストは宮崎正弘さんで、お送りします。
(日本文化チャンネル桜)
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(読者の声2)「退任後初の演説でトランプ氏再出場示唆」と題してオーランドでのトランプ発言を2日付け産経新聞が大きく報じていますが、この記事も黒瀬記者が書いたもので「・・・(トランプは)不正があったとする信頼に足る証拠や裏付けに乏しい主張を改めて展開している・・・」と記者の「私見」を「堂々と」あたかも客観的事実の如く記しています。
しかし、今問題になっていることはアメリカのリベラル系マスコミがこぞって「・・・不正があったとする信頼に足る証拠や裏付けに乏しい主張を改めて展開・・・」と断定すること自体が本当に適切であるのか?
「証拠や裏付けに乏しい主張」なのか? そうではないのではないか? ということです。
この肝腎な論点に関しては、WILLやHANADAの最新号はもとより、各種ネットニュースの中でもこのこと自体が疑わしいのだという記事があふれていることは、普通の読者なら誰もが気付いていると思います。
一体、産経新聞はどうなっているのだろう?
なぜ黒瀬記者の「独断」を放置しているのだろう? 産経新聞社という組織はまさしくコントロールを失ってしまい、本当に「証拠や裏付けに乏しい主張」なのかという論点を見失った「証拠や裏付けに乏しい記事」を平気で述べる新聞になってしまった気がするのです。
(SSA生)
(宮崎正弘のコメント)当該記者は読売新聞から産経への移籍者ですね。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月2日(火曜日)弐 通巻第6818号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~香港民主派47名を国家安全法で起訴。自由のない監獄になった
欧米諸国は強く抗議。ブリンケン国務長官「ただちに釈放を!」。
*************************************1月28日、香港の裁判所は自由民主派の活動家ら47名を起訴した。罪名は国家転覆の疑い。ひっくり返るような起訴に、3月1日、香港の民主各派は抗議声明を発表した。香港のEU代表部も抗議した。
米国はブリンケン国務長官が「ただちに釈放せよ」と訴えた。
日本のメディアが関心を寄せるヒロインの周庭(アグネスチュー)は、すでに服役中で、保釈は早くても四月から六月になるだろうと現地メディアは報じている。
香港大乱で香港に世界からの観光客が寄りつかなくなり、コロナで中国大陸からの観光がゼロに近くなった。免税店で稼いできた香港の基軸ビジネスが消えて、ブランド街はシャッター通りとなった。香港繁栄の象徴=タイムズ・スクエアからもルイビュトンとフェンディが消えた。銀座三越が無くなったようなものである。
他方、香港財閥の悲惨な目に遇っているとおもいきや。
財閥の順位がまた入れ替わり李嘉誠(92歳)がトップを挽回、昨年第一位だったヘンダーソンランドの李兆基は二位に後退した。李は本丸の長江実業がふるわず株価が27%も下落したが、投資してきたズーム株が四倍となって、資産354億ドルとなった。
観光客ゼロとなればツアー客専門だったホテルはアパートに変身した。
馬按山にあるホライゾン・ホテルと旺角の奥まった場所にあるノボテルが合計千室をアパートとした。日本でも帝国ホテルが30室をアパートに貸し出したし、名門ホテルがテレワークの時間貸しを始めている。老舗グランドパレスは休業に至った。
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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なぜ銅鐸が突然消えて、古墳時代となったのだろう
鉄資源の奪い合いという視点を欠く日本の古代史学界
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真弓常忠『古代の鉄と神々』(ちくま学芸文庫)
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歴史学者が、「こわくて」取り上げない名著がある。
著者の真弓常忠氏といえば、神道の研究家にして住吉大社の宮司を務められ、ながらく「憂国忌」の発起人でもあった。『大嘗祭』などの著作でも知られ、『真弓常忠著作選集』(全四巻)がある。
その真弓氏が古代の歴史学者が未踏の分野に挑んだのが本書で、先ごろ待望の文庫入りした。元本は昭和60(1985)年である。
『出雲国風土記』には鉄の分布状況が示唆されている。
「諸郷より出すところの鉄堅くして、尤も雑の具を造るに堪ふ」とあり、「各所で砂鉄を産することを示している。事実、出雲は沙跌の豊富な地である」。
鉄の溶融点は1525度。銅は1100度。ところが「鉄は溶融しなくとも、7-800度の熱度で可鍛鉄を得さえすれば、これを熱してはたたき、熱してはたたいて鍛造できる」(19p)
真弓氏は三輪山にも数度登攀した。「明らかに鉄分の多いはんれい岩から成っている山である」。
山麓扇状地ははんれい岩の風化で粘土混じりの細鉄があって精錬が可能だった。付近には金屋という地名が残り、また鉄の残滓が遺蹟から出土している。
「穴穂」の解釈が拡がって、これまでの歴史学者は「穴」は居住区、穂は稲穂としてきたが、穴は鉄穴を意味し、穂とは「その秀でたもの」を指すと目から鱗の解釈を示した。
真弓氏はこう言われるのだ。
「大和の民が三輪山を神聖視したのは、その秀麗な山容もさることながら、その山麓に営む水稲耕作に不可欠な鉄製品の原料たる砂鉄を産する山だったからである」(43p)
さらに「大物主神の『モノ』にしても、物部のモノにしても、その発祥は鉄であった」。まして平和利用だけではなく、鉄は武器になりえ、モノノフ、モノノグ、モノノケと三重の意味を含んでいた。武士と道具と霊力である。
古代に「鈴」と呼ばれたものは鳴石ともいわれ、現代人の理解する「錫」ではない。
製鉄が出来たのだ。
だから農業が発展し、他方で戦争の武器の高度化ともなった。これが「褐鉄鉱」で、「若干の吸着水をもつ水酸化鉄の集合体」を意味する。
「沼沢、湿原にはえる薦、葦、茅のような植物の根に好んで形成されるのは、こうした植物の根から水中に含まれる鉄分を吸収して成長するからである」(67p)。
そして「褐鉄鉱の団塊、すなわち『スズ』はそのまま製鉄の原料となった」とする。真弓氏は、「銅鐸と関係があることを瞬間的にひらめいた」という。
それらは出雲、大和、尾張そして信濃に産した。長野県に茅野市があるように鉄に由来する地名が多いことに気がつくだろう。
銅鐸は、ある時にから用いられなくなった。
三世紀あたりから帰化系技術者の渡来でイノベーションがなされ、また「大量の鉄挺が輸入されるにおよんで、沼沢・湿原の薦や葦の根にスズがうまれるのを気長く待つ必要がなくなったからに他ならない。製鉄技術の革新が、弥生時代の銅鐸祭祀の終焉と古墳時代のはじまりを告げる」(101p)。
『播磨国風土記』には韓室の郷があったと記している。「韓室」とはたたら溶鉱炉があったことであり、また同風土記にある「因達(いだて)の郷」は神功皇后が三韓征伐の帰路に連れ帰った鍛冶集団で、帰化人の集落だったのである。
スサノオが八重垣と詠んだ相手のクシナダヒメはクシ(尊い、得難い)イナダ(稲田)と解釈できるから水田の女神となる。あの時代すでに、酒が用意できたように、稲穂がなびく水田が出雲には拓けていたことになる。
高志の大蛇(ヤマタノオロチ)は、出雲を平定しようとしていた高志国の軍隊であるとすれば、出雲の防衛にスサノヲが成功した。
このスサノオの超人的活躍はSFもどきに古事記に描かれているが、スサノオは「渚沙」と解釈され、じつは砂鉄精錬の集団だったと吉野裕(古代学者)が唱えていたことを思い出した。
上記説を真弓氏は首肯しているわけではないが、次のように繋ぐ。
「神功皇后紀四十六年には、百済の肖古王が鉄廷四十枚をわが国の使に贈った記事が見え、皇后の陵墓である狭城盾列池上稜を含む佐紀古墳群のウワナベ古墳の陪家より、大二八丁、小五百九十丁という驚くべき大量の鉄廷が発見されている」(141p)
「豊葦原の瑞穂の国」とは鉄分を吸収した稲穂の豊かなところだったのだ。
ところが、「褐鉄鉱は磁鉄鉱に比べて品位は低いから、酸素に弱く、酸化腐食するのも早く、弥生時代の遺物として残存することはまれなため、考古学の対象ともなっていない」(258p)。
古代史のミステリーがまた一つ解けた。
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樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@ 【知道中国 2205回】
──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港87)
▽
錆びた鉄扉を開けて第2のアーチをくぐると、通路脇の左右に奥に向かって白い壁が伸びている。壁ではあるが、なにかを遮っているわけではない。霊灰を安置する壁。東欧辺りで見られると言われる壁墓地である。
壁全体が縦・横・奥行が30センチメートルほどの舛条に区切られている。この「龕」と呼ばれる四角い舛に遺灰を納め、30センチメートルほどの大理石の板に死者の名前、生没年、出身地を刻んで密封する。原則として一個の龕が一人分だが、夫婦で一個の龕に納まることもある。
大理石の上部の真ん中辺りに生前の写真を焼き付けたものもみられた。香港全体の墓地用地が少なくなると同時に、殖民地政府が火葬を提唱したこともあり、1974年に東華義荘の理事会の決定で建設が始まった。
霊灰の安置された壁を左右に見ながら少し進むと、周囲を長い平屋状の建物に囲まれた広場にでる。それぞれの建物の広場に向いた側は、幅2メールほどの殺風景な板戸で戸締りがされている。
まるで車庫のようだが、車庫と違っている点は板戸の上の壁には「天字一号」「天字二号」などと書かれたプレートが打ち付けられているところだろうか。
この建物を「荘房」と呼び、板戸の向こうに棺が安置されている。「死者のホテル」と呼ばれるだけあって、「天字一号」「天字二号」などのプレートが、まるでホテルのルームナンバーと思えるから不思議だ。
これとは別に「骨倉」と呼ばれる大きな建物もあり、そこには遺骨や遺灰が納められている。
広場の真ん中に立って周囲を見回すと、目の前に荘房と骨倉、その屋根越しに見える膨大な数の墓。その墓からは、棺を掘り起こす鍬の音が聞こえてくる。この場所が醸しだす雰囲気は、どう考えてもフツーではない。カビ臭く、どんよりと重たげな空気が広大な施設全体を覆ったまま、まるで時が止まってしまっているようだ。粉嶺の墓地が漂わせていた開放的な雰囲気の佇まいとは違っている。
「あっちの大きな荘房から入ると、棺にお目にかかれるよ」との老婆の声に誘われ、斎場脇を抜けて進むと、小さな広場にでる。目の前の建物の真ん中辺りにポッカリと穿たれた長方形の入口は、重そうな扉で閉じられていた。
その入口の上にある壁には、右から左へ「東華義荘」の四文字。入口左右の石の柱には、「宅兆暫安爰得我所」、「首邱待正且住為佳」の対聯が刻まれている。これを「宅兆、暫らくはここに安んじ我が所をえ」「首邱、正されるを待ちて且し住むを佳と為す」と読めば、「しばらくは、この地を宅兆【ボチ】とお思いになってください」「首邱【故郷のボチ】が整うまで、この地で安らかにお休み願います」という意味になるだろう。さすがに「入土為安」の4文字が形容しているように、故郷に埋葬されるのを待っている棺の中継場所である。
重そうな戸を開けて中を覗くと、暗やみの中に無数の棺が見える。一瞬、背筋に悪寒が奔ったが、改めて目を凝らしてみると、鉄製の棚に数多くの棺、遺骨を納めた金塔、篭、缶、旅行カバンなどが所狭しと置かれている。
それらの上に積もるホコリの厚さが、故郷の土に戻れないままに「長期の一時滞在」を余儀なくされている死者の無念さを物語っているようだった。
それにしても東華義荘という施設を思いつき、今日に伝え、棺に入った死体や金塔などに収めた遺骨をそのままの形で保存する行為に、どのような意味があるのか。
一日も早く埋葬し、合同慰霊祭でもしてしまえばよいものを。だが香港の人々にとってみれば、それは多分にバチ当たりなことなのだろう。異文化理解・・・たしかに容易くはない。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)3月4日に討論版身「いわんかな」の生番組があります。
未来ネット、4日1630から一時間半ほど。出演はゲストが門田隆将氏、司会は高山正之氏。コメンティターに馬渕睦夫、福島香織、川口マーン惠美、塩見和子、宮崎正弘の各氏です。
討論テーマは「メディアの偏向」の予定。
(未来ネット)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月2日(火曜日) 通巻第6817号 <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~楼継偉・元財務部長が警告。「中国の財政は極端なリスクを迎えるだろう」
予算を縮小しないで、地方政府の債務が増えてゆく一方ではないか
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楼継偉は胡錦涛政権下、財務部長(蔵相)をつとめ、「2025 中国製造」を批判し、また日本のバブル崩壊の轍を踏むなと中国当局に強く警告してきた。全国社会保障基金理事長などを歴任。中国共産党第十八期中央委員。
その楼継偉が「米国の巨大な財政支出は世界経済に悪影響を持つだろうが、中国は予算を縮小できずに他方で地方政府が債務を増大させているのだから、極端に危険な事態に直面するだろう」とした。
この楼発言は内部の会議で以前に行われていたもので、全人代を前に表面化したようである。
楼継偉は異色の人で、南海艦隊勤務のあと、首鋼集団につとめ、28歳になって清華大学へ入った。以後、社会科学院において頭角を現し、朱容基首相が才能を認めて、財務部長へ上り詰めた。そのあとにAIIB(アジアインフラ投資銀行)の理事会主席も歴任した。
米国の有力シンクタンク「ジェイムズタウン財団」発行の『チャイナ・ブリーフ』(2021年2月26日号)に従うと、中国は一帯一路への投資を極端に抑制しており、これまでじゃかすかと新興国プロジェクトに融資してきた中国輸出入銀行、中国開発銀行がおしなべて融資に慎重となっていると分析している。
さて中国のことより日本の金融財政状況である。
コロナを口実に無利子、無担保の信用創造を断行しているが、歳入の裏付けに乏しいにも拘わらず102兆円。くわえて補正予算。真水が73兆円と未曽有の規模に膨らむ。
これはGDPの15%に相当するから、管直人民主党政権で500兆円(497兆円だった)を割り込んだ日本のGDPは安倍政権で559兆円となり、コロナ最悪期にまた500兆円すれすれとなった。真水が最終消費に廻れば、単純計算で2021年度の日本のGDPは616兆円となる予測が成り立つ。
当然、円高になると予測される為替市場が、むしろ円安傾向になっている。
第一に米国の1・9兆ドル(200兆円)のばらまき予算が下院を通過した。下旬には上院で成立しそうだから、通貨供給量の膨張はドル安にぶれる筈なのだ。
第二に為替は本来、経常収支と金利できまるのだが、米国の長期金利が上昇したため、ウォール街の株価が下落、ドル高局面がでた。日本の金利はそのままだから円は上昇しない。
日本の株式は30年ぶりに三万円台を回復したが、これはコロナ最悪期から185%の回復だった(因みに先進国では米国が121%、ドイツが102%だから、日本の株式パフォーマンスは良好)。
ところが同時期、中国の株式は226%(つまり2・26倍となった)、台湾が220%、そして韓国が218%である。日本より良い数字が並び、日本の株式の上昇余地がまだあると市場関係者の多くがみている。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌で紹介された未来ネット(旧「林原チェンネル」)の「宮崎正弘の生インタビュー」視聴しました。
ゲストの近藤大介氏、時には北京の工作員呼ばわりもされるほど中国視点と思える発言もありますが、氏の経歴で納得。中国語の家庭教師だった北京生まれの女性と結婚し北京大学に留学(1995~96)、「北京大学三ヵ国カルチャーショック」(1997年、講談社)を読むと中韓と日本がいかに異質かよく分かる。
「前世は中国人、来世は韓国人」というほど中韓好きの近藤氏も留学生活では北京到着初日のタクシー行列での割り込みから学生寮での部屋の確保まで夫人の助けを借りながらなんとか苦労を乗り越える様がおかしい。
韓国人はすぐに団結しワイロ攻勢でいい部屋から家庭教師まで横取りし、大学院入試では定員50人中48人合格。族譜に博士と記載されるのが何よりの名誉とされる当時の韓国人学生は気迫が違う。
番組で取り上げられた電気自動車について。中国はエンジン車では日本に勝てないからと電気自動車に注力していますが、バッテリーの問題が解決されない限り現実的には電動バイク止まりでしょう。
深センなどタクシーも電動化していますが、充電に時間がかかるため運転手には充電中の待ち時間分の給料を支払うなどしています。
そもそも自動車でいちばん大切なのは安全性にかかわるボディと足回り。ゴルフのタイガー・ウッズがカリフォルニアで自動車事故にあい両足を粉砕骨折で選手生命の危機。車両はゴルフ大会のスポンサーであるヒュンダイの高級SUV『GV80』という車種。
日刊ゲンダイでは韓国製の車両がタイガー・ウッズの生命を救ったという提灯記事を掲載。ネットでは日本車やドイツ車ならそもそも事故になっていない、韓国製の高級車など形容矛盾との声も。このGV80という車種は韓国で電子制御の不具合なのか何度もリコール・販売停止といういわくつき。
スマホの発火事故同様、原因を究明しきれていない。
設計ミスによりサスペンションのロアアームが強度不足で破損しても消耗品だから交換しろと言い放つのが韓国メーカー。
頑丈なボディには高張力鋼板が不可欠で同じトヨタクラウンでも中国製は日本製より車重が200kgも重いなどといわれていました。
安全設計のためには衝突実験が何度も必要でエンジンがモーターになっても変わらない。衝突防止や自動運転技術など大量に電子機器・部品が使用されるため電気自動車が安くなることもない。放電すれば死重となる高価なバッテリーを大量に積み価格も高く補助金なしには成り立たない電気自動車は主役にはなりえない。
中国はジェット戦闘機のエンジンもまともに作れませんが、エンジン製造に弱いのは昔から。北京・上海・広州などのトロリーバスも大型トラック・バス用のエンジンが作れず定着したもの。北京王府井の交差点など架線無しで走行しているのでバッテリー併用。そのためか中国では電動バスも増えていますが、特定路線を走るだけでバッテリースペースにも困らない市内バスや配送トラックなら電動化も可能でしょう。しかし長距離バス・トラックでのEV化はほぼ不可能。
アメリカの大型トラックの多くはエンジンメーカーであるカミンズ社のディーゼルエンジン。日本では国鉄時代のディーゼルカーにカミンズエンジンがありました。
最近ではいすゞがカミンズの中型ディーゼルエンジンを導入。天然ガスエンジンも製造するカミンズは将来展望として初期投資が高額な水素ステーションの設置が少なく済む拠点間輸送に水素燃料電池車を有望視しているようです。
他にはマツダの水素自体を燃やす水素エンジンの取り組みもありました。
当面はカリフォルニア州の2035年までにゼロ・エミッション化をめざす規制が実施される前提でメーカー各社は動くしかないのでしょう。
(PB生、千葉)
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(読者の声2)貴誌3月1日通巻6816号(読者の声3)佐藤鴻全様の「法定通貨、仮想通貨、金についての若干の考察」を興味深く拝読しました。
「対象を凝視」される一方「法定通貨、ゴールド、仮想通貨の何れの価値も、新型コロナ、米中覇権戦争、各国巨大財政赤字、大量通貨発行、地球温暖化説への対応等に左右される。」など大局的にも俯瞰されるご見解に学ぶことができました。
私は人間個人個人が自然発生的に心の中に宿る「天然価値」を「社会化・制度化」し「人工価値・社会価値」に転換する活動・行為の事を「経済活動」と称し、これが「一筋縄にはできず、種々格闘」してきた歴史、換言すればそれを整合性を以って説明しようともがいてきたのが経済学だと思っています。
そしてこの天然価値から人工価値への転換の歴史は、その時その地域特有の「価値観」が基盤となり、その価値観はその時その地域の善悪や正義とは何か、を決定してきたのだと思っています。
昨今はグローバル化という価値観が、SNSなどの情報プラットホームなどの所有者とそれにまとわりつく勢力に「援護・独占」され、それ以外の大多数の人間が、「監視され、且つストックホルム症候郡化」されている時代になりつつあると云う事です。
(SSA生)
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(読者の声3)復帰1回目の千田会は3月20日(土)です。産経新聞 論説委員兼政治部編集委員 阿比留瑠比先生講演『混迷の政局と日本の未来』
8年の安倍政権から菅新政権に移り、年内の衆議院議員選挙を控え、混迷の政局、そして、これからの日本の未来の展望について、産経新聞 論説委員兼政治部編集委員の阿比留瑠比先生が冷静に多角的な角度から語ります。
※会場が池袋のとしま区民センターになります
【講師】阿比留 瑠比(あびる るい)先生 産経新聞 論説委員兼政治部編集委員
昭和41年 福岡県太宰府市出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、平成2年産経新聞社入社。仙台総局、文化部、社会部を経て政治部へ異動。首相官邸、防衛庁、自民党、外務省などを担当。第一次安倍内閣、鳩山内閣、菅内閣、第二次安倍内閣、第三次安倍内閣で首相官邸キャップ。25年、政治部編集委員。27年から論説委員兼政治部編集委員。
著書は「安倍晋三の闘い 官邸からの報告」「総理の誕生」「偏向ざんまい GHQの魔法が解けない人たち」「政権交代の悪夢」「マスメディアの罪と罰(高山正之先生と共著)」など11冊。近著は「安倍晋三が日本を取り戻した」(ワック・2020年10月発売)
記
【日時】令和3年3月20日(土)14時30分~16時30分(開場:14時)
【会場】としま区民センター7階会議室701~703 豊島区東池袋1-20-10
交通:JR・東京メトロ・西武池袋線・東武東上線「池袋駅」東口32番出口より徒歩4分
【参加費】事前申込:2000円、当日申込:2500円、事前申込の大学生:1000円、高校生以下無料
【懇親会】17時~19時頃 参加費:事前申込4000円、当日申込4500円
【申込先】3月19日21時迄にメール又はFAXで受付(当日受付も可)(懇親会は3月18日21時迄)
E-mail:morale_meeting@yahoo.co.jp
FAX:0866-92-3551
★当日は混雑が予想される為 事前申込の無い方の入場は講演10分前とさせて頂きます★
【主催】千田会 https://sendakai.wixsite.com/home
【参加される皆様へお願い事項】必ずマスクを持参し、ご着用して頂きます様お願い申し上げます。発熱などの症状がある方は来場をご遠慮ください。予防的な観点を熟慮し、マスクの正しい着用、手指消毒・衛生的手洗いなど十分な対策を各自で行って下さい。
(千田会事務局)
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(読者の声4)以下の企画に未だ少しの残席が御座います。貴重な機会ですので多くの方々の参加申込みを待ち申し上げております。
東日本大震災から10年。あの時、何が起こったか?
あれから何が変わったか? 東日本大震災発生時に総務省消防庁長官として史上初の指揮権を発動した人物と、東京消防庁消防総監として福島原発への注水作戦を指揮した人物とが、大いに語ります。貴重な機会ですので多くの方々の御参加を待ち申し上げております。
【講師】久保信保元総務省消防庁長官:福岡県生まれ。東京大学法学部卒。自治省入省、広島県副知事、総務省大臣官房審議官(地方行政、選挙担当)、総務省選挙部長、総務省総括審議官(政策企画担当)、総務省自治財政局長、消防庁長官を歴任して退官。現在、自治体衛星通信機構 理事長。
新井雄治元東京消防庁消防総監:東京都生まれ。法政大学卒。昭和50年東京消防庁入庁、調布署長、防災部長、警防部長、同庁次長兼人事部長。平成21年7月消防総監。東日本大震災における福島第一原発注水を実質的に指揮。平成23年7月東京消防庁消防総監を退任後、公益財団法人日本防炎協会理事長等を歴任。平成27年6月より公益財団法人東京防災救急協会理事長。
【共催】 グローバル・イッシューズ総合研究所/一般財団法人尾崎行雄記念財団
【協力】 株式会社産経デジタル「iRONNA」/株式会社近代消防社
記
【日時】 令和3年3月12日18時
【場所】 憲政記念館(国会議事堂前)
【費用】 2000円
【定員】 30人(席の間隔をあけております。マスクの着用をお願いします。)
【申込】 以下の申込フォームから必ず事前お申し込みください。
https://ozakiyukio.jp/information/2021.html#0203
(グローバル・イッシューズ総合研究所)
◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月1日(月曜日) 通巻第6816号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ビル・ゲーツが全米第一位の農地所有者になっていた
242000エーカーの農地で「グリーンエコノミー」を率先
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マイクロソフト創業者のビル・ゲーツが全米最大の農地所有者となっていた。
土地所有という文脈では、全米一位はジョン・マロンの220万エーカー、ついでテッド・ターナー(CNN創始者)が200万エーカーを所有し、第三位が、かのアマゾンの創始者ベゾスで、42万エーカー(主にテキサス州)。1エーカーはおよそ4047平方メートルである。
ところが、ビル・ゲーツが投資した土地はすべてが農地で、土地投機ではない。
実際に穀物、綿花、牧畜も営んでおり、これらは「カスケード」という専門会社を通じて行われている。
最大の所有農地はルイジアナ州で69071エーカー、継いでアーカンソー州で47927エーカーなど全米18州に24万2000エーカーの農地を保有し、その価値は1210億ドルに相当する。
世界の富豪でトップは時価総額があがった「テスラ」のイーロン・マスク、二位がベゾス、そしてビル・ゲーツは三位だが、資産は1320億ドルと見積もられる。近年は、バークシャー・ハザウエイのウォーレン・バフェットと組んでの慈善事業団体など社会貢献が目立つ。
ビル・ゲーツの究極の狙いは「グリーンエコノミー」である。
農業技術を効率運用して生産を増やし、安全な食の確保を求めてAIを駆使する近代的な手法での農作物生産、バイオ技術を遣う食の安全向上と、合成ビーフなど、すべてが食糧安全保障に繋げるという明確な戦略をもつ。農業従事者は出稼ぎが多いが、農園経営は専門家に任せているという。
コロナ禍の次に何が起こるか。こうしたビル・ゲーツの動きは参考になるのではないか。
いかなる産業が興隆するかのシナリオに「帰農」があるが、日本のメディアはテレワーク、地方への移転、ウーバーなどで騒いでいても、食糧の安全性向上と確保にはなにほどの関心も無いようである。
テレワークによる東京離れで、先端をゆくのは淡路島に本社移転のパソナが挙げられる。
農村部への移住は顕著となって、東京近郊は栃木、茨城、群馬、静岡にも及んでいるが、空港が近いという意味では徳島県神山町、和歌山県白浜町、鳥取県米子市などへの本社移転が進んでいる。
この傾向はコロナ以後も続くのだろうか?
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~「人生百歳時代」がはじまる。長生きと幸福の相関関係をさぐる
「幸福論を抹殺した倫理は、虚無主義にほかならぬ」との格言あり
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中山理『人生100年の時代を楽しむ技術』(育鵬社)
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題名から受ける印象は老後の過ごし方のノウハウ本のようだ。しかし通読してみて、これはやさしく「哲学用語を使わないで書いた人生哲学」の書である。著者は麗澤大学前学長で、倫理の研究者。『紫禁城の黄昏』の名訳者でもある。
副題は「定年後の30万時間をどう過ごすか」。それには知的座標軸の発見からだと説く。
基軸にあるのはモラルである。近代の日本語は「道徳」と訳すが、格調高くいえば「修身」、あるいは「徳育」と言ってもよい。分かりやすく言えば「人生の常識」である。
戦後教育は知育、体育を重視したが、徳育を軽視した。その結果、無軌道で知的にも劣化した日本人が目立つ社会となった。
そのうえ、幸福とは金持ちになることと錯覚する傾向が生まれ、強欲資本主義が日本のビジネスマンの目標になった。
三木清は『人生論ノート』(新潮文庫)なかで、こう言ったと中山氏は力をこめて箴言を紹介する。
「過去のすべての時代において常に幸福が倫理の中心的問題だったのに、近年日本で書かれた倫理の本を開いてみると、一ケ所も幸福の問題を扱っていない」。
そのうえ「新たに幸福論が設定されるまでは倫理の混乱は救われないだろう(中略)。幸福論を抹殺した倫理は、一見いかに論理的であるにしても、その内実において虚無主義にほかならぬ」。
団塊の世代がこぞって後期高齢者となり、2060年には日本の総人口の40%が高齢者となるようだから少子化とあいまって深刻で暗い未来が呈示されている。
しかしながら現在の議論の間違いは下流老人、老後破産、ケアセンター、医療の充実と社会保障、介護保険等とセットした政策的視野に狭められての侃々諤々であって、すっぽりと落ちている論点は「幸福」である。
70歳定年とか、制度改正は日米で進んでいるけれど、たとえば米国では1967年に雇用年齢の上限を撤廃した「雇用に於ける年齢差別禁止法」が施行されているし、日本でも平成19年に「事業主は労働者の募集及び採用について、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならない」となっている。
しかし著者はこう言う。
「いくら長生きできたとしても、私たちの人生は一度きりです。リハーサルもなければアンコールもありません」。つまり「リセットも後戻りも出来ないのなら、今、ここで一所懸命いきるしかありません。だとすれば、時の過ぎゆくままに、ただだらだらと貴重な時間を浪費するのは、じつにもったいない」(46p)
くどくど抽象論をいうより、老後を果てしなく愉しんだモデルとして著者はふたりの「知の巨人」を紹介する。一人が渡部昇一で、まさに「あらまほしき姿」の人生を送られたとする。
二人目は随想を書き残し思索を促すモンテーニュだ。
なぜこの二人にモデルを求めたのかが本書の肯綮である。
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2204回】
──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港86)
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クルスが実際に見聞したのか。他人からの伝聞なのか。伝聞なら、クルスに告げた人物が自分が目にした状況をありのままに話したのか。それとも多少(?)の潤色を加えて面白可笑しく、おどろおどろしく伝えたのか。いずれかは不明だが、そのような職務を担当する部署があったということだろう。それにしても監獄における身の毛のよだつように残忍な伝統は、まさか現在に通じていることはないと思うが。
閑話休題
じつは●作工を目にしたのは東華山荘が初めてではなかった。作業中の●作工に初めて出会い話を聞いたのは、何気なく始めた墓地探訪のある日、新界の粉嶺をブラついていた時のことである。留学も1年ほどが過ぎた頃だったろうか。
尖沙咀の先端にある始発駅の九龍駅から広九鉄道に乗る。次の旺角を過ぎて獅子山(ライオンロック)ぶち抜いた獅子山隧道を抜けると、列車は右に大きくカーブして沙田に。大学、大埔墟などの駅を過ぎて粉嶺駅で下車し、ここから畑のなかの小道を進む。
中国人にとって大切な年中行事である清明節に、人々は若草を踏んで墓参りに繰り出す。墓地が集中していた紛嶺は、清明節には香港の繁華街ほどの賑わいをみせる。
現在の粉嶺に半世紀昔の面影は全くない。いまは立派な構えの駅ビルを一歩出ると巨大なマンション群が立ち並ぶ大都会だが、当時は畑のなかにチッポケな駅舎がポツンとあるのみ。屋根のないホームには水牛の皮が干されていた。近所に皮鞣し業者が工場を構えていたのだろう。
畑中の道を歩き、軒を列ねる長生店を横目にみながら先に進むと、いくつもの小山が続く規模の大きな墓地群が現われる。裾野から頂きまで林立する墓石で埋め尽くされた風景は巨大な墓碑と見紛うばかり。なんとも壮観だった。
粉嶺通いを重ねたある日の夕暮れ時だった。いまにも泣きだしそうな空を下を歩いていると、ザク、ザクと規則的な音が、壁のように続く土手の向こうから聞こえてきた。土を掘る音か。夕闇が迫る墓地で・・・さて、なんだろう。まさか墓の盗掘なんぞ、あろうはずもなかろうに。
恐いもの見たさである。緩やかな勾配の土手を駆け上り、音のする方に目を向ける。50歳台と思われる男が1人、鍬を振るいながら黙々と墓を掘っている。恐ろし気な雰囲気が漂う。だが、どうやら好奇心が恐怖心を上回ったようだ。近づいて、男の作業を見せてもらうことにした。
男が振り下ろした鍬の先には、腐りかけた棺の蓋がみえた。蓋の上の土をきれいに取り除くと、男はやおら棺の蓋をこじ開ける。次に蓋を脇に置くと、なにやら中から黒いものを取りだした。棺の中で腐った布だろうか。いや、ところどころ白いのだ。骨、そう、それは、最初に間近に出会った中国人の崩れた遺体であり、骨だった。
完全に白骨化していないだけに、なんとも生々しい。足元から体全体にゾクゾクと寒気が立ちのぼってくるのが判る。慄然とは、こういうことか。
これが●作工の作業を目にした最初だった。それから40年ほどが過ぎて、香港島の大きな長生店で香港の葬送文化に関するインタビューを行った際、経営者から●作工が携わる一連の作業を撮影した動画を見せてもらったが、改めて文化の違い──《生き方》は《死の送り方》に通ずるはず──を思い知らされたものである。
ここで再び東華義荘に戻りたい。
墓を左右に見て急な下り勾配のコンクリート舗装の小道を足元に気を付けながら先に進むと、やがて竹や樹木に覆われた蔦の絡まる石作りのアーチが現れる。
正式名称の「東華医院義荘」の6文字を仰ぎ見ながらのアーチをくぐると、緩やかな下り坂の左右に住まいが軒を連ねる。●作工の住居だろう。
さらに50メートルほど進むと、2番目のアーチが現れる。鉄扉を開けて進む。10万平方フィートの敷地を持った東華義荘であった。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号に寄稿された許世偕元駐日台湾大使ですが、宮崎さんと下記のテレビ番組がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=ma1xvsJbTm8&t=2934s
番組名「宮崎正弘の生インタビュー」で「台湾の現在と未来」をテーマにゲスト許世楷(前 台湾駐日代表/台湾大使)でした。
許世楷先生の略歴は台湾彰化市生まれ。57年に台湾大学法学部を卒業後、59年末来日。早稲田大学大学院政治研究科で修士課程を修了後、東京大学大学院法学政治学研究学科で博士課程を修了。法学博士。津田塾大学国際関係研究所所長を経て、2004年7月から08年7月まで台北駐日経済文化代表処代表(台湾大使)を務めた。
(未来ネット・ファン)
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(読者の声2)中国、東北三省での産児制限撤廃のニュース、省別数値がありました。
中国語のニュースで出生数1465万人のもの。人口千人あたりの出生数で単位はパーミル(‰)。合計特殊出生率とは数値が全く異なるので要注意。
https://news.sina.com.cn/c/2021-02-21/doc-ikftssap7893893.shtml
全国平均が10.48なので人口14億で計算しています。公安部の1003万人なら7.17で日本の2019年の7.4よりも低いことになる。日本の2020年が7.0であり中国の少子化も日本並み。
省別ワースト 黒龍江 5.73 吉林 6.05 遼寧 6.45 天津 6.73 上海 7.0 北京 8.12 新疆 8.14
高い方では青蔵 14.6 寧夏 13.72 青海 13.66 貴州 13.65 江西 13.31 福建 12.9 など。少数民族は元から一人っ子政策が緩和されていたことや宗教的理由もあるのでしょうか。
人口の専門家によると、出生率低下の要因として:出産したくない、あえて出産しない、出産できない。国家統計局のデータによると、中国本土の初婚数は2013年の2386万人から2018年には1599万人、2019年には1380万人、20~24歳の結婚数は2011年の953万人から2019年には365万人と激減。晩婚化と出産の高齢化で夫婦の不妊率は12.5~15%とこれも日本に近づいている。
ちなみに韓国では日本と同じ合計特殊出生率ですが2019年が0.92、2020年は0.84、さらにソウル市の第4四半期は0.58という絶望的な数値。日本が1.36程度だったのはまだマシなほうでした。
世界全体で見ると人口問題=アフリカ問題と言っても過言ではないようです。
合計特殊出生率(2018年)
https://ecodb.net/ranking/wb_tfrtin.html
出生率
https://graphtochart.com/population/world-birthrate.php#license12
日本では1998年の小渕内閣で「カブ上がれ!」と野菜のカブを持ち上げ経済も持ち直していたのに2年で急死、森内閣はとにかく叩かれまくりで、わずか1年で辞任。日本経済を潰そうとするアメリカにとってよほど都合が悪かったのでしょうか。
その後、小泉・竹中路線以降、雇用の流動化という名の低賃金労働が常態化、結婚しないではなく結婚できない若者が増えてしまったと言われます。
既婚者の出生率は変わっておらず、少子化対策は経済成長と若者の正社員化による賃金の上昇→生活の安定化による結婚の増加という当たり前のことをするだけです。駅などに置いてある就職情報誌などを見るとアルバイトの時給はずいぶん上がり、多くの求人で正社員登用ありとなってきました。
景気拡大のためにどんどん国債を発行すればいいのに財務省の洗脳は新聞・テレビにより高齢者から野党にまで及んでいるから始末が悪い。
不必要にコロナの不安を煽り経済を萎縮させる新聞・テレビなど必要ありませんね。
(PB生、千葉)
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(読者の声3)「法定通貨、仮想通貨、金についての若干の考察」
◆価値の源泉
先日イーロン・マスク氏がテスラモーターズを通してビットコインに投資し、その後価格は乱高下した。
これを含め、新型コロナ下で仮想通貨(暗号通貨)が注目を集めている中、その位置付けについて以下に考察した。
法定通貨は、信用創造や中央銀行制度、最近では新型コロナに伴う巨大赤字、MMT(現在貨幣理論)のような込み入った問題は在れども、基本的には国家の経済システムと徴税権を担保に価値を認められている。
翻って仮想通貨は、何を根拠に価値を認められているのか?
前述の法定通貨のような担保を持たず、人々の共同幻想のみではないのか? と言う気もしてくる。
あるいは、仮想通貨は金(ゴールド)のような物かも知れない。筆者は、ものの価値とは以下の数式で決まると考えている。
価値 = 希少性 × ( 機能性 +審美性 )
ゴールドについては、採掘量が限られている事により相応の希少性があり、工業製品に使われる点等で機能性、文字通りの輝きにより審美性がある。
その他に、例えば松永弾正(久秀)が爆死した際に道連れにしたと言われる「平蜘蛛の茶釜」は、陶器の逸品と言う点で希少性、茶釜としての機能性、審美性が備わっていたからこそ、信長初め戦国武将を魅了しその運命を翻弄した。
さて、仮想通貨について考えてみると、[
希少性については、ビットコインなどは新規通貨発行に当たる発掘(マイニング)の難易度が高い点や上限が限られている点で担保され、[審美性]については、少なくともゴールドのような直感的なものはなく、あるとしてもそのロジックやスキームに美しさを感じるような理系の一部の人々にしか訴求しない。問題は[機能性]である。
当然ながら仮想通貨には、ゴールドのような工業製品に使われるような機能性は備わっていない。
◆仮想通貨の場合◆
一方、特に政情不安定な地域に於ける保管性、流通性、移動性、運搬性が優れていると言われる。
エコノミストで投資家のEmin Yurumazu (エミンユルマズ)氏は、次のようにいう。
https://twitter.com/yurumazu/status/1362266021562707969
「Emin Yurumazu (エミンユルマズ) @yurumazu 2月18日
最近ルービニ教授がまた激しくビットコインを批判しています。ユーティリティつまり用途がないただの投機ビークルと言っていますけど、ビットコインには立派なユーティリティがあります。独裁国家からお金を逃すのと裏取引に使うという立派な用途です。」
「Emin Yurumazu (エミンユルマズ) @yurumazu 2月18日
米中新冷戦は逃げ道、迂回先、バッファー、中間地点をたくさん必要とします。これらにはドルを使えません。ビットコインのような決済手段が必要です。米ソ冷戦の時も様々な迂回先が存在していました。」
仮想通貨の機能性とは、砂漠で水を運ぶバケツのようなものかも知れない。しかし水そのものではない。この点が水そのものに近い法定通貨や、ゴールドや平蜘蛛の茶釜のような多少の他の機能を持ったものと決定的に違う点である。
その代わり、保管性、流通性、移動性、運搬性の言わば「バケツとしての機能」が格段に高い。以上、それぞれの特性を纏めると下記のような事かと思われる。
法定通貨: 希少性△ バケツ機能○ その他の機能性× 審美性×
ゴールド: 希少性○ バケツ機能○ その他の機能性○ 審美性○
平蜘蛛の茶釜:希少性◎ バケツ機能△ その他の機能性△ 審美性◎
仮想通貨: 希少性○ バケツ機能◎ その他の機能性× 審美性×
但し仮想通貨には、足場が弱い事による価額の不安定性、マネーロンダリングへの使われ易さ、インターネット、コンピュータネットワークが壊滅的な障害を受けた場合の究極のリスク、各国当局によるものや国際的な規制、ビル・ゲイツ氏も苦言を呈するマイニングに膨大な電力を伴う事への逆風等の問題もある。
法定通貨、ゴールド、仮想通貨の何れの価値も、新型コロナ、米中覇権戦争、各国巨大財政赤字、大量通貨発行、地球温暖化説への対応等に左右される。
そんな中で、ゴールドと仮想通貨がライバル関係のような風情も出てきた。投資・投機については情勢を読みつつ、それぞれの特性を踏まえた考察の上で行う必要があるだろう。
(佐藤鴻全)
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◆宮崎正弘の新刊! ◆宮崎正弘の新刊!
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あさって(3月3日)発売!
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宮崎正弘 v 渡邉哲也『迫り来るアメリカ 悪夢の選択』(ビジネス社)
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中国と極左勢力が暗躍する世界リセット、日本経済のリスクと勝機
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新刊予告 3月24日発売決定
『真説・日本紀行 パワースポットを往く』(海流社、1650円)
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<宮崎正弘の単行本 ロングセラー>
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『バイデン大統領が世界を破滅させる』(徳間書店)
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『中国解体 2021』(徳間書店)
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『WHAT NEXT(コロナ以後大予測)』(ハート出版)
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『こう読み直せ! 日本の歴史」(ワック)
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『一万年の平和、日本の代償』(育鵬社)
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『明智光秀 五百年の孤独』(徳間書店)
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<< 宮崎正弘の対談シリーズ >>
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宮崎正弘 v 渡邊惣樹 『戦後支配の正体 1945-2020』(ビジネス社)他一冊。
宮崎正弘 v 石 平 『ならず者国家・習近平中国の自滅が始まった!』(ワック)
宮崎正弘 v 西部 邁 『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)
宮崎正弘 v 渡邊哲也 『迫り来るアメリカ 悪夢の選択』(ビジネス社)他四冊。
宮崎正弘 v 田村秀男 『中国発の金融恐慌に備えよ!』(徳間書店。韓国語版もあり)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ、中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 高山正之 『世界を震撼させた歴史の国 日本』(徳間書店)他一冊。
宮崎正弘 v 河添恵子 『中国、中国人の品性』(ワック)
宮崎正弘 v 宮脇淳子 『本当は異民族がつくった虚構国家 中国の真実』(ビジネス社)
宮崎正弘 v 藤井厳喜 『米日露協調で、韓国消滅! 中国没落!』(海竜社)他一冊。
宮崎正弘 v 室谷克実 『米朝急転で始まる中国・韓国の悪夢』(徳間書店)他三冊。
宮崎正弘 v 福島香織 『世界の中国化をくい止めろ』(ビジネス社)他三冊。
宮崎正弘 v 馬渕睦夫 『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社)
宮崎正弘 v 小川栄太郎『保守の原点』(海竜社)
宮崎正弘 v 佐藤 優 『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
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