モイーズエバートン 〜個と分析の融合〜
モイーズのエバートン復帰というニュースが私をサッカー分析の世界に引き戻した。
ということで、何年ぶりかの分析をしていきます。
モウリーニョがトルコへ行き、モイーズがウエストハムを退団したことで割と熱が冷めてたんですが、モイーズのエバートン復帰に再び火が点りました。ありがとうモイーズ。
さて、良いスタートダッシュができたモイーズエバートン。前任のエバートンを何一つ見ていないので、改善点はわからないですが、ここ2、3試合を観ての感想気味の分析になります。
①個を活かす。相手に合わせる意識と多少雑な攻撃。
個の良さを活かす術は錆びついてなく、個々人が得意なことをうまく戦術に嵌め込んでいる印象。選手固定の弊害はあるが、ヨーロッパ戦がないから、よほどの怪我人が出ない限りは大丈夫そう。…意外とキャルバートルーウィンとマンガラの負傷をベトとガーナーがまだ1試合とは言え前任者以上の動きで埋めていたのが驚き。
それにプラスして相手を良く分析して組み立てと守備に反映されている。割と相手に合わせないでマイウェイを貫く印象だったモイーズのサッカーにその要素が加わったのは驚き。モイーズ本人の変化なのか良い分析官がいるのか。特にCB陣とCFのポジショニングに迷いがなく、どう攻めるかが共有されている印象を受けた。
また、攻撃に関しては多少雑さがあってもいいというのが共有されていて、割と一か八か的なクロスやドリブル、ワンツーパスが多かった気がする。
②4CB
CBができるDFを4枚並べて、中央での個々の判断の精度が高い。割とサイドでの1対1守備は負けがちだけど、エリア内でのシュートブロック、対人、空中戦の強さが圧倒的で、ボランチをサイドに寄せているせいで、割とミドルシュートゾーンを空けているのが怖かったが、レスター戦ではガーナーがスピードでそこを埋めていた。
③サイドからの崩し
現状は、相手のハイラインを後ろからの供給でブレイクする形が多い。サイドからの崩しが効果的に働いているようには見えない。左サイドのエンディアイエは割と自由にポジショニングし、攻撃の中心に据えようとしている気配はあるが、今のところはドゥクレ、ゲイエのパワーとスタミナ、CFの身体能力、とフィジカルゴリ押し感は強い。個人的に嫌いではないが、両サイドからの崩しが攻撃のパターンとしては欲しいところ。