21世紀のモネと若い人たち
高校生がモネの絵を巨大に再現した。ということを、ニュースで知った。
結構いろいろな新聞やサイトで取り上げられている。たとえば、以下はその高校の地元中野区の地域メディア。
どうやら高校の文化祭の目玉の出し物(メインビジュアル?)の一つらしい。
モネは好きだが別格という訳ではない。しかしちょっとこれは観てこようかな、という気になった。この夏友人と飲んだ時その娘さんが故人の形見分けで遺品の画集のなかでモネを選んだという話を聞いたり、また芸術新潮今月号の連載「大人のための印象派講座」(三浦篤)の冒頭で、20年ほど前に大学で受講生アンケートしたらゴッホ、モネ、ルノワールが3大人気でそれは今も変わらないようなことが書かれていたりしたので。どうやらモネには時代世代を超えて人を惹きつけるなにかがあるらしい。ひょっとしたら、高校生が集団で再現したこの巨大モネと向かい合うことで、自分なりにその理由が汲み取れるのかも知れない。むしろこのような作品?だからこそ、若い人がモネに惹きつけられる心理をストレートに見い出せるかもしれない。と、もっともらしい理屈を捻り出し、天気の良い日曜、やる気を出して観に行った。ようやく若干(一瞬?)酷暑が和らいだこともやる気を後押し。電車に揺られ、縁もゆかりも無い高校までノコノコと遠征した。
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以下が、そのモネ。貼り絵による《睡蓮の池》。頑張ってさまざまなアングルで撮りました。
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あとは、当初の目的からするとついでのおまけだが、せっかく高校の文化祭に足を踏み入れさせていただいたので、そちらの雰囲気も楽しませていただくことに。これが、思いのほか新鮮で楽しかった。そういえば、中高の学校校舎を歩いたのは、もう随分前のこと。コロナ禍前に訪れたアーツ千代田3331(残念ながら今年3月に閉館)以来。正確には、アーツ千代田は現役校舎ではなく跡地だが。そんなことも、今回の訪問を機に思い起こした。
以降、適当スナップ。
《睡蓮の池》以外の過去の制作も、校舎内に点在して飾られていた。
階段踊り場にも。文化祭が終わっても、このまま飾っておいていいのでは?
「びじゅつ部」。
いかにも美術の現場、という感じ。
何気ない高校校舎の一角。なんとなく琴線に触れる風景で、なんとなく撮りたくなる。
肝心の、この文化祭のポスター。武蔵丘高校の第70回武高祭。帰りに気づいて撮ったので、最後に貼る。
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モネを目的に観に行った文化祭だったが、若い人たちが元気に沢山集まって明るく笑顔でおもいおもいに楽しんでいる光景に、ホッとした。
これから学祭シーズン。主役は生徒でメインの客はその家族や友人だと思うのでその邪魔にはならないよう気をつけたいが、あなたの近くの高校でもこの秋文化祭学園祭があれば、覗いてみてはいかがだろう。そこでしか観れない光景があると思う。
以 上