集中できて頑張れる!mimamoのオンライン自習室もくもく部屋とのパートナーシップがスタート
こんにちは、イラスト大教室主催運営のかざりです。
イラスト大教室と、mimamoのもくもく部屋とのパートナーシップを結ぶことになりました。
2020年に始めた頃からのスタンスは変わらず【頑張っても頑張れなくてもいい。描くことが好きな人が集まるコミュニティ】
他人と比べずに自分のままで、自分のペースで。
描きたいときに描けるように。
強制することは何もなく、過ごし方は自分次第です。
イラスト大教室のあり方との葛藤
世間には頑張る人の背中を押す(もしくはその気持ちを搾取する)オンラインサロンやコミュニティはたくさんあります。
それに対して、私は『生きてるだけで偉いのに、さらに描きたいという気持ちがあるなんて本当に素晴らしい』というところから、称えられずにいられません。
私は、基本的に『人生はみんなそれぞれの地獄だ』という考えをもっているので、人はみんな、生きているだけで充分すごいと思っているところがあります。
そんな地獄のなかで、「もっと頑張らないと」「努力が足りない」と自分を責めてしまうなんて本当につらい。
「もう充分すごいんだ、よく頑張ってる」と自分を許して、その上で好きなこと(描くこと、生み出すこと)に自分のペースで向き合って欲しいという気持ちでイラスト大教室を運営しています。
成果を出すことに捉われなくていい、理想の自分じゃなくてもいい安全地帯を用意したい。
否定されることがないから、安心して自分の中身を創作物として外に出せるようになっていける場所。
フォロワー数、いいね、マシュマロ、質問箱…
他人の評価はモチベーションにも毒にもなりえます。
比較しない、批評しない、称えて認める場所として、イラスト大教室の治安を維持することに注力して運営を続けています。
しかし、その姿勢は本人の意志を尊重しているつもりが、頑張れるタイミングを逃してしまっていることもあるかもしれません。
安全地帯で力を蓄えて、安心して子供の頃のように「見てみて!」とありのままに過ごせるようになる人ばかりではありません。
大人になるにつれて、責任とやることは増え、時間の速度は増し、それに反して体力と気力は落ちていきます。
「自分のペースがいちばん大事」と唱えつつも、頑張りたいけど動けないのは、完璧主義や理想の高さ、評価に怯えるせいだけではでしょう。
きっかけがあれば動けるかもしれない。
でも「それでも動けない自分」を責めてほしくはない。
コミュニティに居てくれるメンバーの、「頑張りたいけど…」を応援し、背中を押したい気持ちと、「頑張っても頑張れなくても君は最高、大丈夫」と信じて待つ気持ちがせめぎ合う中で出会ったのが、オンライン学習室という柱を持ったmimamoでした。
QUINTBRIDGEで開催されていた経営ゼミの発表会
大教室を始動して5年が経過しようとするなかで、想いだけを持って手弁当で続けてきたことによる、自分の甘えや未熟さを感じていました。
「メンバーと深く関わりながらも、もっといい運営ができるようになりたい」
これまで敬遠していた、経営やビジネスの知識やスキルの必要性を感じるようになりました。
そうして参加したうちのひとつが、NTT西日本が運営するオープンイノベーション施設、QUINTBRIDGEで開催されている経営ゼミの発表会でした。
「できるだけ気を使わずにできる習い事があれば、産後、自分を見失った母親たちでも自分のための時間を確保できるかも」と思い立って、LINEでやりとりできるイラストのマンツーマンレッスンを開講したのが2019年。
「もっと多くの人と関わりたい」と翌年にはコミュニティに作り替えて、そのまま続けてきています。
起業という意識もなく、遊びの延長のようなただ楽しい気持ちで始め、続けてきた私にとって、ビジネスのかたちで社会問題を解決していこうというゼミ生の方々の発表の様子はとても興味深いものでした。
講師の先生に名刺を渡して簡単な自己紹介をすると「もうビジネスやってるやん!」と言われ、その反応に驚いてしまうくらい、無自覚でした。
学びと対話『mimamo』の発表
経営ゼミの発表会は、どれもとても興味をそそられるものばかりでした。
婚礼衣装のレンタル白無垢の再利用に向けて東大寺を巻き込んだ婚活お守りの販売、外国人妊産婦のサポートアプリなど、それぞれが解決したい課題に対してビジネスで挑んでいく姿勢に感銘を受けました。
発表会で見たのは、これまで、Twitter(現X)で「起業家界隈」「意識高い系」と揶揄されていたイメージとは大きく違う、等身大で悩み考えながら、社会に向き合う方々の姿でした。
順番に発表を聞いていく中で、「この事業は大教室と掛け合わせるとお互いにメリットがあるんじゃないか?」とわくわくが止まらなくなったのが、mimamoの代表、しーまさんの発表です。
mimamoは、子供の相対的貧困という社会課題を解決することを軸とした事業です。
自身がシングル家庭で育ってきており、大人との出会いに恵まれたことで、世界の広さと可能性を知って、貧困の連鎖から抜け出すことができたという経験から『子供と、多様な大人の出会いの場を提供し、子供の可能性を広げる』という目標を掲げています。
事業内容は子供との面談による対話と、オンライン学習室としての『もくもく部屋』の二つの柱。
『もくもく部屋』はZOOMに集合して最初にみんなの前でやることを宣言、50分ミュートで作業、10分休憩を挟んでまた50分作業をして、終了後にできたことを報告しあうというものでした。
子供が大人と、それぞれのやることに取り組む2時間をオンラインで共有することで、学校と親以外の多様な大人の存在に触れることができます。
発表を聞きながら、数年前に友人とZOOMで作業会を開催したとき、気が重く面倒な業務を集中して終わらせることができたことを思い出しました。
──もくもく部屋を、大教室で開催してもらえたら?
その思いつきが走り、双方にどんなメリットがあるかが頭を駆け巡りました。
発表後の休憩時間にしーまさんの元へ行って名刺を渡し、自己紹介と併せて大教室の活動を伝えました。
「うちと提携しませんか?一度打ち合わせをさせてください!」
幸いにも快諾して頂き、全ての発表と撮影が終わるのを待って、スケジュールを押さえて、LINEを交換して帰宅しました。
パートナーシップを結ぶことによる大教室の悩みの解決とメリット
双方にメリットがあることが伝わるよう簡単な資料を用意して、ミーティングに挑みました。
用意した資料に継ぎ足すかたちで、スケジュールを見ながら、その場で一緒に計画を立てていきました。
自由度が高すぎる、大教室の通話スペースの悩み
大教室は、チャットツールのSlackを使って活動しています。
作業通話やおしゃべり会もできるようにと、Slackとは別に通話専用のバーチャルスペースのoVice、スマホアプリからも使いやすいDiscordを用意しています。
文字と画像ベースのコミュニケーションでも充分なのですが、実際に声でやりとりすると一気に「自分と同じ、人間なんだ!」という実感が湧いて心の距離が近くなります。
その分、一歩を踏み出すハードルは高く「いきなり話に入っていいのかな…」と考えすぎてなかなか通話に参加ができないメンバーもいます。
遠慮してしまって、使える場所を有効活用してもらえないのはもったいない!
利用者にとってやさしく、使いやすい空間のありかたを模索していました。
目的意識の高い、もくもく部屋の導入
そこに、オンライン自習室、『もくもく部屋』を開催してもらうことで、踏み出す理由を探していたメンバーの背中を押すことができるのではないかと考えました。
私が用意している、「いつでもおいで」と出入り自由の開けっぱなしの場所と「この時間に開催します、担当の人間が対応します」というもくもく部屋は全くタイプが違います。
私は、決まった時間に定期的に何か開催することが壊滅的に苦手で、そのせいでLINEのマンツーマンレッスンも講師として続けることができませんでした。
コミュニティとして、出入り自由で好きな時間に好きに使っていい場所にすることで、私が無理なく運営していけるかたちを構築することはできました。
しかし、できる限り、いろいろなタイプの要望にも対応できる状態が理想です。
それは、私ひとりの力では不可能なことでもあります。
外部と提携するという形で、やる気を促す仕組みを導入するというのは画期的なアイデアでした。
「頑張っても、頑張れなくても大丈夫」という、私自身のポリシーとスタンスはそのままに、大教室のメンバーたちの選択肢を増やすことができます。
協力し合うことで、両立の難しい理想を叶えられるかたちに出会えました。
大教室でのトライアル
mimamoという事業の軸について伺う限定配信
もくもく部屋を開催してもらうことで、頑張りたいメンバーを応援する、コミュニケーションのきっかけを増やせるという、大教室側のメリットはもちろんあります。
それだけではなく、私はmimamoの軸となる解決したい社会課題の部分に個人として強い共感を抱いています。
mimamo代表しーまさんが試行錯誤して積み上げてきた形式の上澄みだけをさらって利用するようなことはしたくありません。
そのために、まずはmimamoの理念や解決したい社会課題についてメンバーに知っておいてもらいたい。
その想いで、もくもく部屋の開催前にイラスト大教室内の限定配信で対談を行いました。
相対的貧困という社会課題、不登校という選択肢、信頼できる大人との対話によって子供の可能性を広げること。
イラスト大教室メンバーの多くは母親で、子供たちの行動に働きかけることの難しさと重要性をよく知っています。
配信を聞いてくれたメンバーたちは、mimamoの理念に共感してくれたようでした。
もくもく部屋、開催!
大教室メンバーに対して参加しやすい時間帯のアンケートを実施し、11月後半からもくもく部屋を開催し始めました。
初回は、定期開催のmimamoのもくもく部屋との合同となり、朝8:00からという時間帯にも関わらず、大教室からは10名弱のメンバーが参加してくれました。
保育園への送迎や出勤にと忙しい時間でもあるので、大教室のメンバーの参加のハードルを下げるため告知文章には「遅刻歓迎、入退出自由」という文言を入れさせてもらいました。
大教室メンバーからの反応を受けて、mimamoと長期的な協力体制へ
しーまさんは、11月後半から週に4回程、1日に2時間セットを1回〜3回の頻度で開催してくれました。
想定していたよりもずっと高頻度で開催してくれたことに驚き、感謝しました。
コラボをお誘いした主催者として「声をかけた私がサボるわけにはいかない」と、自堕落が服を着ているような人間である私も、布団の誘惑に打ち勝つことができています。
大教室Slackの雑談部屋には、
「もくもく部屋のおかげで朝からスイッチが入った」
「初めてもくもく部屋に参加したんだけど、2時間ものすごい集中できて作業も進んで大変良いところだった。」
「カメラありだから他人から見られる緊張感がとてもいい。また参加したい!」
「もくもく部屋に参加したらネームがすごく捗った!もくもく部屋のおかげです!」
といった報告をしてくれるメンバーも多くて、とても嬉しいです。
やることを宣言して、画面越しに作業に取り組む他の参加者を見ることで「時間内にこれを終わらせよう」と頑張ることができます。
人の目の効果のすごさを改めて感じました。
苦手分野を、事業として補ってもらえるありがたさ
スケジュールを立てて、定期的に同じ企画を開催すること
きちんと頑張れるような仕組みを作って習慣化すること
この二つが、私が本当に苦手なことです。
(大教室で定期的に開催する必要がある、毎月のドリルの開催や隔週のお題部屋の更新などは、運営のメンバーに任せています。)
ZOOM作業会は、運営コストの面からなかなか定期開催は難しい…。
そこに、『もくもく部屋』という事業としてmimamoがコラボに応じてくれたことは、本当にありがたい限りです。
代表のしーまさんとは、お互いの事業含め、協力しあえる面で助けあっていこうと話がまとまり、当面の間はイラスト大教室でもくもく部屋を開催して頂けることになりました。
イラスト大教室は、お子さんがいる大人がほとんどを占める、女性専用コミュニティです。
子供に対して、安心できる大人の集団であることは間違いありません。
また、絵を描く大人というのは世間では意外と少数派。
始動して1年ほどのmimamoにとって、絵を描く大人、漫画家やイラストレーターなど、いろいろな職業の大人が増えたことは、新しい風となったようで、嬉しく感じました。
子供の未来を応援するmimamoと共に、大教室メンバーに対してやる気のきっかけや集中できる場所を、利用してもらえるかたちを作れたことが嬉しいです。
今後も、より使いやすく楽しいイラスト大教室の運営方法を模索しながら試行錯誤していきたいと思います!
イラスト大教室の新規メンバー募集は毎月第3金曜日の10:00〜22:00!
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アイキャッチイラスト おはぎす