見出し画像

【MTGレガシー】ヨーリオンセファブレ解説2024冬


◾️はじめに


初めまして。
広島から大阪に拠点を移し、下環境を中心に細々とmtgをプレイしているプレイヤーです。
早速ですが、

Eternal Party 2024優勝しました!!!!!!!!1

折角近場でやるし出てみるか〜くらいの気持ちだったのでまさか優勝してしまうとは夢にも思わず。
実は先週開催された180th KMCでも94枚同じリストで5-1で2位と好成績を収められており、実は結構構築纏まってきたんじゃないか、と言うので勝ち語りも兼ねてヨーリオン搭載型セファブレの解説をしようかと思います。

セファブレに関しては過去いくつかnoteを書いていますので、セファブレってそもそも何?とか小ネタを知りたい!と言う方は暇つぶしにでもどうぞ。

思ったよりいっぱい書いてるな…

◾️デッキ選択理由(勝ち語り)


情。
…と言えば簡単なのですが、自分のmtg歴は有名な競技プレイヤーに遠く及ばず、トップメタをトレンドに乗って回す経験値も足りておらず。
そんな自分が環境トップと名高い青黒リアニで歴戦の強者とミラーマッチをして勝ち越せるとは到底思えませんでした。

そんな中、しばらく擦っていたセファブレはナドゥとか言う特別外来生物の恩恵を受け超強化。
テストプレイ不足が公言されているだけあってカードパワーはぶっ壊れており従来の愛機は現環境でもデッキパワーは足りている様子。

構築の調整には難航しましたが、かなり感触の良いリストが直近で組み上がったため記念に持ち込む事にしました。
経験値の差はテンプレ外故の読みづらさと上振れ時の殺傷力で埋めるのが指針ですね。

◾️セファブレへのヨーリオン搭載のメリット

・60枚だとそもそもスロットが足りていない 


元々セファブレは大量のゴミにスロットが圧迫され自由枠が少ないアーキタイプでしたが、ナドゥが強すぎて無理してでも4枚積みたいカードであり、マナベースもサーガ込み3色に追加の色が足されて完全に崩壊。
最近は陰謀団式療法やナルコメーバの枚数をカットして記憶の旅をメインに積んだ形が主流です。

しかし、陰謀団式療法やナルコメーバのスロットを削ると戦慄の復活やナルコメーバの素引きで即勝利に向かえなくなるパターンが発生し、「ターンが帰ってきたら勝ちのはずが、ドローステップのドローで引いてはいけないカードを引いて負け」の様なシチュエーションはそれなりに現実的だと感じました。

そのため、デッキ枚数を増量して引いてはいけないパーツの受け入れを広げるだけのスロットを確保しつつ、無駄牌の枚数はそのままにデッキ枚数だけ増やす事で無駄引きの割合を下げる効果が期待出来ます。
そしてタミヨウや蛙に対する白除去やフルに積めていないコンボパーツなど枠さえあれば積みたいカードは結構あるため、ヨーリオンが採用出来る80枚までデッキ枚数を盛りました。

個人的にはヨーリオン非採用でもデッキ枚数を60枚より数枚増やしてでも必要スロットを確保したいと考えています。

・他アーキタイプへの擬態で相手の判断ミスを誘える

現環境でヨーリオンを採用しているアーキタイプは多くありませんが、最有力候補はデスタクでしょう。
そうなると、本来有効なはずの苛立しいガラクタや血染めの月、虚空の杯と言ったカードはキープ基準として心許なく映るのではないでしょうか?
また、島→タミヨウとプレイすればこちらのデッキをコントロールと誤認し、貴重な除去はタミヨウに吐き出され妨害札よりクロックを掻き集めるかもしれません。

そうでなくとも、フリースロットに何が突っ込まれてるか不明の80枚の束と初見で対戦するのは正確なプレイを取る難易度は上がります。
こちらに見えていない箇所で相手にプレイ面でのデバフが掛かると言うわけです。
初対面の相手にはこちらも情報を伏せたまま立ち回る様に意識します。

◾️ヨーリオン搭載のデメリット

・強力なハンドパターンの再現性が下がる

当たり前と言えば当たり前なんですが、willは4枚しか詰めませんしナドゥも遊牧民も以下同文。
例えば土地3遊牧民ナドゥwill青だったり土地2デイズ手甲幻術師だったり、所謂イージーウィンを作れる手牌の再現性は下がっています。

多少の下振れは許容し60枚に纏めた構築を使うか、ブレを減らして多少デッキ枚数を盛るか80枚にして使うかと言う話ですが、セファブレの下振れは控え目に言って酷い(負けるだけじゃなくて不快)なので、アンガーマネジメントの観点より80枚を使用しています。
1年程前から使用して手に馴染んでるのもありましたしね。最後は""情""

◾️採用カード解説(一部)


エルドラージ 、青黒リアニをトップメタと位置付けて調整しています。
なお両方不利寄り(青黒はまだマシ)です。は?

・石鍛冶・テフェリー 0
今までヨーリオンセファブレにおけるフェア要素を担って来た白いパワーカードですが、泣く泣く解雇…。

MH3発売以降、浅いターンでの強烈なマウント行為が横行しており2マナ以降で遠回りにゲームを有利にするカードを展開している場合では無くなりました。

また、青黒リアニ・エルドラージともに不毛の大地擁するデッキであり、白シンボルが重なり手札を吐くのが遅れる展開も許容し難いです。

石鍛冶による手甲サーチも、2T目石鍛冶→手甲サーチでは3T目のナドゥ+手甲に繋がらず、幻術師+手甲も目くらましや不毛の大地による干渉を許してしまいます。

テフェリーは青黒系に置ければ強いのですが、デイズ・不毛を避けながら設置するのがそもそも困難であり、リアニメイトの早仕掛けに間に合っていません。
加えてナドゥ搭載により3マナ域が複数枚重なった時のテンポの悪さも気になります。

・知りたがりの学徒、タミヨウ 4
石鍛冶プランを丸ごと放棄すると、そもそも相手の妨害を削るカードが足りなくなるため代替案として「軽い・コンボへの妨害を無視出来る脅威・欲を言えば青い」でカードを探していたところ、モダンホライゾン3産神話レアとカードパワーが確約されているタミヨウが募集要項を満たしていたので採用。

デッキとのシナジーは特に無いもののデッキとの食い合わせは良好で、
・打ち消しや除去と合わせて単体でゲームプランを形成し、
・基本マスト処理のために青1マナと言う低コストで相手の除去や打ち消しと交換してコンボの露払いを行え、
・ナドゥ+手甲時に追加の誘発剤になり、
・手掛かりトークンで構築物トークンのサイズアップに貢献し、
・実質的な勝ち手段になり墓地のスペルを拾える裏面の強力さは言うに及ばず
…と、言う事無し。モダンホライゾン3、本当にすごいんだ!

一応手甲を付ければ打点になります。-を使った後のテフェリーを落としたり、相手のオークの弓使いをブロックで討ち取ったりできます。

60枚型セファブレでも採用実績がありますが、初手に引き込むバリューが非常に高いカードなのでスロットの少ない60枚のサイドに少数採用するのはどうなんだろ?とは思っています。

・目くらまし 2
賞味期限が存在しておりコントロールの様に振る舞う80枚デッキで目くらまし?しかも2枚?と直感に反する採用かもしれませんが、幻術師コンボ成立時にデッキが公開領域に叩き込まれるため、見せ札として2枚採用しています。

デイズ0だとフルタップで強い動きを通されますが、完全に無視できない程度のデイズが入っていれば余裕のある相手はケアして動くのでゲームが伸び行動回数を稼げます。
勿論引き込んだ時も強力で、特にメイン戦で青デュアランを並べコントロール然と振舞っていれば当然ケアしようとは思わず迂闊なフルタップに直撃を狙える期待値が上がります。

80枚構成の上振れ札として強力で、かつ引いてなくてもケア強要のために採用しています。 
基本土地を並べる構造のため重なると弱いので2枚。

・記憶の旅 1
元々はサイドから墓地対策への対策カードとして採用されるケースがありましたが、メインからリアニ対策の掃除機やコジレックの命令と言った墓地干渉、ガラクタによる戦慄の復活潰しが横行しているのでメイン昇格。

苛立たしいガラクタや墓地追放の妨害に対して、山札を掘り切りつつデッキに神託者+必要なカードを埋め込むドゥームズデイの様な運用が可能となり、陰謀団式療法と同じく神託者や戦慄の復活より先に墓地に落ちれば墓地追放から核となるカードを守りつつ陰謀団式療法を撃つことが可能になります。

素引きは一応リアニ系やドゥームズデイに対して2回使える対策札になります。

・灰のやせ地 1
土地枠で恐らく最も一番謎なカード。
無色土地ですが、不特定1マナで好きな基本土地に変換できる基本土地サイクリングを持っています(テキストの読み上げ)
基本土地が欲しけりゃ眺望増やせや!…と言いたい所ですが、赤単プリズンが早期に投下してくる月が問題であり、ナドゥ加盟で3色になった関係上、赤プリ対面で勝つために必要なカードが、
・幻術師とナドゥ投下に必須の青
・コーの遊牧民や相手のガラクタを祓う終焉のための白
・ナドゥ、記憶の旅に必要な緑
と散っており、ゲームに勝つには最低2色必要です。

そのため、島サイクリングのロリアンに加えて月下で好きな基本土地に触れる灰のやせ地を1枚採用しています。
青黒やエルドラージと言った不毛デッキに対しても確実に基本土地を探せるポンダーと見做すと悪いカードではありません。

先1T月に対してロリアン+やせ地で青緑揃えて勝った成功体験があり、その時は流石に脳汁出ました。

・ウルザの物語 4
モダホラ2屈指のパワーカードではありますが、高速環境かつ土地ヘイト環境なので、以前の様に2回トークンを作りクロックを掛ける運用の信頼性は大きく低下しています。
1T目設置で手甲やサイドカードを探すプレイを取る頻度は大きく増えている事を意識します。

・放浪するもの、ヨーリオン
ブリンクして旨味のあるカードは消滅、主な役割はブルーカウントと擬態用と観賞用です。
とは言え、青黒系との消耗戦に置いてカード枚数+1は恩恵として悪くなく、4/5飛行は処理必須ラインには届いています。

◾️各対面プレイ指針


・青黒リアニ


in 絨毯2掃除機2針2ネゲーション2終焉1
out 幻術師4ナルコメーバ3戦慄の復活1セラピー1

環境最大手ですが残念ながらメインは不利です。
相手の方が濃い山札から妨害+コンボパーツを探せるため、アトラクサから追加の妨害を集められて爆発するのが頻出パターンとなります。
祈りながらサッサとコンボに向かうか気合いで納墓系を止めましょう。蛙を共鳴者として運用するパターンをケアして打ち消し切る余裕はウチにはないよ・・・。

サイド後は幻術師パッケージを全部抜きバントコントロールに変形します。
メインは高確率で落としてサイド後2本取る設計のため、相手の墓地対策にハマるリスクがあり無駄牌を山札に抱えるコンボパッケージはリスクとなります。

相手のリアニメイトと蛙を挫きつつ、タミヨウ・サーガ・ナドゥ・ヨーリオンで枚数差を付けて圧殺します。この組み替えなら相手が納墓パッケージを入れていても抜いていても裏目はありませんが、なんなかんや納墓があった方がキツいです。
手甲・遊牧民が偏ると厳しいため、ハンドに溢れる様ならあえてデイズや除去に突っ込ませます。

真髄の針は基本的に不毛の大地を指定します。
ウルザの物語でのトークン+掃除機サーチは太い勝ち手段になりますからね。

・青黒テンポ


in 花の絨毯2終焉1
out will2幻術師1

青黒リアニと比較し一撃必殺がない分で与しやすい対面となります。
その分除去が堅く真っ直ぐコンボに向かうのが難しいため、相手のリソース源となるタミヨウ・蛙を潰しながらこちらのタミヨウ・幻術師・遊牧民で妨害を踏み、残ったコンボパーツで突破しに行きます。

ゲームは伸びやすいので、デイズ・オークでのタフネス1焼却と言った箇所で無駄にこちらの残弾を処理されない様にケアします。
特にナドゥはデイズさえケアすればほぼ+1枚の差を付けられるため、確実にデイズを回避しながら投下しましょう。

サイド後も特に指針は変わらず消耗戦狙いとなるため、リソースを失うwillと嵩張って欲しくない幻術師を減らします。
檻や掃除機などの墓地対策は終焉で剥がす・ナドゥで無視する・神託者手出しと無視する方法は多いです。
相手にネザーゴイフが見えたら掃除機も追加します。ネザーゴイフをクロックとして無力化するだけでなく、こちらの打ち消されたナドゥなどを追放して纏めて戦場に投下するプランも取れますからね。

・エルドラージ


in 放逐4針2終焉1
out タミヨウ4目くらまし2ソープロ1

環境大手ですがメインサイドともに不利です。
ほんまに大丈夫か???

ガラクタ・虚空の杯で出鼻を挫かれ、難題や菌糸生物にリソースを荒らされ、菌糸生物キッカーで土地2枚割りをされると概ね復旧不可能です。
足回りが崩壊したら心が壊れる前に畳みましょう

菌糸生物に土地を2枚抜きされるとほぼ建て直せなくなるため、意地でも基本土地を並べて早期決着を狙います。

相手がこちらの序盤のブッパに抗うリアクションカードはコジレックの命令程度しかないので、早いハンドを引いて噛み合えばイージーウィンもあり得ます。
遅めの7枚より基本土地×3手甲ナドゥの5枚の方が有難いです。

サイド後は「菌糸生物を受けつつ3T目までにコンボを走れる」「針も放逐もない」「1T目のチャリス・ガラクタに対して終焉などで受けれて基本土地が並びコンボに繋がるカードがある」と言った要項を満たさないハンドはマリガンします。

記憶への放逐は生物だけでなく置物やコジレックの命令まで弾ける攻守ともにプレミアムな妨害札ですが、それだけに切りどころは慎重に判断する必要があり、土地を割られない菌糸生物やこちらエンドのコジコマなどと安く交換しない様に注意します。

真髄の針は不毛の大地を指定します。当たり前だろ!
負け筋の8割は菌糸生物の土地2枚抜きです。

・赤プリ


in 針2ダニ1終焉1(後手ネゲーション2)
out タミヨウ4(後手デイズ2)

ガラクタで戦慄の復活を止めつつ早期のマウントを確立してくるデッキで残念ながら有利とは言えません。あの・・・。
コンボ自体は通りやすいですが、ガラクタ・月・砲撃手のライフ詰めと多彩な攻め筋全てをカバーするのは難しく、残りのハンドと相談しながら妨害の撃ち先を取捨選択する必要があります。

優先的に基本土地を並べ、迂闊に置いたサーガを月で燃やされるのは可能な限り避けたい所。
ガラクタを置かれても記憶の旅で神託者を山札に戻すパターンも検討しながらゲーム展開を考えます。

・カーンフォージ


in 放逐4ダニ1針2終焉1ネゲーション2
out ソープロ4タミヨウ4(先手時灰のやせ地1デイズ1 後手時デイズ2)

ガラクタ入りの押し付けデッキは有利では無いのですが、カードの方向性が統一されている分まだマシです。

苛立たしいガラクタは死ぬ気で処理して速度勝負となりますが、相手の上ヅモが弱くてイージーウィンがあり得る一方何やっても負ける時は負けるので割り切りが大事です。

サイド後は有効な妨害が10枚入るのでそれなりにハンドが安定します。
それでも無理な時は無理なので結局割り切りが大事。

・ナドゥ


in 花の絨毯2終焉1
out 目くらまし2灰のやせ地1

相手の妨害が薄く、こちらの方が一段軽く回せるため有利対面です。
先に動いても勝算高いですが、後手に回る場合は遊牧民+ナドゥ、テフェリーの着地を妨害すれば大した脅威にはなりません。

サイド後も特に劇的な事が起きる訳でもなく、置物破壊や墓地対策などが個々の塩梅で投入されるくらいなので頑張って対応しましょう(他力本願)

・ドゥームズデイ


in 放逐4ネゲ2絨毯2
out タミヨウ4終焉3灰のやせ地1

1〜2T目のドゥームズデイぶっぱはそもそもこちらに選択肢が残りませんが、ターンが伸びれば伸びるほど相手視点のケア内容が増えていきます。
山札残しの神託者に対するソープロ、山札を引き切る瞬間へのオアリム(入ってませんが)、ハンデスをゆっくり撃つパイルに対してこちらのコンボが追い付く等…。
基本速度勝負ですが、相手が先にドゥームズデイを撃ってきた場合追放されたカードからパイルを推測し、こちらが何をすべきかを逆算する必要があります。

サイド後は相手が生物を増量してくるパターンが多いので、山札残し神託者を牽制出来るソープロは残します。
放逐は魂の洞窟+神託者に対して非常に有効な妨害であるため、青マナを立てる行動が相手への圧として作用します。
この辺の読み合いは楽しいですね。

記憶の旅も相手の神託者を妨害できるスペルのため、墓地対策や放逐でこちらのコンボが睨まれているならナルコメーバを蘇生させてライフを詰めつつ記憶の旅フラッシュバックによる妨害を構える小テクもあります。

◾️おわりに


ほぼ不利対面じゃねーか!と言う謗りが聞こえてきそうですが、主要な対面へのゲームプランは概ね確立出来ており、マリガンやプレイ次第でどんな対面でもチャンスを作れるのはポジティブな要素に感じられます。

また、80枚と言えども8枚×8枚の2枚コンボかつドロソとサーチもあるため、マリガンで冴えない配牌を返しても少ない枚数で高い出力を出せる配牌が期待出来るので、マリガンに強いコントロールと言えるでしょう。

コントロールとして立ち回り相手の隙を窺ってコンボを差し込む、パイオニアやモダンの独創力の様なコンボコントロールが好きな人なら結構楽しめるんじゃないかと思います。

正直ネタバレしていると奇襲性が半減してしまうデッキですが、ここ1番の大舞台でのネタバレになったのは願ったり叶ったりです。
自分は顔メタ回避のためにデスタク組んできます

いいなと思ったら応援しよう!