
「秘湯温泉シリーズ」秋田県乳頭温泉郷パート1
第1部 基本情報:鶴の湯温泉
1. 温泉地の歴史 & 特徴
鶴の湯温泉は、秋田県乳頭温泉郷に属する最も歴史の古い温泉で、江戸時代から続く秘湯として知られています。その名前の由来は、ある日、一羽の鶴が傷を癒していたことから発見されたと言われています。この温泉は、当時の秋田藩主が湯治場として保護し、歴史的価値を持つ温泉として親しまれてきました。
鶴の湯温泉の特徴は、**「白濁色の硫黄泉」**です。乳白色のお湯は見るだけでも美しく、肌にまとわりつくような柔らかい感触が特徴。泉質は硫黄泉で、リウマチ、神経痛、皮膚病などに効果があるとされています。また、温泉地全体は昔ながらの茅葺き屋根の建物で統一されており、歴史を感じながら静かにリラックスできる雰囲気が魅力です。
特に名物となっている「混浴露天風呂」は、自然に囲まれた開放的な空間で、四季折々の美しい景観を楽しみながら入浴できます。春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、そして冬の雪見風呂と、一年中違った魅力が堪能できます。
2. アクセス情報
• 鉄道でのアクセス
秋田新幹線を利用し、田沢湖駅で下車。田沢湖駅からは「乳頭温泉郷行き」の路線バスに乗り、約50分で鶴の湯温泉入口に到着。その後、バス停から徒歩約20分で温泉へアクセスできます。
• 車でのアクセス
東北自動車道「盛岡IC」または「雫石IC」を下りて約1時間半。冬季は積雪が多いため、スタッドレスタイヤまたはチェーン装着が必要です。また、途中で細い山道を通るため運転には注意が必要です。
• 飛行機でのアクセス
最寄りの空港は秋田空港または花巻空港。秋田空港からはバスやレンタカーで田沢湖駅へ向かい、そこから路線バスを利用。所要時間は空港から約2〜3時間です。
3. グルメ
鶴の湯温泉周辺では、秋田の地元食材を使った素朴で美味しい郷土料理を楽しむことができます。以下が代表的なグルメです:
• 山の芋鍋
鶴の湯の名物料理で、秋田産の山芋をたっぷり使った鍋料理。山芋のとろみがスープに広がり、体を芯から温めてくれます。旬の野菜やキノコ、地元の鶏肉がたっぷり入った一品で、温泉滞在の楽しみの一つです。
• きりたんぽ鍋
秋田の代表的な郷土料理で、炭火で焼いたきりたんぽ(すりつぶしたご飯を棒に巻きつけたもの)を鶏出汁のスープで煮込んだ鍋。鶴の湯では地元野菜と一緒に味わえる特製きりたんぽ鍋が人気です。
• 地元産の川魚の塩焼き
鶴の湯では、地元の川で捕れた新鮮なイワナやヤマメの塩焼きを楽しめます。囲炉裏で焼き上げた魚は香ばしく、シンプルながらも格別の味わいです。
• 蕗味噌(ふきみそ)のおにぎり
地元で採れた山菜を使った蕗味噌を塗ったおにぎりは、素朴ながら絶品。塩気と香ばしさがマッチして、ほっとする味です。
• 秋田の地酒
鶴の湯では、秋田産の地酒を楽しむこともできます。地元の銘酒「高清水」や「雪の茅舎」を湯上がりに飲むのもおすすめです。