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アイレックに実習生がやってきた!明治薬科大学の「体験学習」
こんにちは。「スクエア+」編集部です。
東京都清瀬市より、ジェンダー平等に関する情報を発信しています。
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「本当にケンカですか?デートDVかもしれません」。こんなチラシができました。作ってくれたのは、明治薬科大学の5名の学生さんたち。とってもわかりやすいですよね。
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学生の皆さんは、大学のカリキュラムの一つである「体験学習」の実習先としてアイレックを選び、11月初めに来てくださいました。3日間という短い実習期間の中で、デートDVについて学び、見事なチラシを作ってくれたのです。どんな様子だったのか、ちょっとのぞいてみました。
明治薬科大学の「学外実習」って?
実習に参加したのは、明治薬科大学薬学部薬学科で学ぶ2年生です。卒業後は、薬剤師として活躍する方が多いといいます。
薬学科は6年制。1年次には、卒業生が活躍する職場を見学し、2年次は地域で活動する団体や福祉施設などで体験学習を行うそうです。5年生になると、薬局と病院で薬剤師免許取得に向けた本格的な実習が行われます。
実習ではこんなことをやりました!
11月初め。ちょっと緊張した面持ちの皆さんがアイレックにやってきました。
毎年11月12日から11月25日までの2週間は「女性に対する暴力をなくす運動」です。アイレックでは、運動のシンボルである紫色の「パープルキャンドル」を灯すイベントを11月8日に予定していました。そこで実習では、イベントで配布するチラシ作りをしていただくことに!まずは、「女性に対する暴力って?」を学ぶことからスタートです!
<1日目>
・センター紹介
・女性に対する暴力(特にデートDV)についての学習
1日目はまず、アイレックの事業紹介や施設内の見学を。そして、アイレックで「女性の悩み相談」を担当する相談員が、デートDVについての講義を行いました。
<2日目>
・保育室の飾りつけのリニューアル作業
2日目は、デートDVについてのチラシ案を考えつつ、保育室の飾りつけをリニューアルする作業をお手伝いいただきました。アイレックの講座や相談は託児付き。保育室は、お母さん・お父さんが受講したり相談したりする間に、子どもたちが保育士さんと過ごすお部屋です。アイレックの運営を支える「サポーター」の一つである「保育チーム」が保育室の壁面装飾や遊具のメンテナンスを行っています。
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<3日目>
・チラシ作り!
3日目はチラシ作りを。何を伝えるのか、どんな言葉遣いにするのか、みんなで話し合って形にしました。出来上がったのが、この記事の最初にご紹介したチラシです!
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パープルキャンドルのイベントは、実習が終わった翌日。チラシ、活躍しました! 実習期間外でしたが駆けつけてくれた学生さんも。(ありがとうございました!)
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学生の皆さんに感想をいただきました!
最後に皆さんに感想を書いていただきました。抜粋(一部編集)してご紹介します。
「自分が思っているより身近にデートDVは存在していて、知らぬうちに相手にデートDVをしている可能性があると気づきました。相手への申し訳なさや反省で頭がいっぱいになりました。私だけでなく、気づかずうちにデートDVをしている人は多いと思ったので、ぜひ積極的にデートDVの講義を受けてほしいです」
「デートDVのみならず苦しんでいる人が少しでも減る社会を作ることは簡単ではないと思いますが、傍観者にならないように行動できる勇気を持てるよう心がけていこうと思います」
「私が、自分はデートDVと関係ないと思っていたように、“自分は大丈夫“という思い込みから男女平等が軽視されていると考える。自分には関係ないという先入観をなくし、専門家の話を聞いたり本を読んだりして学んでいく姿勢が大事だと思った」
「デートDVについて学んだことで、『教育』がジェンダー平等において重要だと体感しました。これからは、デートDVをしそうになったとき思いとどまれると思うし、そういう人を見かけたときに指摘できるようになると思う」
「私は今、男女不平等を感じることはあまりありません。でも、社会人になったら感じる場面があるのだろうと思っています。女性としての差別を感じることがあったらどんなところに相談できるのか、どんな対応をしてもらえるのかを調べてみようと思いました」
「チラシ作成の際に、どんな内容を届けるのかを話し合ったことで、DVについて理解が深まったと思います。保育室の窓に絵を描いたのも貴重な体験で、子どもたちが見たときに、楽しんでもらえたらうれしいです」
担当の明治薬科大学の先生のコメント
この度は、本学の学生たちに貴重な実習の機会をいただき、ありがとうございました。実習2日目に伺った際には、学生たちが、保育室を利用する子どもたちの姿を思い描きながらアイデアを出し合い、真剣に壁面装飾に取り組む姿が印象的でした。体験学習を通じて、地域とのつながりの大切さをはじめ、さまざまな立場にいる人びとと手を取り合うことが、社会全体の豊かさにつながることを、学生一人ひとりが実感できたようです。誰かを思いやる気持ちや、助け合うことの喜びを忘れずに、今後、医療人として成長してくれることを願っています。
明治薬科大学の学生の皆さま、ありがとうございました!いろんな講座などもありますので、ぜひまたアイレックにいらしてくださいね。また、来年も実習生が来てくれるのを楽しみにしています。