メンタリング実践例① 〜I県市中病院〜
医局にっぽんでは「医局・せんぱい」という外部メンタリング事業を実装すべく鋭意準備中です。
既にいくつかの後期研修プログラムでオンラインメンタリングを実践させて頂いております。
今回はその中の1つ、I県市中病院でのメンタリングについてご紹介したいと思います。
1、概要
この病院で後期研修医が誕生した際に、質の高い研修にはメンタリングが必要だと指導医の先生は思ったそうです。
ちょうどご縁があり、さくらい理事がメンタリングを担当させてもらえることになりました。
月2回、平日日中に開催しており、病院で研修する専攻医2名を対象としてメンターはオンラインで参加しています。
1回2時間のメンタリングでは、主に1ヶ月間のログチェックと振り返りを行なっています。
ログチェックでは、経験症例の記録についてメンターとディスカッションすることで、自らの学びを言語化・再認識してもらっています。
振り返りでは、1ヶ月の間に感じたモヤモヤ・気づいたこと・悩んでいることについて語り、内省・省察へと深めていきます。ここには、専攻医の先生たちの私生活も含めて自分の感情や学びを言語化する支援を行っています。そのため、安心して発言してもらえるよう、振り返りの場作りはプログラムの先生方とも相談しながら行ってきました。
2021年度から新しい専攻医が加わるとのことで、引き続きさくらいがメンターとして関わらせて頂く予定です。
2、専攻医の感想
今回、メンタリングを開始して約一年が経過したタイミングで専攻医にインタビューを行いました。
得られたコメントを抜粋して紹介したいと思います。
「メンタリング初めてだったんですけど、こんなにも自分の意見を話してるうちに形になっていく過程が結構良かった」
「(メンタリングを定期的に行うことで)結果的に、例えばポートフォリオを作ってみようとか、ログチェックここを掘り下げてみようとかって、自分なりに振り返りのテーマを作っていく上で、自分で問題提起を自分に課せれたタイミングができたんで必ずしも対話じゃなくても意味があったのかな、と思います」
「今までの振り返りを通して、前回ぐらいにようやくこう…総合診療科っていうのは複雑困難事例をカバーする人たちだなっていうのをなんかこう、すっと受け入れられることができたかなとは思う」
「メンタリングをする先生は第三者の方がいいなっていうのは同期とよく話しています。」
「最近になって思うのは、楽に言えるんですよね。スナックとかと同じなのかもしんないけど、(第三者のメンターは職場と)全然関係ないからこそ全然関係ないトーンで話せると言うか、何か間違っていることも間違ったまま、関係なく気兼ねなく話せるというか。人の心理的安全性ってやつですよね、そういうのが担保されてるなって実感しました。」
「(オンラインでの振り返りは)自分の振り返りをPCでまとめたりするので共有しやすかったり、録画しておいた内容を確認できるのがいいところかなと思います」
「(さくらい理事には)もう毎回自由に生活の悩みも、もう自分の進路の話とか全部聞いてもらってですね。感謝しかないというか。」
3、終わりに
オンラインメンタリングはまだまだメジャーではありませんが、専攻医を支援する・質の高い研修を送れるようにする意味で非常に役立つことをお伝えできたかと思います。
興味を持って頂いた方や詳しく話を聞いてみたい方は、ぜひご一報ください!
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