iPhoneと付き合って14年
2009年1月、iPhone3Gに出会ってから、
私の人生にイノベーションが起きました。
それまでは、音楽はライブ、CD。
なんならレコード。
旅は現地で体験。
購買はリアル店舗。
本や新聞、テレビ、PC、運転中のラジオからの情報がインプットのメインで、
コンデジ、ビデオカメラ、iPod、本や雑誌などは現物との付き合い。
そして、コスメや薬が好きだから、
リアルでドラッグストアを回るマーチャンダイザーになり。
『そのもの』から、リアル尺の情報や体験や空気を得ていたから、
おのずとインプット量も幅も限られていたし、
あくまで自分で選びに行ってる能動的な情報収集でした。
ところが!
iPhoneよ…!
音楽だけでなく、もともと子どもの頃から物語本はもちろんのこと、
辞書や辞典や図鑑や地図が大好物で、活字・情報中毒だった私にとって、
情報も音楽もカメラも同時に持ち歩ける、
手のひらのガジェットから広がる情報世界のワクワク感は半端ない!
当時は、
TwitterやFacebookも最初は英語版しかなく、
投稿の仕方もややこしいし、絵文字さえもなかったiPhone3Gだったけど。
そして「脱獄」使わないとできないことがいっぱいあったので、
今思うと不便だったけど…
それでも新しい可能性に期待してたし、
アプリが増えていきUIが向上するにつれて、世界が爆速で拡大していきました。
そんなiPhoneと付き合い始めてもう14年、私のiPhoneも14に。
3Gと比べると今のiPhoneはもう別物に進化しています。
動画もオーディオブックも音声ブログも倍速で聴けるようになりました。
そしてBefore iPhone時代に比べ、活字も音声も「学びの場」が拡大し、
でも相変わらず自分の1日の時間は24時間で、
倍速にしたからと言って48時間に増えたわけでなく。
でも確実に学びの量も情報量も倍増しました。
ただ、学びや情報を得る量に反比例し、
リアルで本を読んだりラジオを聴く時間、時間を使って得る体験を失くしてしまいました。
どう時間を使うか、自分次第なんだろうけど。
今の私には、今がベストで、そして精一杯以上かなぁ。
そう思うと。
デジタルネイティブ、Z世代、After iPhone世代とは、
私は完全に時間や体験の感覚や価値観が違うのだろうな。
どっちの時代がいいとかも無いし、選択肢が増えただけで、
選ぶ主体はどの時代も常に自分。
今月の日経「私の履歴書」は、ユーミン、YMOを送り出した
日本のポップスの礎を築いた村井邦彦さんです。
昭和のシティポップス黎明期の勢いのあるお話を読んでいると、
その世代と私たちの世代はまた、手法も空気もまた全然違うわけで。
でも、それぞれの時代でイノベーション起こしてきた人がいたおかげで、
今に繋がってるのよね…
さて、でも昭和から平成まで長らく続いてきた、
ラジオやテレビで流れる音楽が「好き」や「買う」の動機になっていたこれまでが、
謎のアルゴリズムでリコメンドされる音楽ストリーミングサービス、
動画サイトでの出会いになったのは面白い!
そして今の音楽は、そうした時代のニーズに合わせてイントロ無しでサビから、
とか倍速対応に寄せてるものもあるとか…
音楽だけは(私は)倍速では聴かないので、
ストリーミングサービスがリコメンドしてくれる新しい素敵な出会いにワクワクしています。
5年後、
そして10年後、私の手のひらの世界はどうなっているんだろう。