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ikuyori
2016年1月1日 00:03
遠くから、何度目になるかわからない除夜の鐘の音が聞こえる。 焚き火の周りで暖を取る人、知り合いと出会い新年の挨拶を交わす人。初詣に訪れた人で、年が明けたばかりの神社は賑わっていた。境内の脇では自治会の人が参拝客に甘酒を配っている。 そんな中、僕は一人で参拝の列に並んでいた。昨年までは恋人との恒例行事だった深夜の初詣。彼女はもう隣にいないのに、自分のなかで半ば習慣となっていることに胸がちく