バイリンガル保育園の夏休みikuyo特別音楽レッスンはEXILE/ゴダイゴの「銀河鉄道999」歌唱でした。
写真は小学生の時の私。(✳発育がよく高校生と間違われる体格でした)
この当時、私は「銀河鉄道999」の映画にハマってサントラを各シーンや台詞と一致するぐらい聴き込み、タケカワユキヒデさん作曲の主題歌の歌とピアノを一生懸命耳コピし、ピアノの弾き語りで歌っていました。
(耳コピは7-10歳頃から家にあった洋楽popsのアルバムでギターのボサノヴァコードを聞き取って鍵盤で再現したり、外国語の歌詞を聞き取って真似して歌ったりしてたのですが、耳コピでのピアノの弾き語りと初めての自分の曲の作詞作曲を始めたのが、この当時10-13歳頃でした)
今年の夏、まさかそれを自分のいくつあとの世代かわからない未来のバイリンガル保育園の子供達に、大人になった自分が先生になって教えることになるとは知らずに。
EXILEが歌ってるバージョンが今の子達の定番ですが、小学生の私が耳コピしたのは作曲したタケカワユキヒデさんのバンド・ゴダイゴが映画「銀河鉄道999」の主題歌として最初に歌ったサントラアルバムに入ってる元祖の方です。
小学生だった私は、この曲のタケカワユキヒデさんが作曲した疾走感のある前を向いたメロディのセンスと、身体が感じる風の向きが変わる瞬間のようなシンコペーションの効いたミッキー吉野さんの弾くカッコいいピアノのリズム感が大好きでした。
歌詞も、少年の日の別れと旅立ちを歌っていて、切ないのに未来を向ける深い歌詞なのが、当時も今も大好きです。
唯一、大人の男性が歌っているE のキー(調)が私には低すぎたのですが、調というのはその調独自の色があって、当時の私は原曲のEキー(イ長調)から感じるこの曲の色彩や風の感触が好きでした。
だから曲と作曲者へのリスペクトから原曲の色合いを大切にしたかったので、出ない声で意地でもE キーで弾いて歌っていました。
若い頃には東京外語大生だったタケカワユキヒデさんは、70-80年代の日本のシンガーの中では洋楽的な英語のリズムを美しいメロディにカッコよくのせて歌うセンスに長けた方。
実は幼少の私は、タケカワさんや吉野さんが手掛けたシルクロードっぽい異国情緒とロックが融合した「西遊記」サントラや映画「銀河鉄道999」のサントラにハマって、感性的にも音楽的にもかなり影響を受けています。
その頃、遊び友達だった2歳下の9歳のアメリカ人の女の子にタケカワさんのアルバムを聴かせた時、「えっ日本人!この人アメリカ人じゃないの!?」と驚いていました。
それほどに小学生の私の心を突き動かし、同級生の男子達が私にドン引きしてしまって全くモテなくなる勢いでなりふり構わぬ耳コピに走らせ、後に私をピアノ弾き語りシンガーソングライターにしてしまった生涯の思い出の曲のひとつ。
なんとそれが1か月くらい前から現在の勤務先のバイリンガル保育園の朝の時間に流れる音楽のひとつになり(EXILEの方)、いつものように仕事してたら突然流れてきたんです。
びっくりした瞬間、今回の特別レッスンを思い付きました。
お盆休みで欠席のお子さんも少なくなる代わりに、ここを卒園して小学生になった子供達や職員のお子さんの中高生の子達が英語で生活する環境を求めて園にやって来る夏休みのイレギュラーなイベントにぴったりなんじゃないかな!?…と。
レッスンは2歳から12,13歳ぐらいの子達がいて幅広いので、小さい子には難しいかもしれないけど、今の子供達は私が子供の頃の平均とは比較にならないほど英語や複雑なリズムやメロディを聞き取って再現する能力・感覚やセンスに長けているので、感性の鋭い子や意味がわかって刺さる子には絶対刺さるんじゃないかな…と。
それで、先週のサマースクール期間を利用して、登園してきた2-13歳の子達に「銀河鉄道999」の歌詞の背景や英語の意味を知って歌ってみるという特別レッスンをやらせて頂きました。
歌詞の解釈は、映画のストーリーを簡単に話しました。
「未来の地球で人間よりもAIの方が偉くなって人間がAIに虐げられる時代の話。主人公の鉄郎少年も機械に母親を殺されて孤児になるが、亡き母親にそっくりな美しい女性が現れ、二人は銀河鉄道で一緒に宇宙への旅に出る。
行く先々の星でいろんな出会いと別れがあり、そこからいろんなことを学んで、少年が旅のなかでたくましくやさしい男の人に成長していくお話。
この歌がどんな歌かも映画を見たらわかるから、もう少し大きくなったらいつか「銀河鉄道999」の映画も見てみるといいよ」
…みたいな話を小さい子にもしました。
それから、歌詞の英語の意味&歌い方。
正直3歳以下の子供達には難しすぎた様子だったし、4歳は意味をかなり誤解していたんですが、大きな子達のなかの数名が目を輝かせて聞いてくれていたのが見えました。
後日耳に入ってきたんですが、帰ったら早速「すごく面白いレッスンだった!あの曲、こんな意味だったんだね!僕は○○かと思っていたからびっくりした」と、私のレッスンで響いたことや学んだことをご家族に生き生き話していた子や、早速カラオケに行って「銀河鉄道999」の歌を練習をし始めた子が、年長クラスや小学生にやっぱり一定数いました。
それを聞いたとき、すごくうれしかったです。
特に響かなかったりわからなかった子達も、いつも保育園で流れていて耳に入ってくる歌の意味や物語がわかったら、それだけでも成功だと思う。
人って成長するので、今はわからなくても成長したらいつかはわかること・あのとき誰かがこう言ってたなと思い出すことは大切。
むしろ長い時間をかけて熟成してるので、気づいたときの吸収力はすごいし、それがきっかけではるか未来になって人生が変わることはざらにあります。
だから、すぐには効果がなくても長い目で未来をみて種をまくことって、ものすごく意味のあることだと私は考えてます。
なぜって私自身が、何年何十年後とかにそうやって突然過去に触れたり出会ったりした何かの意味がわかったり、そこにあった重要なヒントに気づく連続から人生が動いたり変わったりしてきた人間のひとりなんです。
むしろ、人生を動かしたり転機になったりピンチを助けてくれたのが、ほとんどそういう過去に誰かがきっかけをくれたことを何かのタイミングで思い出したことのどれかだったことも、ものすごく多い。
もちろん人が十人十色である以上は、万人が同じようにそうなるとは思ってませんが、いずれにせよ誰かがそれに触れるきっかけ・体験するきっかけを作ることが大人の役割であり、教育・保育なんじゃないかと私は考えます。
どのみち、まずはそれに触れるきっかけがあって触れた体験がないと未来にも何事も起こり得ないので、最初の段階では、私はそのきっかけを作るのが自分の役目だと思っています。
いずれにせよ今回私が思いついたことを、目先の成功か失敗かうんたらではなく「まずは実際やってみる!」というきっかけをいただいたことで、私の側にもやってみるまでわからなかった発見が沢山ありました。
幼少の時から私にいろんなきっかけを作ってくださった沢山の方々に感謝申し上げますと共に、子供達に良いきっかけを作ってあげられる大人に自分がなれるよう、子供のように自分も一生学び続け、経験をし続けて行きたいです