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痛い失敗はやらかしたほうがいいのか?

絶対やっておいた方がいい。それも、出来るだけいろんなシチュエーションやパターンの失敗を沢山。
…と私は思います。
なぜか?

それは、やってみて失敗しないといつまでもわからないことが、あまりにも沢山あるから。

本当の「実戦力」「対応力」「思いやり・配慮」「機転」というものは、

⚪自分がやらかして人に大迷惑をかけてしまう痛み
⚪他の人に。大迷惑をかけられて大変なことになった時に対処した体験

…の両方を体験した時に、やっと両方の立場からの視点・気持ち・状況を私が身にしみて理解できたことばかりだったからでした。

優秀な人なら、そんな失敗や体験をしなくても出来てしまうのかもしれない。(もちろん私はそんな天才なんかじゃない)

だけど、失敗体験のない才能ある人や優秀な人が、なにか未体験の失敗や困難にぶつかったとき、正直な話私から見たら
「えっ?それくらいの失敗で…?じゃあ、あれもこれもやらかしてのうのうと生きてる私はどうなるん?人類じゃなくてサル未満ってことやん!」
と思ったくらいの普通の失敗で挫折して、せっかくの才能や高い能力を棒にふってしまうのを、これまであまりにも沢山見てきました。

それはもしかしたら、能力が高いあまりに「すごい!」「さすが!」ばかり言われてきて、それが当たり前じゃないといけなくなって、常人レベルの失敗をしてこなかったからじゃないかな…と思う優等生さんや秀才さんが結構いたんです。
(一部の芸事とかの特殊な世界では、確かにそういう高い水準でないといけない世界はあるでしょうけど…)

逆に、私がこの人すごいな。こんな人になりたいなと思ったカッコいい人達や素敵な人達は、よく聞くと必ず過去に痛い思いやいろんな失敗を経験しながら、それを乗りこえて人間が練れて成長してきた人達ばかりでした。

いろんな立ち位置での痛みを知ってるから、何かあったときの他者への思いやりの行動やさりげないサポート・機転が、カッコ良すぎて頭が下がる。
私もこれまで、ステージにせよ仕事にせよ人生にせよ、自分がやらかしたときにそういう人達にどれだけ助けられてきたかわかりません。
今だって仕事で毎日そう。

保育やシッターの仕事では、そのときしてもらったことを、子供達や困ってる保護者様へのサポートという形で自分は返してるのだと思っています。

実は先週、感性的な世界観をのぞけば自分とは正反対のタイプの方と接する機会があったとき、こちらの認識の甘さや非によってその方を大激怒させてしまう事件がありました。

私は身近な人からよく「普段にこにこして癒し系なのに本当に怒ったときの無言の圧が恐ろしい人」と言われるんですが、怒ってるその方の無言の圧の迫力に比べたら私のは圧でもなんでもなく、ただのフニャでしかない。

もしも私が人生で出会った人達の「無言の圧選手権」というのがあれば、その方は間違いなくそのナンバーワン。(強者が沢山いたにもかかわらず…)
仕事でもプライベートでもトラブル対応には慣れてたはずの私が、未体験の圧の前で頭が真っ白になって言葉が出なかったという、久々初めての体験でした。

さらに、怒られているのに言ってはいけないことですが、出てくるフレーズがものすごくロックな方で、リズムがあって切れ味鋭く
「こんなときに何でこんな的確なフレーズや面白くてキレのある言い回しがこの方は出てて来るんやろか…天才か! ギタリストだ。この方は骨の髄からのロッカーなんやなぁ…」
と、こういうときに思ってはいけないことを考えていたことは、とても言えません。

この方はまだ直球な言葉で教えてくださっただけ親切で、ほとんどの人は思っても理由は言わずに離れていくから、いつまでも気づかないパターンがほとんどなんだろうな…とも思いました。
たぶん私の周りの方々もごく数名の方をのぞけば、思ったけど私に言わなかった方が多いんだと思う。

保育園で相談を聞いてる子供達から毎日「いくよ先生、大好き!」保護者様から「子供がいつもいくよ先生の話をしてて、いくよ先生にはいつも感謝してます」と言われてきて、私は井の中のカエルになってたんだな…と思いました。

自分が楽な世界にいるわけではないけど、ちょっと違うフィールドに出たら、私なんて全く通用しないし、これが今の私のレベルなんだな、と。

これ、知らなかったら大変だったことじゃん!!
これはいかん。まだまだ私は失敗が足りん。
そもそも、自分が苦手なことや面倒だから後回しにしていたことが、ご指摘のあったとおり自分の障害になってるという問題点がくっきり。

ご迷惑をおかけしてこう言うのは本当に申し訳ないことだし、ご本人には絶対に言えませんが、この段階でそのことに気づかせてくださったことにこっそり感謝しつつ、私は自分のやるべきことに励もうと思いました。

…と言っても、「自分を変えなくちゃ!」とかいってなんちゃらセミナーとかに駆け込むわけではなく。

いま自分がいる環境でこれまで放置や先伸ばしにしていたいくつかの身近すぎる問題点を、改善するための行動をしようということです。
特に身近な人との関係性や、なぜそういうことになってるかの見直しや話し合い。
あと、何回もSNSでは言ってたはずのネット環境。

特にこの2つは早急にでも改善しないと、この先も人に迷惑がかかるので、人になにかを教わったり人と一緒になにかをやるとか以前の問題。

コンフォートゾーンを出て動き、失敗したことの気づきの中にこそ、将来宝に変わるものがいっぱい潜んでいる。この数日間は久々にそう思いました。

関わっていく子供達のトライ&エラーも、そういう視点でサポートしていきたいな。
それは同時に、私自身のトライ&エラーでもあるのでしょうね。


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