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媚薬

・てきとう恋愛アドバイザー

郁「おい、今ちょっといい?」
渚「あん?」
郁「ちょっと、話聞いてよ」
渚「・・・なに?」

郁「先輩にさ、もっと積極的になってほしいんだよね。
 オレばっかり先走ってる気がして。
 大切にしたいんだけど、じれったいんだよな」
渚「ノロケか」
郁「いや、忙しくて一緒にいる時間が少なくなってきて、まじ寂しいんだ よ。もっとかまってほしい・・・。愛情が足りない。」

渚「ヤキモチ焼かせるのがいいんじゃない? 誰か当て馬を作るんだよ。
 たとえば・・・輪島とかさ!」
郁「おい! 最低だろ!」
渚「ふふーん」
郁「うそでも輪島に気のあるそぶりなんて、ゾッとするわ」

渚「じゃあ、媚薬は?」
郁「ビヤク?」
渚「ほら、マンガとかでよく出てくるじゃん。あと、食べ物とかでもあるらしいよ。チョコレートとかココアとか」
郁「ふーん。ココアは、先輩好きかもな。」
渚「実は前に叔父さんが海外出張のお土産で、親父にもってきたやつがあんだよね。ちょっとくすねたの、試してみる?」

郁「おまえは使ったことがあるのか」
渚「いや。くくく。」
郁「それ、大丈夫か? お腹こわしたりしない?」
渚「さぁねぇ~大丈夫じゃないの?」

(結局あとでもらった)

・週末トライアル

 ─ 今日は先輩はサークルの飲み会だから、ちょっと遅いな。
 でも明日は朝もゆっくりできるはず。

翼「ただいま~」
郁「あ、先輩お帰りなさい」
翼「悪い、遅くなっちゃった。サークルの先輩につきあわされたよ」
郁「外寒かったでしょ? あったかいココアでも飲みますか?」
翼「お、いいな。ありがとう」

─ あっためた牛乳に入れてみるか、、、

郁「はい、できたて愛情たっぷりココアですよ~」
翼「サンキュー」
郁「じゃ俺、先にシャワー浴びて来ちゃいますね」
翼「おう」
郁「ど、どうしよう。どうなるのかな? いたたまれない!」

─ ガチャ
─ あれ? 先輩寝てる〜! 渚のやろういい加減だな。息してるよな。
  すやすやまんじゅうみたいに寝ちゃって。かわゆい。

郁「先輩風邪ひきますよ? ベッドまでいきましょう」
翼「うーん、なんだぁ? やる気かぁ?」 
郁「ハイハイ。(酔っ払ってんのか)(やる気はあるけど)」

─ ドサッ さすがに重い、、、

翼「くかーzzzz 」

─ ふふふ、まぁいいか。映画でも見るかな。

・夜更けに

─ ガチャ

翼「あ、まだ起きてたのか」
郁「あっ、はい」
翼「シャワー浴びようかな。なんか身体がほてっちゃって」
郁「??? (ドキッ)」

翼「俺なんかふわふわしてんの。なんかお前いい匂いすんな」
─ すりすり。
 「寄っかかって良い?」
郁「吐きそうとかじゃないですか? 大丈夫ですか?」
翼「いや、むしろ気分良いよ。お前も可愛く見える」(頭ポンポン)

─ もしかして、、、(うわー効いてきたのかよ)」

郁「先輩・・・今日いいですか・・・」
翼「お前は優しいな。いつも聞くのな」(頭ポンポン)
郁「だっていきなりだといつも怒るじゃないですか」
翼「う~なんか暑い。ぬいじゃおう」
郁「(喜)!(恥)!」
郁「あ~だめだ。先輩、ごめんなさい。渚にちょっとその・・・媚薬とかいうのをもらってさっきのココアに入れたんです。ごめんなさい。」

翼「は~ん。そうなの? それでいつもと何か違うのかな。
  じゃあ、お前責任とってよ!」
郁「喜んで!」

・媚薬の秘密

郁「オレだけど」
渚「あん」
郁「この間もらったアレ、ちょびっとだけ効果あったかも」
渚「へー」
郁「ありがとな」
渚「あれ、ただのビタミン剤だけどね」
郁「!?」

fin


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