ニーチェの言葉 138
最近少しずつこの本を読み進めている。心に刺さる言葉がほとんどのページに書かれていて、最初の数ページを読んだところで、飛び切り良いページ以外は後で見返す印をつけないように決めた。
毎ページ違うことが書かれているので、一気に読まないと内容を忘れる、なんてこともない。
「人」についてかかれた138個目の言葉を読んだところで、止まってしまった。
~強くなるための悪や毒~
木が高く育つために、嵐や荒れる天候無しに済ますことができるだろうか
稲が実るために、豪雨や強い日差しや台風や稲妻が全く必要ないのか
人生の中において様々な悪や毒は、無い方がましで、無い方が健全に育つのか
増悪、嫉妬、我執、不信、冷淡、貪欲、暴力。あるいはあらゆる意味での不利な条件、多く障碍。これらの悪や毒が全くない方が人は強い人間になれるのだろうか
いや、それら悪や毒こそが、人に克服する機会と力を与え、人がこの世を生きていくために強くしてくれるものだ。
(一部自分の言葉に変えてます)
最近、自分自身の性格や日常生活での悩み、人間関係での悩みなどの答えを、心の問題や哲学的なことに探し求めている。
その悩みの答えの多くが{自分の心の持ちよう}にあることがわかり、自分が変われば周りのことは変えていける。と思って日々少しずつ変えていた時に、この「強くなるための悪や毒」を読んだ。
自分の問題を解決する。という事は、自分の成長の種を掘ってしまっている事だろうなと感じた。
本当に自分が必要のないと思う実がなる種なら、掘ってもいいと思う。
そこで自分の周りの人間関係など、身近で大切なものにあたる種も掘ろうとしていた。
もちろん要らない種を掘って、自分が楽になることはすごく多かった。自分が手にした少ない知識の中でも、今の自分を助けてくれることは多かった。
もし、そのままシャットアウトし続けると、どうなっていたんだろうと思うと、怖くもなる。
でも、きっとこういう自分の心について真剣に向き合い始める前に、この言葉に出会っていたのなら、響かなかっただろうなと思う。
苦しいことが人間を成長させる。一見単純な事にも見える。
苦しむことなら得意。でも苦しみ続けるのはやっぱり辛い。そこからの解決策も知って逃げ口も確保し、その上で苦しむことは人間を成長させると来れば、
悩みを解消せずに頑張ってみようかなと思える。