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結婚とビザのはざ間で揺れ動く心(2)

さてここからが本題。

テディベアは最初の頃からずっと、「君と残りの人生を過ごしたい。」「結婚したい。」と言っていた。もう熱烈に私を愛しているから当然その方向しかない。

私は、同居する前はテディベアと過ごす時間が大好きで幸せで「私も!」と思っていたのだけど、同居して息子君の問題が大きすぎるのとテディベアの共同生活へのコミットメント(関わり方)に不満が出てきて、ためらいなく結婚したいかと言うと嘘になっていた。

何かがきっかけで怒りが沸いてきたり彼の行動や息子君のことで不満に思ったりすると、同居に疑問が出てくる。

テディベアのことを好きなことに変わりない。いろいろ心配だし彼の幸せを強く願っている。でも恋愛の恋の部分には?マークがつくと感じるようになった。LoveはLoveでもaffection(愛情)の方が強くてfalling in love(恋に落ちる)方じゃない感じ。これを書いている今はテディベアと話し合ってまた大好きな気持ちが戻っているけど、不満がある時は恋が醒めていた。
テディベアは私に恋に落ちていて、いつも口に出して"I'm crazily falling in love with you. Sometimes it scares me."「狂おしいほど恋に落ちている。自分でも怖いくらい。」と言うのだけど、私は”I love you."とは言えてもfalling in love with youとは言えなかった。

テディベアはそのことを分かっていて、「君の気分が上下するのは知ってる。」と言うし、私自身も正直に言う時もある。そうすると、「君を僕に熱烈に恋に落ちさせるためにはどうしたらいいかな?」と訊く。私は不満に思っていることを指摘したり、自分が好ましいと思うことを挙げたりすると、「分かった。やる。君に愛されるためなら何でもする。」と言って実行に移してくれる。少なくとも努力をしてくれる。そうして生活面でも息子君への関わり方でも変わってきてくれた。

私はテディベアはベストパートナーだとずっと思っている。お互いのことをとても理解して尊敬して敬愛している。価値観も非常に近くて話していて違和感を感じることがほとんどない。彼の根底に純粋な優しさがあるところが大好きで、彼も私のことをそう思ってくれている。話題も豊富で話すことに事欠かない。
自分の未来を考えた時、テディベアなしの人生は想像できない。ずっと一緒にいたいと思っている。

じゃあ結婚したらいいじゃない。そう。ビザも取れるし。正確にはスポンサーシップでの永住権獲得だけど。でも、そのことが問題として大きかった。

私は永住権のためにテディベアと結婚したくない。彼を利用して永住権を取りたくない。彼を利用したと彼に思われたくないし、他の人にも思われたくない。

でも、正直に言うと、自分の心の中で彼と結婚することで永住権の取得を早めたいという気持ちがある。

私の自力での永住権申請は目前だ。来週元夫と長男から書類が返送されてきたら、警察証明だけ除いて(後日の提出が可能だから)すべての書類が揃って移民局に提出できる。でも、自分でノミニープログラムからのskilled worker カテゴリーで申請すると、申請受付から永住権が下りるまで平均19か月かかるところ、結婚のスポンサーシップだと申請受付から平均12か月と早い。
早いと何が良いかというと、
①次男が今年6月に高校を卒業し、9月末に学生ビザが切れる。その後はワーホリでつなぐつもりだけど、それでも永住権がおりる来年11月か12月までもたないから就労ビザをサポートしてくれる雇用主を見つけないといけない。でも永住権が早く下りればワーホリだけで済む。
②娘は来年6月に高校を卒業し、大学進学を考えているけど、永住権がないと留学生扱いで学費が3倍になるし、奨学金や学生ローンなどの利用条件も異なるかもしれない。大学進学までに永住権が取れれば経済的に大きなメリット。
③私は永住権を取れたらレジスタードマッサージの学校に行って資格を取りたい。カナダの健康局からの指示で永住権保持者か市民権保持者しかマッサージの学校に行けないのだ。学校の入学時期は8月の半ば。来年の年末に永住権が下りるのだと9か月待たないといけず、それまで嫌いな製造業の仕事を続けなきゃいけないかと思うとぞっとする(仕事を変えることは一定の条件でできるから変えればいいのだけど)。早い方のプランだと来年からマッサージの学校に行けて、夢の実現も早い。私は来年50歳だから、少しでも早い方が残り少ない人生設計上もありがたい。

と、結婚による永住権取得には私と家族にとってメリットが多い。

でも、自分の気持ちが揺れ動くのに、自分たちのメリットだけで結婚するのは誠実ではない。

それに、もう一つ大きな問題があった。長くなったので次に引っ張ります。




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